従来の日本家屋は壁や間仕切りで部屋が細かく分かれていましたが、近年の新築やリノベーション住宅のレイアウトは、リビングやダイニングの壁を取り払い、広い空間として生かす間取りが多くなってきています。そんな今、ソファの選び方やトレンドは
- ソファを壁につけて置かない
- リビングとダイニングの間に自由に設置
- 圧迫感のない華奢なフレームが人気
「かつてはソファの背中って必ずどこかの壁にくっつけて配置することがスタンダードでしたが、空間が広くなるとそういう決まり切った置き方をしなくてもいいんです。ドカンと大きな3シーターのソファを置き、ここはリビング、ソファより向こうはダイニングなどとゾーニングするのではなく、今はリビングとダイニングを分断しないようなフレームが細めでシャープなデザインのソファが人気です。空間の中心に置いても圧迫感が少ないシャープなデザインなら、空間のレイアウトもより自由になりますよね。そんなシャープでありながらも空間になじみ、幅広いインテリアのテイストにマッチするということで注目してほしいのが国産ブランド。北欧など海外ブランドに負けないデザイン性と、国産ならではのクオリティの高さや日本の住居事情にフィットした設計には目を見張るものがあります」(インテリアスタイリスト・窪川勝哉さん 以下同)
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ぴったりなおすすめソファ
★★★『グリニッチ』★★★
Luu sofa
「アームや背もたれの一部をなくすことで、
どの方向からでも腰かけられるレイアウトの
自由度が魅力。僕も使っています」
「グリニッチは、北欧テイストの家具を得意とするセレクトショップ。Luu sofaはブランドのアイコンアイテムとも言える名品。実は僕も自宅で実際に使っているのはこのソファです。アームは片側だけ、背もたれも一部がないユニークなデザインは、ソファに前後左右の概念を取り払い、座る向きや位置が自由になります。リビングの正面にテレビがあって、その前にソファがあるというオーソドックスな置き方だけでなく、フレキシブルな使い方ができるのが魅力ですね。実は意外にコンパクトなので、それほど広くないリビングでも無理なく置けますよ。これも日本の住宅事情をよく知る日本ブランドならではのポイントだと思います」
★★★『カリモク』★★★
ニュースタンダード エレファントソファ
「モジュールを組み合わせてカスタマイズする
海外デザイナーとのコラボシリーズ」
・オフィシャルサイトでチェック!
「1947年創業の老舗で、日本を代表する家具ブランドとして認知度の高いカリモク。『Karimoku New Standard』は、高い製造技術を生かしつつ海外デザイナーとコラボしたシリーズです。このソファはドイツの工業デザイナー、クリスチャン・ハースの手によるもので、無垢のクリ材から削りだされたフレームと、耐久性のあるポケットコイルスプリング、高品質のウレタンフォームを使用した丈夫で快適なクッションで構成されています。1〜3シーターでサイズを選ぶことができ、他にもシューズロングやオットマンまでさまざまなモジュールを組み合わせて、自分好みのソファをデザインできます。この手のソファは脚がついてなくて床にじか置きのタイプが多いですが、これにはちゃんと脚があるのでロボット掃除機なども問題なく使えるのもポイント。カリモクだけに品質も非常にハイレベルです」
★★★『ヒラシマ』★★★
カラメッラ カウンターソファ
「ソファとカウンターテーブルを
組み合わせた、昨今のテレワーク事情にも
ぴったりな斬新デザイン」
・オフィシャルサイトでチェック!
「福岡に工場を置き、木目の美しさを際立たせた良質な家具を作るブランド。なかでもこのソファは、背もたれの後ろ側にカウンターテーブルや棚が組み合わされた珍しいモデル。通常はデッドスペースになってしまうソファ背面の新しい使い方を提案しています。テレワークが推進されている今だからこそ、ソファとデスクを兼ねたこうした家具が欲しかったという方は多いのではないでしょうか? このソファなら、今までの発想とは違った、新鮮なレイアウトを楽しめそうですね。木目が美しいフレームは、部屋の真ん中に置いても絵になりますよ」
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今まで以上におうち時間の質向上に意識が向かう今、ソファを変えてリビングからダイニングの関係を見直してみるにはいいタイミングかもしれません。キーワードは華奢なフレーム、シャープなデザインなので、ぜひ覚えておいてください。