アメリカでも「レッドブル」や「モンスターエナジー」がメジャーで、毎日のように飲んでいるような若者も多いなか、最近はそういったエナジードリンクに含まれる大量のカフェインや人工甘味料、化学合成のタウリンやビタミンといった成分やその量が問題視されています。ケミカルたっぷりのエナジードリンクは、一気にカフェインを過剰摂取することによる体調不良が報告されています。また、継続使用で禁断症状が現れることもあり、倦怠感や頭痛、イライラといった症状(アメリカではこれをエナジードリンク・クラッシュと呼びます)が出ることもあるという指摘も。
そこで今、従来のエナジードリンクほど強烈な即効性やパンチはないかもしれないけれど、体に優しいオーガニックエナジードリンクが注目されているんです。その特徴をまとめると、
・100%天然由来成分のオーガニック
・砂糖不使用
・化学合成された添加物不使用
そんな「クリーンエナジードリンク」と呼ばれるオーガニックドリンクには、メイドインハワイのものもたくさんありますが、そのなかから、私のおすすめをご紹介しますね。
目次
◆『GREEN ENERGY』◆
Organic Green Energy
業界初のオーガニックケール配合で超健康的!
味もおいしくて飲みやすいエナジードリンク
ハワイのスーパーやコンビニなどあちこちで見かけるのが「グリーン」というハワイ生まれのエナジードリンク。USDA(アメリカ合衆国農務省)オーガニック指定を受けていて、このドリンクの場合、中身の27%はジュース。カップ1杯のコーヒーと同量の植物性カフェイン(オーガニックのグリーンコーヒー豆や緑茶から抽出したカフェインのこと)が入っています。エナジードリンクによく含まれている人工的な化学物質、例えばタウリン、ビタミンBの合成物質、人工甘味料は一切入っていません。カロリーは1本につき60㎉程度です。エナジードリンクに欠かせない糖分も、血糖値の上昇が緩やかなオーガニックココナッツウォーター、オーガニックサトウキビジュースの自然な甘味で補っていて、1本につき糖分は12g。特筆すべきは、エナジードリンクとしては初のオーガニックケールの抽出液が入っていて、とてもヘルシーなこと。でも草っぽいケールの味はなく、甘さも控えめで飲み終わるとすっきりします。このドリンクだとエナジークラッシュの心配がないので、ハワイでは、星を使った伝統的航海術、スターナビゲーションを使って旅するハワイの有名なカヌー「ホクレア号」が、世界一周の旅に大量にカヌーに積んでいったというのが話題になったこともあります。飲むと元気がじわじわと持続して、いろいろ売られているオーガニックのエナジードリンクのなかで断トツにおいしいです!
◆『Hawaiian Ola』◆
Noni Energy shot
ベリー系スムージー風でグビッと飲みやすい
ハワイ産ノニがベースのナチュラルドリンク
「Noni(ノニ)」とは主にポリネシアに育つ果実。スーパーフルーツとして知られているノニには栄養素がビタミンC、B、ポリフェノール、食物繊維、ミネラル類、アミノ酸など150種類以上が含まれています。免疫細胞の働きを活性化するプロキセロニンや、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを脳内で分泌するために必要な成分トリプトファン、スコポレチンも含まれており、ポリネシア地域では古代から薬として使われてきました。このノニジュースベースのエナジーショットはベリー系の味。アサイジュースの濃い液体をショットで飲むような感覚です。『Hawaiian Ola(ハワイアン オラ)』は、化学物質を使わずに人間や環境に優しい耕作方法で育てられた作物にこだわっている会社で、このエナジーショットは、エナジードリンクというカテゴリーですが、75%がジュース。抗酸化作用の高いナチュラルな健康飲料ということで、人工的な化学物質だらけのエナジードリンクと対象的なものとして販売されています。緑茶やイェルバマテから抽出した天然カフェインがこのボトルに150㎎入っていて(レッドブルとほぼ同じ)、他にはビタミンA、ビタミンB3 (ナイアシン) 、B6 、 B9 (葉酸) 、 B12 、 カルシウム、鉄分などが含まれています。ジュースの部分はオーガニックのフルーツ(ノニ、マンゴー、ナシ、リンゴ、リリコイ、パイナップル、ゴジベリー、アサイ)、浸透水とサトウキビジュースのブレンドです。そのままショットで飲んでもいいし、スムージーに混ぜてもOK。ハワイでは、スーパーのレジによく置いてあるので、ちょっとお疲れのときに試してみたり、小さいボトルなのでお土産にもいかがでしょう?
◆『Sparkling Noni Ola』◆
Turmeric Energy
ハワイの伝統医療に不可欠なターメリックは
今話題の健康飲料ジャンルにもなっています
こちらも、エナジードリンクのコーナーで販売されている「ターメリックエナジー」というカフェイン入りの炭酸ドリンク。緑茶とイェルバ・マテから抽出した植物性のカフェインと、オーガニックジュース(ノニ、ハワイアンジンジャー、レモンなど)、ハワイアンオーガニックハチミツ、オーガニックステビア、ハワイアンシーソルト、オーガニックターメリックパウダー、ハイビスカスなどでできています。このスパークリングクリーンエナジードリンクには、ターメリックが入っています。ターメリック(ウコン)は、ハワイで『オレナ』と呼ばれ、古代ハワイの人々が医療に使ってきた植物です。私はハワイの伝統薬草医療「ラパウラパアウ」をハワイ大学で学んだことがあるのですが、ターメリックは抗酸化、抗炎症をはじめ、鎮痛作用、代謝異常、自己免疫不全などに効果があり、ハワイの人の生活に欠かせない、自然の宝だと教わりました。そんなターメリック、ノニ、ジンジャーなどハワイの主要植物の健康作用に注目し、植物性のカフェイン、血糖値が一気に上がらないハチミツやステビアをプラスしてできたこのドリンクの味は、飲みやすくてビックリ。ターメリック入りのドリンクは、今、流行中なのでたくさん種類がありますが、土のような味がして苦手という人も多いです。でも、炭酸飲料として飲むととても飲みやすく、本当においしいですよ!
〈番外編〉
『Runa』
Clean energy drink Runa Zero
今話題のスーパーリーフ『ワユサ』の
天然カフェインが入ったエナジードリンク
これはハワイ産ではないのですが、今、世界的に話題のワユサが入っているクリーンエナジードリンクです。ブラジルやエクアドルで取れる天然なハーブ「ワユサ」はスーパーリーフと呼ばれていて、天然カフェイン、ポリフェノール、15種類のアミノ酸が含まれています。心身ともに元気にさせ、抑うつ効果もあるそうなのですが、確かに飲んでみてその効果にちょっとビックリ。夕方の疲れていたときに飲んでみたのですが、30分後には内からみなぎる元気が出てきて、頭も覚醒してクリアになり集中できるようになりました。不思議と前向きになってきて、あまりにも気分が良かったので一気に掃除を始めてしまった(笑)ほどです。それからリピートして買っています。糖分入りのとノーシュガーノーカロリーの2種類があり、せっかくなので糖分ゼロのシリーズのを飲んでみたのですが、味に関してはちょっと微妙。一緒に試した友人は「うえっ!なんだこりゃ〜」と身震いしていたくらいで(笑)、甘さのない炭酸入りの紅茶のような感じ。ワユサ茶はハッピー茶、神秘の茶とも呼ばれているそうですが、カフェインの含有量が非常に高く、覚醒作用も程よく良かったので、こんなナチュラルなエナジードリンクもいいなと思いました。
・・・・・・
ちなみに、Timesの調査によると、カフェインはコーヒーの場合、平均80-120㎎、紅茶で50㎎、コカコーラで最大65㎎入っていますが、エナジードリンクはレッドブルで154㎎、Wired X505には、なんと505㎎のカフェインが含まれています(※日本で販売されているレッドブルとアメリカのものでは規制の違いで、カフェインの量も違います)。また、砂糖の量も多く、1本で成人1日当たり砂糖の摂取量を軽く超えてしまうほど。よく含まれているビタミンB群も取りすぎると肝臓に負担を与え、こちらもよくエナジードリンクに含まれるスクラロースは、肝臓や甲状腺などの機能を衰えさせる有機塩素化合物。エナジードリンクに依存して飲みすぎると、カフェイン、砂糖の過剰摂取などで心拍数や血圧が上がり、動悸、不整脈、不安症、高血圧の原因になりかねないとの警告も出ています。
一般的なエナジードリンクのような即効性は人によっては感じないかもしれないけれど、そんな悪循環を起こさないのが、オーガニック&クリーンエナジードリンク。ハワイに遊びにきた際はこれを飲んで、元気いっぱい楽しんでください!