一杯ずつ丁寧に淹れるハンドドリップは、器具にこだわらずともおいしいコーヒーが楽しめますが、どうせなら愛着の湧くドリッパーを手に入れてみませんか? デザイン的にもカッコよくて、特徴的なドリッパーを紹介します!
目次
◆『CLEVER』◆
ハンドドリップとフレンチプレスの
いいとこ取り。コーヒーの粉を
お湯に漬けてから抽出する独創的システム!
今、自宅で使っているのがこれ。コーヒーの淹れ方は大きく分けると二つ。コーヒーの粉をお湯に浸し、一定の時間経過後に粉とコーヒーを分離させる浸漬法とコーヒーの粉にお湯を注ぎ、ろ過して抽出する透過法です。一般的なペーパーフィルターを使ったハンドドリップは透過法で、浸漬法の代表といえばフレンチプレスです。この「クレバー コーヒードリッパー」は、ペーパーフィルターを使いながら、フレンチプレスのようにコーヒーの粉をお湯に漬けておくことを可能にした独自の方法により、誰でも安定した味のコーヒーを淹れることができます。この画期的な淹れ方を可能にしたのが、底面にある仕掛け。
いったんお湯をためられて、カップにのせるとコーヒーが流れ出る機能が、このドリッパーの要です。通常のペーパードリップだと、コーヒー計量スプーンで人数分プラス一杯分のコーヒー粉を入れるといいと言いますが、これだと、コーヒーにしばらく漬けておくので、2名分なら計量スプーン2杯だけで十分しっかりと味が出ます。節約にもなるし、なによりお湯を入れて待っているだけだから、楽ですよ!
◆『Cores』◆
化学変化に強い純金メッキのフィルターを使う
ことで、味や香りをストレートに楽しむ
スペシャルティコーヒーの先駆けと言われる軽井沢の「丸山珈琲」の協力のもとスタートした『Cores(コレス)』。その代名詞とも言えるのが、ステンレスに純金コーティングを施した金属フィルター。金属フィルターのメリットは、ペーパーフィルターでは吸着されてしまうコーヒーオイルも抽出可能なこと。おかげで豆本来の味わいをしっかりと堪能することができます。ただ、コーヒーに微粉が入ってしまうのが難点。気になる人は、最後のひと口を残すようにしましょう。純金メッキされたフィルターは、味や香りが変化しないことのみならず、臭いやカビもつきにくくて衛生的。そして、なにより茶褐色のコーヒーとゴールドの色合わせはなんともリッチ感がありますね。
◆『ZEROJAPAN』◆
独特なデザインの取っ手と陶器の質感が
趣きのある印象を醸し出す
美濃焼の産地である岐阜県土岐市で作られている『ZEROJAPAN(ゼロジャパン)』の商品は、日本よりも海外でのほうが知名度があるかもしれません。ハンドドリップの技術を競うブリュワーズカップで全米チャンピオンが使用していたこともあるそうです。柔らかな曲線と陶器の質感が和テイストなこのドリッパーは全8色展開ですが、写真のジーンズブルーは、モダンな印象もあり今どきインテリアにもぴったり。2つ穴の抽出は、豆の浅煎り深煎り問わずバランスの良いハンドドリップが可能なんだとか。
◆『カリタ』◆
燕市とのコラボレーションで誕生した逸品。
研磨職人によるステンレスの輝きを堪能して!
その名も「TSUBAME & Kalita ウェーブドリッパー」。世界的にも高度な金属加工技術で知られる新潟県燕市の燕商工会議所が認めた商品のみが名乗れる「Made in TSUBAME」の刻印が誇らしげに刻まれています。ドリッパーとしての特徴は、カリタ独自の三つ穴構造で、底がフラットな波形のウェーブフィルターと組み合わせて使うことで、偏ってお湯を注いでも粉に均一になじみやすく、毎回安定した味で淹れることができます。
◆『OXO』◆
必要な湯量を最初に入れておけば
勝手にゆっくりとドリップしてくれます!
多くのキッチンアイテムを作っている『OXO(オクソー)』が手掛ける、忙しい朝にぴったりな一品。ドリッパー上部に設置されたタンクに必要な量のお湯を入れておけば、理想的なスピードでお湯が供給され、丁寧にハンドドリップしたとき同様のうま味あるコーヒーが味わえます。自分で少しづつお湯を注ぐ時間がもどかしい朝はもちろん、ハンドドリップは好きだけど面倒くさがりという方にもおすすめです(笑)。機能に徹したシンプルなデザインは、逆に安心してドリップを任せられそう。
◆『SRIWATANA』◆
模様も美しい2重メッシュが金属フィルター
特有の微粉を抑えコクのあるコーヒーを
ドリップペーパー不要の楽ちんさと、ストレートにコーヒーオイルのコクが感じられる味わいが魅力の金属フィルターですが、コーヒーに微粉が混ざることが難点です。こちらは、2重のステンレスフィルターを採用することで、その欠点を極力抑え、深い味わいのコーヒーを楽しむことができます。飾って眺めてもよさそうな美しい柄のメッシュも魅力的で、そのメッシュを汚さないように、洗浄用のブラシ付き。
◆『ILCANA』◆
見れば納得の「MT.FUJI DRIPPER」は
おいしさを追求した結果生まれた形
静岡でコーヒーの焙煎やコーヒー器具の開発も行っている『IFNi ROASTING&CO.』と山梨県を拠点とするコーヒー器具ブランド『ILCANA』が一緒に作ったワイヤータイプのドリッパー。静岡と山梨の間にあるから富士山をテーマにしたのかと思いきや、おいしいコーヒーを淹れるための機能を突き詰めて作ったものが、たまたまひっくり返すと富士山に見えたことからネーミングされたそう。側面に壁のないワイヤー構造は、側面からも空気が通り抜けられるので、蒸らしを素早く均一にできることがメリット。結果、雑味のないクリアな味わいが手に入ります。
◆『LOCA』◆
有田焼で作られた、ペーパーレスでしかも
抽出穴もない変わり種のドリッパー
有田焼のセラミックで作られたこのドリッパーには一見穴が開いていません。実は、このセラミックは、ミクロン単位の細かな穴で形成されていて、その穴を通してコーヒーが抽出されます。ペーパーフィルターと比べてゆっくりとした速度でドリップされる過程で、セラミックにより雑味や塩味などがろ過され、甘味を感じるまろやかなコーヒーに仕上がるそうです。長く使っているとこの穴が詰まるので、メインテナンスは必要ですが、どんな味わいなのか、一度試してみたくなりますね。
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いかがでしたか? 気に入ったドリッパーがあったらぜひ試してみてください。愛着ある道具を使うと淹れたコーヒーもよりおいしく感じるはずですよ。