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自由設計だけじゃない! コーポラティブハウスを選んだ3つの理由

Aさん宅は、世田谷区の閑静な住宅地。コーポラティブハウスを選んだ決め手は「好みの空間や自分たちの実生活にフィットした住まいが作れること」でした。

「コーポラティブハウスとは、注文戸建てのような自由設計ができるマンションのことです。直接発注なので土地代も明確ですし、無駄な費用を省いた納得価格で取得できることから人気が上がっています」(コプラスコーディネイター兼広報西澤俊太郎さん)。建設段階から住まい作りに関わるため、建設組合結成から入居まで2年くらいと時間がかかりますが、その間を通して育まれる心地良いご近所付き合いも魅力のひとつ。デメリットは、施工会社や設計士との打ち合わせや、組合の会合に時間が取られること。仕事が多忙で時間取れない人やめんどくさがりの人には向いてないかもしれません。まずは、実際に世田谷区のコーポラティブハウスを購入したAさんに、満足度の高かった点を教えてもらいましょう。

目次

良かったこと①
設計段階から、自分のこだわりを
細かく相談できる

住戸の南側には、設計段階からイメージしていたリビングからつながるテラスが広がっています。(写真提供/コプラス)

「カフェのような窓を設置したい」、「アンティークショップで仕入れた扉を使いたい」……etc.。分譲マンションや建て売りの一戸建てとは違い、自分のかけたいところにコストをかけられ、自分好みに仕上げられるのが自由設計のいいところ。Aさんは白、グレー、黒の3色をベースに資材選びもご自身が指揮を執り、解放感のあるモダンな住まいをイメージし自由設計をしたそう。またテラスにもAさんのこだわりが随所に見えます。「ハワイが大好きで、ラナイをイメージしたリビング感覚で使える開放的なテラスを作りたいと思っていました。植栽デザイナーと打ち合わせを重ね、琉球石灰などの白い石を敷き詰め、ヤシ科などの南国を象徴する木を植えました。それからハンモックを取り入れてエンタメ性も出しました」。

良かったこと②
良い立地の割に価格を抑えられるのは
共同購入だからできること!

旗ざお地を生かしたアプローチが長いコーポラティブハウスは、奥まった静かな環境に住みたかったというAさんに好都合。この部分も植栽プランナーが手掛けており、季節によってきれいな花が咲くそう。

「結婚してからずっとこの近辺に住んでいて、家を建てるならこのエリアと決めていました」。休日も楽しめるこのエリアは人気が高くなかなか物件が出ないので、ポストに投函されていたチラシを見たときすぐにアクションを起こしたそう。「物件名に『ガーデンテラス』と入っていたのも気になり連絡をしました。1階の住まいが好きで、戸建てにしようかマンションにしようか悩んでいたところに入ってきたチラシだったので、両方叶うコーポラティブハウスは魅力的だなと思い週末には契約していました(笑)」。コーポラティブハウスは、土地を共同で購入するため、戸建てだと高額になってしまう好立地に、比較的予算を抑えて居を構えられるという点も見逃せない魅力のよう。

良かったこと③
他にはない変則的な外観と小規模戸数の
個性的な住まいが手に入る

窓開口の位置や大きさもプランに合わせて計画できるのがコーポラティブハウスの特徴。設計者が現場を管理し、図面通りにできているかチェックしてくれます。(写真提供/コプラス)

「実は、外観に一目惚れした物件があって、それを調べていてコーポラティブハウスの存在を知った」というAさん。コーポラティブハウスは10~20戸の小規模なマンションが多く、それぞれに違う区画や地形に合わせた設計や間取りが変則的な外観を生み出します。住まい作りのプロセスを通じてどの部屋にどの様な家族がいるかが分かり、親近感も生まれます。「参加申し込みから入居まで約2年の間に総会が7回。完成時に各入居者のお宅を拝見させていただいたのですが、プラン段階からの経過を知っているので、仕上がりを見たときは自分のことのように嬉しかったですね」。必然的にお互いが顔見知りになるので、小さい子供がいると安心感があるというのも良いところ。人付き合いが好きな人や大事にしたい人にもおすすめです。

最大の魅力は自由設計!
こだわりの実例をお見せします

実例
音楽との距離を縮める住まい
家の真ん中にDJブースを設置

せっかく住宅を購入するなら、大好きな音楽が中心になる家を持ちたいという夢があったTさん。最初は中古マンションのリノベーションを検討していたそうですが、新築で夢がかなうコーポラティブハウスの存在を知りプランを変更。「仕事が忙しくてブランクができてしまった大好きな音楽との距離を縮めるために、DJブースを家の真ん中に作りました」。外から見えない空間をクローゼットにしたのも自由設計ならではの工夫。

実例
吹き抜けを作って憧れの舞台
ロミオとジュリエットをイメージ

2階の寝室を腰壁にして吹き抜けを作って、ロミオとジュリエットのワンシーンをイメージ。(港区三田・Mさん邸 写真提供/コプラス)

ご主人はクローズドな寝室を希望していたので、お二人の意見を折衷して最終的には窓を作り、写真のような形になりました。(写真提供/コプラス)

吹き抜けを作り、ロミオとジュリエットのように上下で声を掛け合いたいとの奥さまの望みをメゾネット住戸で自由設計したMさん。イメージパースを参考に打ち合わせを重ね、形にしました。「背より高いクリスマスツリーを飾りたい」「風通しが良い明るい家が条件」「ハンモックが欲しい」など希望に合わせた設計を、相談しながら形にしていくのは素敵そうですね。

好みの空間や自分たちの実生活にフィットした機能や設備が作れることを望む人には最適なコーポラティブハウス。「自分たちの好きなものに囲まれた暮らしがしたかったので、コーポラティブハウスは価値観にぴったりあう住まいの形でした。『ここがもっとこうだったら』と感じずに済む住まいは、とても快適ですよ」(Aさん)。近年、中古物件のリノベーションも流行っていますが、配管が古いなどの設備面の不安も新築なら心配無用。こんな家作りの方法もあるので、これから家の購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

撮影/大場千里

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