寝心地のいい枕は「首のS字キープ」で探そう!

寝つきが悪い、いびきをかく、たっぷり寝てもなんだか体が重いなどの症状を感じたら、まずは枕が自分に合っているかどうかをチェックしてください。寝心地のいい枕を手に入れることが睡眠の質を上げる近道。正しい選び方を、寝具メーカー・西川株式会社に教わりました。

私の場合は、写真のように頭のあたりがふんわり柔らかい枕が好みなので、昔から羽毛枕を愛用しています。いびきもかくし、肩こりも解消されないし…。果たして本当に自分に合っているのでしょうか?

目次

頭の重さをしっかりと支えて
首に負担をかけないことが枕の大きな役割

「人間の背骨は真っすぐ立ったとき、首部分(頚椎)がゆるやかなS字型を描きます。快眠のためにはこのカーブを就寝中もキープすることが重要で、それをサポートしてくれるのが枕です」(西川株式会社・スリープマスターの速水美智子さん・以下同)。寝ているとき頭は体重の約8%もの負担がかかっていると言われています。枕は後頭部〜首筋と敷き寝具の間にできるS字型の隙間を埋めて、首をしっかり支えるのが本来の役目。「枕が低すぎたり、高すぎたりすると首や肩に負担がかかり、いびきや肩こり、不眠症などの原因になります」。

今使っている枕は、本当に合ってる?

後頭部にフィットしているか
首をしっかり支えているか
仰向け寝・横向き寝の両方に対応しているか
寝返りに対応するような十分な横幅があるか
高さ調節ができるものか

これらの条件を満たす枕を探すうえで鍵になってくるのが高さ・大きさ・硬さ・素材。「人それぞれ、体形や頭の形、敷き寝具などの睡眠環境は異なるため、合う枕は人によってさまざまです。上記の“良い枕の条件”を満たした上で、自分に合う枕を選ぶことが大切です」

高さは仰向け&横向きの
両方の寝姿勢を確認すべし

枕は高すぎても低すぎてもダメ。高さの目安は、仰向け&横向き両方の寝姿勢での頭が枕に沈み込む状態を見ていきます。「理想の高さは、首筋(頚椎部分)から敷布団までが5~9㎝、後頭部から敷布団までは2~6㎝が快適とされています」。枕の高さは体形や姿勢、敷布団の硬さ・柔らかさによっても変わってくるため、高さ調節ができるものがおすすめです。

枕は50~60㎝幅が目安。
寝返りをうってもはみ出さないものが◎

睡眠中は寝返りしたり、横向き寝をしたり、無意識にいろいろな姿勢をとっています。「どんな姿勢になっても首をしっかり支える大きさが必要です。目安は頭が三つ分入る大きさで、60㎝以上、奥行き40㎝以上が理想です」

頭が沈みすぎない
寝返りがうちやすいものをセレクト

「枕が柔らかいと頭が深く沈み不安定になり、寝苦しさを感じます。硬すぎる枕だと限られた部分だけで頭部を支えるのでしびれなどを引き起こします」。首のカーブをしっかり支えて自然な寝姿勢をキープできる適度な硬さのものを選びましょう。

熱がこもらず、汗を吸収・
発散させる通気性のよい素材が理想!

枕の素材として代表的なものは次の五つです。柔らかくて弾力性に優れているポリエステルわた。ふんわり柔らかな寝心地のダウンフェザー。寝姿勢に合わせて心地よいフィット感に変形するウレタンフォーム。通気性がよく、弾力性・復元力があるパイプ。適度な硬さと安定感がありひんやりとした肌触りが特徴のそば殻。「特別これが一番といった素材はありませんが、頭を沈めたときにリラックスできるものがよいでしょう」。

出典:西川 眠りと寝具の本「in Life Vol.8」より引用

Amazon高評価のなかから
理想の枕を見つける!

理想とする高さ、大きさ、硬さ、素材が分かったら、自分に合う枕をすぐ探したい人もいることでしょう。Amazonの口コミレビューが高評価だった枕を四つ紹介しますので参考に!

1.『AYO』 高反発枕
寝返りしても頭が落ちにくい43×63㎝!
適度な厚みで首と肩をしっかりサポート

ふわふわでありながら、頭をしっかりサポートするずっしり感もある枕は、ホテルライクな寝心地が味わえます。素材:ポリエステル100%(本体)/綿100%(側地)  サイズ:約H20×W63×D43㎝
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独自の立体構造で、羽毛のような柔らかさとしっかりとした弾力性が体感できる枕。ゆっくり沈み込み、頭の形にぴったりフィットしていく感覚は、毎日眠るのが楽しみになる心地よさ。柔らかいのに安定感があるため、優しく首と肩を支えます。丸洗いも可能で洗浄後、中に空気を含ませるようにパンパンとたたいて干せば、ふわふわ&弾力性に富んだ枕によみがえります。中綿の量を調節できるので、好みの高さに変えることも可能。「起床後、首のストレスがなくなりました」「こんなにすっきりとした目覚めは久しぶりです」といったAmazonの口コミからも、体にかかる負担が少なく、快適に眠れることが分かります。

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2.『Keciepo』 次世代人間工学 安眠枕
中央のくぼみが頭〜首筋にフィット
両サイドの厚みが体を一直線に導きます

圧力に応じ変形する低反発枕なので、気道がふさがらずいびき防止にも◎。素材:ポリエステル(高品質ウレタンフォーム)100%(本体)/ビロード生地(側地) サイズ:約H7~8×W54×D33㎝
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人間工学に基づいて設計された、ユニークな形状の枕。中央のくぼみに頭をのせて仰向けになることで、頭から首(頚椎)にかかる圧力が緩和され、かつフィット感が高まり、自然なカーブで首のS字ラインをキープします。横寝になった際も首筋が安定するように、両サイドに厚みを持たせているのも特徴。頭だけを点で支えるではなく、頭部、肩、首をトータルでホールドし、理想の寝姿勢へと導きます。「首にジャストフィット!」「低反発ウレタンが圧力をゆっくり吸収・分散してくれます」「使っても型崩れしないのがありがたい」など、使い勝手は申し分なさそう。ストレスなく眠れそうですね。

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3.『VADUUU』 安眠枕
羽毛のような柔らかさと適度な弾力が
首のS字カーブを自然にキープ!

肩が圧迫されない適度な柔らかさの高反発枕は、肩こり改善も期待できそう。素材:ポリエステル100%(本体)/綿100%(側地)  サイズ:約H20×W63×D43㎝
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日本人の体形を考慮して、10万人のデータを基に開発された安眠枕。適度な柔らかさと高反発性を兼ね備えているのが特徴で、頭の形に優しくフィットしつつ、しっかりとした安定感を実感できます。寝姿勢になったときの頭・首の高さの黄金比を枕に反映しているため、仰向け寝、横向き寝、どちらの姿勢にもしっかり対応。気道が開きやすくなり、肩も圧迫されず、いびきや肩こりも改善されます。高品質ポリエステル繊維を使用しているので通気性も◎。丸洗いもOKです。「沈み込みすぎず、硬すぎず、ちょうどいいバランスに癒やされます」「見た目通りの質感で大きさもちょうどいい」「肩にも優しく気持ちいいです」などの口コミが。優しい質感と適度な弾力性が好評のようです。

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4.『西川』エアー3Dピロー
硬さや高さを自分好みにカスタマイズできる
3次元構造の快適枕

グッドデザイン賞を受けた、快眠を支える3次元特殊立体構造ピロー。素材:ウレタンフォーム(本体)/ポリエステル100%(側地) サイズ:H10×W63×D36㎝
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ひとりひとりに合った眠りのフォームを保つことができる、3次元特殊立体構造の枕です。頭と頚椎を自然な姿勢で支え、優れた頭圧分散、通気性、クッション性を実現し、快眠をサポート。硬さはふんわり優しく適度な弾力のある「スウィート」と、優しい触感ながらもしっかりと安定感のある「タフ」の2タイプ。高さは「ハイ」と「ロー」の2タイプ(調節シートの出し入れで高さの微調整も可能)。好みや敷き寝具との相性に合わせてそれぞれ選べます。(写真は「スウィート」×「ロー」)。「自分好みの高さに微調整して、やっと最高の枕を手に入れました。他の枕は使えません」「この枕に変えたら頭の重さがなくなりました」といった睡眠時の悩みが解消された方が多いようです。

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枕は頭を支えるだけのものと思っていましたが、枕の世界がこんなに奥深いとは…。これまでいびきや肩こりに悩まされていたのも、もしかしたら枕が原因だったかもしれません。言い換えれば、自分に合った枕に変えれば、さまざまな不調も徐々に改善されるかも!? 「頭・首・肩をしっかり支えてくれる枕」を念頭に置いて、自分にぴったりの枕を見つけてみたいと思います!

監修

通所「東京西川」。創業1566年の寝具メーカー。トップアスリートが愛用するコンディショニング・ スリーピングギア《エアー》をはじめ、さまざまな寝具(マットレス・羽毛布団・枕など)で、快適な眠りをサポートしている。

西川株式会社

https://www.nishikawa1566.com