〈左上から時計回りに〉クマさんのボート漕ぎ 28,080円、WAKOクロック 37,800円、マカロン 30,240円、卵型BOX 25,920円、乳歯入れ25,920円(全て税込)
18世紀に貴族の間で流行っていた“嗅ぎタバコ”や“付けボクロ”を入れておくために利用されていたと言われるリモージュボックスですが、実際は中に何か入っていたり、絵が描かれていたりと実用性以外の楽しさが最大の魅力。長年その愛らしいボックスの紹介に力を入れているのが和光です。今年のイベント開催時に、数あるリモージュボックスを案内していただきながら、その魅力をバイヤーの大塚桂子さんに教えていただきました。「七宝焼やステンドグラスなどの技術、手作業による絵付けなど、古くから引き継がれた技法が小さなボックスには詰まっています。その工程は30近くあり、最低でも12～13の職人の手を経てやっと完成するという贅沢な品なんですよ」(和光バイヤー大塚桂子さん・以下同)
目次
職人が一点ずつ絵付けする
小さくとも贅沢な工芸品
「パトリックさんは、スタッフの私たちも大ファン。年に一度このイベントで再会できるのを毎年楽しみにしています。イベント中は遠方からもお客さまがたくさん駆けつけ、握手やサイン、一緒に記念撮影などをされ、会場は幸せな雰囲気に包まれます」
和光のイベントで、絵付けの実演をしているパトリック・オドヴァールさんは、本国では主にアーティストとして活躍されている絵付け師。「18世紀当時のバラからインスピレーションを受けているというパトリックさんのデザインは、エレガントな箱の形にふさわしいクラシカルな小花や花束が特徴的で、優雅さに溢れています。このような熟練されたプロにしかできない技で、貴族時代にタイムスリップをしたような華やかさを感じることができるのがリモージュボックスです」。パトリックさんの作品は小物を入れられる形のものが多く大切なアクセサリー入れに最適で、結婚記念日やバースデーの記念として旦那さまが奥さまにプレゼントされることが多いそう。
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- エレガントな箱にふさわしい柄として、花を好んで描くというパトリックさんのお気に入り。 パトリックスペシャル 〈左〉30,240円、〈右〉32,400円(共に税込)
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- 「パトリックさんが、購入いただいた方にその場でお名前や絵柄を描いてくださることもあり、記念日やお祝い事のギフトとして、毎年大人気なんです」
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- ラズベリータルト型のボックスにフォークの留め金がとてもキュート。留め具は、教会のステンドグラスの金属溶接技術を応用。ボックス21,600円(税込)
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- 「工房にオーダーした和光オリジナル。ショッピングバッグの中には和光の包装紙で包んだミニギフトのモチーフが入っています」。ボックス28,080円(税込)
世界にたったひとつの宝箱は
記念日ごとに買い揃えたり
思い出に残る贈り物にぴったり
「リモージュボックスのイベントは今年で12回目を迎えました。以前のイベントで、娘さんがバイオリンのコンクールに合格したというお客さまがいらっしゃいました。そのお祝いとしてバイオリンのリモージュボックスを購入し、店頭で絵付けの実演をしていたパトリック・オドヴァール氏がコンクールで弾いた曲の一節をお母さまから伺いボックスの内側へサプライズで描いたんです！ 世界にたったひとつのスペシャルなボックスには素敵な人生ドラマが刻み込まれることが多く、それをきっかけにコレクションされる方がいらっしゃいますね」
パンやスイーツ、野菜や果物、お酒まで
グルメな方に贈りたい食べ物シリーズ
〈左〉ケース入りシャンパン 30,240円 〈右〉チェリータルトのレシピ 28,080円(共に税込)
フランスらしいパンやスイーツ、お酒を始め、さまざまな“食”のモチーフも揃います。色が華やかで可愛らしいデザインが多く、特に女性に人気です。「愛嬌のある野菜や果物の形は最近で言うならハーブのように、18世紀当時はお洒落で現代的なモチーフとして人気が高かったそうです。左のケースは中にミニサイズのシャンパンが入っていて、金具でボトルを斜めに留めておくこともできます」。ふたの留め具がブドウなのも可愛いですよね！ 右はチェリータルトのレシピが描かれたケース。「お友達へのプレゼントをお探しの方が、お相手の得意料理のレシピが描かれたボックスを購入されていかれました。意外性のあるプレゼントになるので、人と贈り物が重ならないと思いますよ」
出産祝いのプレゼントに最適な
キュートで伝統的なベビーシリーズ
〈左〉乳母車・ブルー 34,560円 〈右〉お風呂セット・ピンク 28,080円(共に税込)
見て飾って楽しむものから、乳歯入れなど実用的なアイテムまで揃うベビーシリーズは出産祝いにぴったり。「それぞれのデザインにブルーとピンクが揃い、その愛らしい姿に魅了されるお客さまが多いシリーズです。例えば乳歯入れのボックスの留め具にはネズミのモチーフが使われることが多く、これは古くからフランスでは歯が抜けた夜、枕の下に抜けた歯を置いておくとネズミがやってきて硬貨と交換してくれるという言い伝えがあるから。左の乳母車は、ふたを閉めると赤ちゃんの顔だけが上からのぞき、乳母車で寝ている様子が見られる可愛らしい仕様になっています。右は内側にドット柄が描かれ、中にアヒルとボディシャンプーが入ったお風呂セット。ふたには”My First Bath”と文字が描かれており、細部までこだわり溢れる作品となっています」
例えば歯学部に入学した人へのギフトなど
新たな門出を祝う職業シリーズも種類豊富
歯医者の本 30,240円(税込)
リモージュボックスは、愛嬌のあるデザインも人気ですが、こちらは歯医者の本をモチーフにしたボックスで、ふたを開けると中に歯の形をした小物が入っているというサプライズが！ 「こちらのお品が店頭に並んだときに、歯のモチーフはどんな方が購入されるのかなと楽しみにしていたところ、歯科クリニックを開業した方や、歯学部に合格した方へのプレゼントに購入されるお客さまがいらっしゃいました。お相手の職業にちなんだボックスを贈り物にされるのも素敵だなと、お客さまから教えていただいたことがあります」。美容師、コック、ファッション系、スポーツ、漁師など、それ以外にも多くの趣味や職業に当てはまるボックスがあるので、宝探し感覚でお相手にぴったりのものを見つけるのも楽しいですね。
リモージュボックスに興味を持ったなら
早速和光地階に足を運んでみて
写真は2019年春に行われた「リモージュボックスコレクションーフランスから届いた小さな贈りものー」のイベントスペースです。
和光地階のインテリアコーナーでは常時50～60種類のリモージュボックスが販売されています。お友達へのギフトはもちろん、自分へのご褒美として買い揃えるのもいいですね。毎年、４月～５月周辺に開催される「リモージュボックスコレクション―フランスから届いた小さな贈りもの―」のイベントには900点近いお品が揃い、多くのコレクターが足を運びます。
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とても小さな箱ですが、その美しいデザインや繊細な技法、人生を彩る素敵なお客さんのエピソードなど、リモージュボックスの魅力を知ることで、気持ちがとても豊かになりました。また暮らしの中に優雅さを感じることができます。今回紹介しきれなかった動物シリーズは、飼っているペットに似たデザインを探しに来られる方が多いと聞き納得。人生の大切な思い出に、リモージュボックスをプラスしてみてはいかがですか？
※掲載品は販売終了している可能性があります。ご了承ください。
(撮影／石田純子)