
主人が描いた絵や撮影した写真、旅先で見つけた小さな絵などをぎゅっとまとめて飾った、階段脇の壁。ただの通路だった場所が、これだけでとてもパーソナルな空間に。
海外の友人宅を訪れると、いつも驚かされるのが素敵な壁面の飾り方。リビングやベッドルームはもちろん、階段の脇や廊下、トイレに至るまで壁面をインテリアのひとつと考えた、こだわりあふれるアレンジはとても参考になります。我が家も海外インテリアを参考に壁面アレンジを楽しんでいます。
目次
◆壁面MEMO①◆
好きな画家、好きな場所、好きなテイスト。
自分のテンションが上がるものを飾ってみる
ハワイのペギー・ホッパー・ギャラリーで購入した、プールで泳ぐ娘さんを描いたペギーオリジナルの原画を東京のセカンドリビングに。爽やかな作品を活かす白木のフレームの軽やかさも気に入っています。
お気に入りの作品をたった1枚壁に飾るだけで、部屋のインテリアをあれこれ考えるより、空間の世界観を決定づけることができます。ハワイLOVERの私は、ハワイの空港やホテルに飾られている女性の画家、ペギー・ホッパーが描く、おおらかな女性やポップな絵が大好き。ダウンタウンにある彼女のギャラリーで油絵やデッサンの原画を少しずつ買い揃え、ハワイのセカンドハウス&東京の自宅に飾っています。例えば、海が好きなら海を連想させる絵や写真、ヨーロッパのクラシックな街並みが好きならその街の風景画、またモダンアートが好みならポップな版画やシルクスクリーンなどをチョイスするのも◎。作品の大きさ、原画、有名アーティストにこだわらなくても、小さなものをいくつか並べたり、プリントやポスターを飾るだけでも部屋全体の雰囲気が変わります。
- 主人が撮ったハワイのスピリチュアルな風景を額装。1枚の額内にフレームがいくつかデザインされている変化系の額も最近増えています。
- 手描きの絵をフレームなしでまとめて壁に飾れば絵が小さくても印象的に。どことなくハワイっぽい鮮やかな空気感の絵は主人が描いたもの。
- ハワイの家の玄関には、ペギー・ホッパーが描いたTシャツの原画を。シックな色合いの作品はイエローの壁と好相性!
◆壁面MEMO②◆
お手製の絵や写真もフレーム次第で作品に!
印象が激変する額装選びは真剣に
LAで画家として活躍しているジェニファー・ホッパー(ペギー・ホッパーのお嬢さん)のオリジナル原画をハワイのベッドルームに。フレームはベッドサイドにあるライトと合わせてマットなシルバーをチョイス。
ハワイの友人宅に行ったとき、印象的だったのがリビングの壁に飾られたお子さんの描いた絵。ポップな絵にキャメル色のレザーフレームを合わせていて、リビングに置かれたエルメスの家具とベストマッチ! あまりに素敵で、しかもお子さんに対する温かな愛情も感じられ、驚かされました。海外では絵に合わせてフレームをカスタムします。素敵なフレームがあれば手作りの絵や写真、アートだって、驚くほど上質なものに表情が一変。フレームと絵の間を彩るベースマットの色や分量にもこだわれば、まるでギャラリーの作品のように見えてきます。 海外では額装が身近なせいか、額の素材や色味、サイズ感が豊富なうえ、日本よりも格安で手に入ります。私は、フレームをカスタムするときは、ハワイの“The Art board”という専門店で毎回お願いしています。海外旅行に出掛けたときに、額装専門店を探していろいろ相談してみるのも楽しいですよ。
◆壁面MEMO③◆
気取らずカジュアルに過ごす場所には
ノーフレームで飾るのもあり!
ウッドキャンバスに彫り物をして色を塗ったアートは、そのまま飾れるよう、サイドにもペイントが施されています。ノーフレームならではのモダンでカジュアルな作品は六本木のインテリア雑貨店で購入。
最近増えているのが、額装せず、キャンバス自体を直接壁面に飾れる絵画やアート。じかに壁に飾れるよう、あえて厚みのあるキャンバスに描かれていたり、サイドも見せられるよう色や絵をのせていたり。そういうノーフレームの絵は、モダンアートのようなカジュアル感が際立って、ちょっと新しい感じに。ハワイにあるお気に入りのギャラリー“セダーストリートギャラリー”で、ルービックキューブのような形状の小さな絵を3点ほど壁に並べて飾っているのを見たことがあって、とってもお洒落でした。
◆壁面MEMO④◆
小さな絵をいくつか飾ると
狭いスペースが不思議と広く見える♡
横に長い壁には、間隔を離して小さな絵をいくつか飾ると、圧迫感なく部屋が広く感じられます。マンゴーが描かれた小さなオリジナル絵画は、ハワイの“セダーストリートギャラリー”で購入し、東京の自宅へ。構図が少しずつ異なる3枚の絵には、ハワイならではのコアウッド・フレームを合わせました。
部屋が狭い、空いている壁のスペースが小さい、という場合は、大きい絵を1枚どーんと飾るより、小さな絵や写真をいくつか用意して、それを斜めに置いたり、真横に並べたり、間隔を離したり、バランスを工夫しながら飾ると、ガランとしていた壁にリズムが生まれ、狭い空間でも余裕のあるスペースに見せてくれます。外国のお宅では、階段脇の壁に家族写真や手紙、思い出の品などを額装してぎっしり飾っているのをよく見かけますよね。ある壁面をそういう思い出コーナーにしてしまうのもあり。
- ペギー・ホッパーギャラリーで売られていた彼女の手作りカードを額装したらこんなに素敵に! カードとベースマットの配色バランスを考えて変えています。これを飾っているのはハワイの廊下の壁。小さなスペースなのでぎゅっとまとめて並べてみました。
- ミラノのデパート、リナシェンテのファッションポスターなども手がけていたペギー。シューズの原画があまりに可愛らしくて6枚まとめ買いしました。カジュアルな絵だったので、廊下の壁にずらしながら並べてみたら、殺風景な空間が元気な雰囲気に。
◆壁面MEMO⑤◆
壁の一部を、自分らしさが出る
アクセントカラーに塗り替える
ハワイの自宅は、廊下とリビングの壁の一部を、温かみのあるフレッシュなイエローとオレンジに。色味は、強すぎず地味すぎず、そして明るいのに落ち着くという絶妙な発色をオーダーし塗ってもらいました。コーナーによって雰囲気が楽しめたり、絵や写真がポップに映えるのが魅力。
海外では部屋の一部の壁を、赤や黄色、ネイビー、ミントグリーンなど、好みの色でアクセントづけするのが主流。壁の色によって、全く異なるイメージの部屋になり、インテリアにも奥行きが出ます。壁の色によって飾る絵や写真がさらに印象深くなることもありますね。多くの日本の家は壁がシンプルなオフホワイトやベージュのみ。これはあまりに無難すぎるので、思い切って壁の一部を好きな色に塗り替えてみるのも気分が変わっていいと思います。壁を塗り替えるのが難しくても、貼ってはがせるウォールペーパーも今は種類が増えているので、それも簡単に変化がついて楽しいですね!
・・・・・・・
壁の持つ可能性は、まだまだいっぱいありそう! 部屋のイメチェンをしたくなったら、家具を買い換えるより、まずは手っ取り早く、壁のあしらいを工夫してみましょう。驚くほど新しいお部屋に変わりますよ♪
〈ハワイでよく行くShop List 〉
●「Pegge Hopper Gallery」
11:00〜16:00(土曜は〜15:00まで)、日曜月曜休2階にもロゴグッズなどが置かれているのでぜひチェックして。https://peggehopper.com/
●「The Art board」
10:00〜17:30(土曜日は11:00〜17:00)、日曜月曜休額装をカスタムしてくれる専門店。日本人オーナーなので安心して相談できます。http://www.artboardhi.com
●「Cedar Street Galleries」
日曜休(営業時間は不定なのでHPでチェック) お手頃な絵画やアートも多数。http://www.cedarstreetgalleries.com