目次
自分に合ったマットレスパッド選びで
最低限確認すべきはこの3点
1.立っているときと同じような自然な寝姿勢が取れるか
2.体の一部に偏らずに、体全体で体圧を分散できているか
3.寝返りが楽にできるようなサポート力があるか
「気温が寒くなる10月後半から“防寒寝具”が売れ始め、寝具への関心からかマットレスパッドを購入する方が増えてきます」と教えてくれたのは伊勢丹新宿店ベッドルームコーナーのアシスタントバイヤー兼スリープアドバイザー原口さん。「横になった際の寝姿勢や体圧が体全体に分散されているのかも重要ですが、マットレスパッド選びで忘れてはいけないのは“寝返りのしやすさ”です。人は寝ている間に20~30回くらい寝返りすると言われています。楽に体を動かせるかどうかもチェックすることをおすすめします」(原口さん 以下同)。そんなことを頭に入れつつ、試し寝開始!
『エアウィーヴ』S-LINE
腰が押されているみたい
反発力の高さで寝返りが楽ちん!
三つのなかで寝てみた感じがいちばん硬めで、跳ねているイキのよさを感じたのはコレ!(笑)? 私が普段寝ているマットレスは腰やお尻が沈んでしまいますが、逆に押されているような感覚を受けました。
★原口さんのスリープアドバイザー的解説!
「マットレスには空気を編むようにして作ったポリエチレン樹脂を固めた素材を使用。90%以上が空気のため通気性抜群で蒸れにくい構造です。頭は柔らかめ、腰部分は硬く、足は普通。人間の体の3段階に合わせて体圧分散しているので、背骨のS字カーブがキープでき、理想の寝姿勢に近づけます」
『muatsu Sleep Spa』
ベーシックスターンダード SP-2
背中に伝わる凸凹の感触!
ふわりと柔らかい寝心地
寝た感じいちばん柔らかく感じたマットレスパッド。体を支えるタマゴ型の凹凸を、想像以上に背中に感じてしまい、平らで寝たい私にはその感覚が少し気になりました。
★原口さんのスリープアドバイザー的解説!
「宇宙ロケット開発にも生かされている、タマゴ型のウレタンフォームが体圧をうまく分散させます。点で体の重さを支える3層構造になっていて、自然な寝姿勢へと導きます。三つ折りで収納できることも人気のポイント」
『東京西川』AiR-SX
適度な硬さと柔らかすぎない感触
反発力があり、寝返りしやすい!
元気なマットレスという印象を受けました! 腰の沈みを全く感じず、三つのなかでは、硬さも柔らかさも程よく寝返りもしやすいです。サイド部分が硬めの設計なので起き上がるときも安定していました。
★原口さんのスリープアドバイザー的解説!
「敷布団としても使える弾力性のあるマットレスパッドです。上部は柔らかいですが、下に行くほどしっかりと体を支える硬度の4層になっているので、沈みこまず楽な姿勢で眠ることができます。各所にスリットを入れることで、ウレタンの苦手要素だった通気性も確保。寝汗をたくさんかくという方にも好評です」
「コンサルティングルーム」では
計器を使って寝心地確認もできます!
「コンサルティングルーム」には、機械で体圧がどう分散されているかを測定し、自分の寝姿勢を確認できる部屋もあります。自分の眠りに疑問のある方は客観的に測定結果を知るのもいいですよね。私が今使っているマットレスは、お尻の部分で沈み込む感じで気持ちよく寝返りがうてないので、その点を中心に理想的なものはどれなのかを数値で見てみました。
?始めは問診票に眠りについて、気になることなどを記入し、原口さんからこちらの計器についての説明を聞きました。さっそく備え付けのマットレスにあおむけに寝て、体圧分散測定器により診断開始! 自分の寝た形が画像に現れるのがおもしろくて「これはどういう結果ですか?」と質問をすると、画像を指しながら「肩とお尻部分に圧がかかった寝姿勢ですね」と説明してくれました。そこでおすすめの『東京西川』の「レギュラータイプAiR-SX 」を敷き、どう変化が現れるのかその体圧分散の画像の違いを見ることに。「時間も15分くらいで診断できるし、画像の色の変化からも圧の分散が確認でき、購入へ向けて背中を押されるきっかけになりました(笑)」。結局は自分好みの寝心地で決めるのがベストですが、自分の寝姿勢を測定し知っておくのも大事だなぁと思いました。
インターネットでマットレスを購入し、実際に寝てみたら柔らかすぎたとか、硬さは良いけれど体に支障が出たなどの場合、マットレスパッドが自然な寝姿勢で寝られるように補正する調整役をしてくれます。マットレスが合わないと感じている方、自分の良い姿勢を探したい方などに手軽に硬さを変えられるマットレスパッドは本当におすすめです。長く使うことを考えると、しっかりと調べてから購入するほうがよさそう。布団が恋しくなるこの季節、快適な睡眠を手に入れてみてはいかがですか。
(撮影/相澤琢磨)