そもそも、鉄のフライパンってなにが良いかというと、熱伝導が良く、保温性が高いので熱が逃げにくく、テフロン加工のフライパンと違い、油が鉄になじんでいくので余分な油や水分が食材に戻らずパリッとジューシーに仕上がるという点。でも、重いし、さびやすいし、焦げ付くし、メンテナンスが大変だと今まであまり手が伸びずにいたのですが、今回試したおもいのフライパンはその思い込みを覆す鉄フラパンでした。
- 外側パリっ中はふわっと焼きあがる
- 深さもあるから煮る、蒸す調理もできる
- 無塗装だから有害物質が出ず錆びにくい
- 鉄だけどそこまで重くないから疲れない
- 手入れさえすれば一生使える
- 使えば使うほど油がなじんで焦げ付きにくい
実際に日々の料理で使ってみた感想をレポートしていきます!
目次
焼く、揚げる、蒸す、煮る
いろいろな使い方で実力チェック
まず知りたいのが肉がおいしく焼けるか。
いつもよりジューシーに焼けました!
「世界で一番お肉がおいしく焼ける」というのがおもいのフライパンのキャッチコピー。我が家の男子たちは鶏肉のソテーが大好物なのですが、これは、焼き加減が全てと言ってもいいメニュー。フライパンに油をひき、熱が通ったら皮面から焼きます。焼き色がついたら裏返して、余分な油をペーパーでふき取り、じっくりと中弱火で焼いていきます。鉄のフライパンは温まるまで時間がかかりますが、時間がかかるということは蓄熱性があるということで、この蓄熱性が、熱を逃がさず外側はパリッと中はふっくらジューシーに仕上げてくれました。
深さがあるから揚げ物も安心。
外はカリッ、中はホクホクでお店級の仕上がり
おもいのフライパンでの最初の調理は、より油をなじませたかったので、揚げ物にしました。食べやすい大きさにカットしたジャガイモを、レンジで加熱したら、キッチンペーパーで水分をふき取り、小麦粉をまぶし、180℃に熱したフライパンで揚げました。ジャガイモに電子レンジで軽く火を通してから揚げると、表面はカリッと中はホクホクと仕上がりますよ。熱伝導がいいせいか、一般的な深めのフライパンで揚げるより、こちらのフライパンで揚げたほうが食感良く仕上がりました。深さが5㎝あるので油ハネも気になりません。
グツグツ煮込む料理もおいしさ倍増!
食卓に出した後もずっと温かいのも◎
鉄の蓄熱性により火を止めた後も時間をかけて冷めていくので、食べるときまで熱々を求めたいアヒージョにはぴったり。おもいのフライパンはシンプルなデザインなので食卓にそのまま出してもなんだかバルのような雰囲気が出ていい感じでした。蓄熱性にも優れていて、実際食べるときも冷めることなく熱々のアヒージョを食べられて子供たちもお店みたい!と感激していました。鉄のフライパンで作る料理は鉄分が増すため、栄養価だけでなく、味に深みも出るんです。我が家はエビとキノコのアヒージョが定番。フライパンにオリーブオイルとつぶしたニンニク、好みのキノコと魚介にアンチョビペースト、塩コショウを入れたら、ふたをして煮詰めるだけととても簡単。じっくり熱が伝わっていくので煮る調理にもむいているように思います。
一生使える鉄フライパンに
育てるために大切なこと
使う前に「油返し」は必ずおこなう
フライパンを使う前にやっておきたいのが油返し。フライパンを中火で十分に空だきしたら、熱がフライパンにいきわたったことを確認して、お玉2、3杯ほどの油を全体にいきわたらせます。油が熱くなり、フライパン全体になじんだら、油をオイルポットなど別容器に移します。この油返しをおこなうと油がフライパンになじみ、食材が焦げ付きにくくなるそうです。無塗装だからこそ、この油返しをすることが大切。さびを防ぎ、調理をすればするほど油がなじみ、一生使えるフライパンへと育っていくのです。ちょっと手間ではありますが、愛着もわき、大切にしようとより思えました。
洗剤使用はNG!温水で洗い流して空だきを
気になるメンテナンスですが、油まみれのフライパンはつい中性洗剤を使って洗いたくなりますが、油をなじませ、油膜を作ることで焦げ付きを防止するのでぐっと我慢。使い終わったら温かいうちにタワシを使って温水で洗い流し、その後は火にかけて水気を蒸発させて、乾燥したら表面に薄く油を塗って保管。これを繰り返すことでフライパンはどんどん強くなり、育っていくのだそうです。
女性にも使いやすい鉄のフライパン。
料理に合わせて使い分けていきたいです
適度な重さで小ぶりな20㎝のフライパンは、とても使いやすかったです。冷めないでほしい料理は温かさが続き、肉や揚げ物は外側パリッ、中はふんわりというお店のような食感に仕上がり、鉄製は違うなと強く感じました。でも、やっぱり洗剤で洗えないことと、お湯洗いした後に火にかけ、さらに油を塗るというメンテナンスは時間的に余裕のある日じゃないと難しいなと思いました。だから、食感にこだわりたい料理のときはおもいのフライパン、忙しい朝食などはいつものフライパンと、料理やシーンによって使い分けていきたいと思います。
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時間をかけて暮らしと共に一生一緒に育てていく鉄のフライパン。これから何十年先、風合いを増したフライパンを想像するとワクワクします。どの調理器具にもメリットデメリットはありますが、鉄のフライパンをぜひ試してみてください。いつもよりおいしく感じる料理に感動すると思いますよ。
おもいのフライパン 20㎝
溶かした鉄を型に流し込み冷まして固める鋳物。自動車の部品などを長らく手がけてきた愛知県の石川鋳造株式会社が独自で開発した鋳物フライパン。従来の鉄フライパンより軽く、それでいて料理がおいしくなる熱伝導、蓄熱性を考慮した鋳物のバランスを研究。26㎝を発売したときには、先駆けておこなったmakuakeでのクラウドファンディングでは、フライパン部門歴代1位も達成しています。女性でも無理なく持て、メンテナンスも難しくなく調理ができる究極のフライパンは一時期3年待ちだったことも。現在も月100枚限定生産で平均3カ月待ちという人気ぶりです。