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汚れを落とす最適温度は40℃!? 世界的には「お湯洗濯」が常識

そもそもヨーロッパや米国などでは、洗濯機には給湯装置がついているのが当たり前。「海外の水はミネラル分の多い硬水のため、お湯でないと汚れが落ちず、洗剤も溶けないので、ほとんどの洗濯機は50〜60℃まで水温が上がるようになっています。洗剤にも最適なお湯の温度が書かれているくらい、常識的なこと。もちろん日本でも、お湯で洗濯することにはたくさんのメリットがあるんです」(洗濯ブラザーズ・茂木康之さん 以下同)

臭いや黄ばみを防止する最適な温度は40℃以上

お湯洗いのメリットは

などが挙げられます。服のアンチエイジングを考慮した洗濯方法を提唱する洗濯ブラザーズの茂木康之さんによれば、「黄ばみは、皮脂やタンパク質の汚れが繊維にこびりついて酸化することが原因。水の温度は高ければ高いほど洗浄力が上がるのでそれらは分解されやすくなり、また菌の繁殖を防いで臭いの原因を抑えることにもつながります。しかし水の温度が高すぎると生地のダメージにつながりますので、水温は40℃程度が最適です」

洗濯機には水しか給水できないことが多い
日本では「お風呂場」利用がおすすめ

茂木さんがぜひ広めたいというのがお風呂洗いです。「お風呂場だと簡単に60℃程度までお湯が出せて、泥や砂の汚れも気にせず作業ができる。お子さんがいる方は、一緒に体を洗いながら洗濯も行えば、時短もできて一石二鳥です」。お風呂場に全ての洗濯物を持ち込むのではなく、汚れや臭いが気になるものだけで十分。「例えば泥汚れのついた靴下や襟が皮脂で汚れたシャツ、臭いのきついタオルなどを、お風呂洗い用としておけなどに分けておくとよいでしょう。汚れの少ないデイリーな衣類などは、通常通り洗濯機で水洗いするだけで十分です」。臭いや黄ばみの蓄積を防ぐために、汚れは24時間以内に落とすのがベスト。毎日の入浴後の習慣にすることがおすすめだそうです。

お風呂洗いの手順

① ハードな汚れには水で溶かした洗剤液をかけてブラシで予洗いし、10分ほど放置
② お湯に洗剤を溶かした液でしっかり洗い、汚れを浮き上がらせる
③ 髪や体を洗いながらそのままひと晩つけ置きに
④ 翌朝、洗濯機で脱水後にいつも通り洗濯をする

「ハードな汚れや臭いが気になるものは、ウォッシュタブに40℃以上のお湯と規定量の粉末洗剤を入れ、30分〜1時間つけ込みましょう。洗濯機で軽く脱水をしたら、後は普段通りに洗濯機で洗えばOKです」

お湯洗いにはデメリットも

お湯洗いには上記のように多くのメリットがある反面、デメリットも。「デリケート素材など繊維によっては縮みや色移りが生じる場合もありますので、事前に洗濯表示をよく確認してください。また、同時に漂白剤や強力な洗剤を使ってつけ込むと衣類ダメージの原因になりますので、漂白剤や蛍光増白剤が配合されていない洗剤を使うのがおすすめです」

お風呂の残り湯を使うのは厳禁!

 

湯船の残り湯を使用するのはおすすめできないそう。「残り湯には人の肌から皮脂やタンパク質が流れ出ているため、その汚いお湯で洗うとかえって黄ばみや臭いの原因となります。特に冷めた残り湯は雑菌だらけ。せっかくのお湯洗いが逆効果になりますので、注意してください」

日本にお湯洗いが普及しない理由は
洗濯に適した日本の水のせい!?

そもそも日本は昔から水洗いが主流。「日本は着物文化だったため、川や井戸水でおけを使って洗う習慣がありました。そのため、水洗いが今でも根付いているんです」。また、日本の水が軟水であることも、洗濯環境に大きな違いを生んでいるのだそうです。「日本の軟水は洗濯において最高に優れているため、それだけで洗浄力が高いという特性があります。お湯を使わなくても、それなりに汚れが落とせてしまうので、給湯設備まで準備する必要に迫られていなかったというのも事実です。最近は、日本でもお湯洗い可能な洗濯機も出てきていますが、まだまだ普及率は1割以下。電圧も海外と比べると弱いため、一度の洗濯に6時間も費やしてしまうものもあります」

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お湯洗いがいいとはいえ、まだまだ環境の整いきらない日本。頑固な汚れがついた衣類や臭いが気になるタオルなどは、お風呂場に持ち込んでその日のうちにお湯洗いしてみましょう。毎日のこの習慣が身につけば、日々の洗濯はずっと楽になるはずです。ぜひ、今夜から実践してみてください。

 

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