「洗濯が面倒に感じるのは、こまごまとした作業が多いから。洗濯機を回した後には、干す・たたむ・アイロンがけ・片付けなど一連の作業工程があります。“干す”は乾燥機の活用で減らすことができますが、それ以外の工程はアイデアを取り入れたり、グッズを活用して少しずつ楽をしていくのがポイント。そうすれば、面倒くささも時間も減らせるはずですよ」(知的家事プロデューサー本間朝子さん・以下同)
目次
ラクラク時短テク①
洗濯かごは項目に分けて複数設置。
仕分けは家族にも協力してもらって!
まず面倒なのは、洗濯物の仕分け。裏返った洗濯物を整え、アイテムのジャンル分け、洗濯や漂白処理の確認、それからネットに入れたり……。ここまででもある程度の時間はかかります。「洗濯をする人が家族全員分の作業をするから大変なので、洗濯かごに入れる人に自分でやってもらいましょう。我が家では『乾燥かける』『乾燥かけない』『おしゃれ着』の三つのかごを用意しています」。かごに入れる際の注意点も、「靴下は伸ばして」とか「ネットは各自で」とメッセージが添えてあります。
ラクラク時短テク②
洗剤や洗濯グッズの置き場所は
洗濯機の前に立って、手が届くところが◎
◆ネットやハンガーは棚に入れずに
洗濯機サイドのデッドスペースを活用
次に面倒で意外と時間がかかるのが、洗剤や洗濯グッズの出し入れ、補充、探すこと。「探すというのは、洗剤の詰め替えを買ったはずなのに見つからない…とか、洗濯ネット1枚どこに置いたか分からない…など、無駄な時間とストレスにつながります」。できるだけこのような時間を減らして効率よく動けるように、洗剤や洗濯グッズは洗濯機周辺の取り出しやすい場所に収納。「目指すのは飛行機のコックピットです。あちこち動かず、手の届く範囲で全てできるようになれば、かなり楽になるし作業もスムーズ。それぞれのお宅で収納の位置は違うと思いますので、私の例を参考にベストなコックピットを作ってみてください」
ラクラク時短テク③
手間のかかる“干す”&“アイロンがけ”は
便利グッズを上手に使ってストレス半減
洗濯物の量に比例して、特に大変さが増すのが“干す”と“アイロンがけ”の工程。「手間のかかる作業は、便利グッズを上手に取り入れることでグンと楽になることがあります」。さまざまなグッズを試す本間さんが特におすすめするのが、ワンタッチハンガーとシャツ用洗濯ネット。「下からハンガーを通したほうがいい首の詰まった衣類。この折りたためる『ワンタッチハンガー』は上からさっと入れられて、首もとがダルっと伸びてしまうこともないので次に着るときも安心。収納の際に場所を取らないのもいいですよ」。もうひとつのおすすめは「ネットdeきれいシャツ用」という洗濯ネット。「きちんと形を整えて入れなければいけないので、普通の洗濯ネットに入れるより手間はかかりますが、ほぼノーアイロンでOK。アイロンとネットに入れる手間のどちらを取るかということになりますが、私はネットに入れるほうが、断然楽に感じます」
ラクラク時短テク④
“まだ洗わない洋服”の置き場を作ることで
必要以上に洗濯物を増やさない
必要以上に洗濯物を増やさないようにすれば洗濯する量が減り、時短につながります。「ちょっと袖を通しただけのニットやデニムなど、『まだ洗わなくていいかな』と思いつつ、元の場所に戻すのも億劫で洗濯してしまう……なんてことありませんか? それなら、まだ洗わない洋服専用レーンを作ってしまえばいいのです」。本間さんはその場所をグレーゾーンと呼んでいます。「クローゼットの一部分をグレーゾーンにし、一緒に消臭剤も置いておきます。ここには毎回は洗わないスーツもかけるので、近くにスチームアイロンなどもセットし、コックピット化。たくさんの洋服がかかることはない場所なので、風通しも良く、かけた状態でお手入れもできるのですごく便利ですよ」
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時間のかかる洗濯ですが、ただ頑張るだけでなく上手に家族やグッズに頼りながら工夫することで手間を省けるんですね。洗濯はエンドレスです。本間さんのコックピット化や便利グッズをお手本にして、皆さんも時短テクを試してみてください!
■本間朝子さん最新著書
『ゼロ家事』(大和書房)