冷凍ピザは、解凍する際に水分が出てきて、食感がイマイチな印象ですが、この5、6年で冷凍技術が進歩し、冷凍ピザのクオリティがかなり上がったそう。「今は、まさに冷凍ピザの戦国時代。冷凍技術の向上を機に、大手企業が有名シェフ監修の冷凍ピザを開発したり、個人店がオリジナルの冷凍ピザを販売し始めたり、業界がとても盛り上がっています。こだわり抜いて製造された本格的な冷凍ピザは、宅配ピザやお店も顔負けのおいしさですよ」(トラットリア・ピッツェリア ラルテ シェフ・井上勇さん 以下同)
井上さんいわく、冷凍ピザのおいしさを左右するのは焼き上がり時の生地の食感。「おいしいナポリピザは、もっちりとして、歯切れの良い生地が特徴です。そのため解凍して焼いたときに、生地の食感がカリカリだったりしなしなしているものはダメですね」。井上さんが実食しておいしいと推薦できる、本格冷凍ピザを紹介していただきました。
地方の名店の味を自宅で!
◆ つくば市「Amici」◆
薪窯で焼いた香ばしい風味を
そのまま閉じ込めた本格派冷凍ピザ
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茨城県つくば市にある「TRATTORIA E PIZZERIA Amici」は、ピッツァ職人コンテストで優勝、準優勝のスタッフ2名が在籍する実力店。「自家製の薪窯で焼いた香ばしさが冷凍ピザにもあり、自宅にいながらお店クオリティの味が楽しめます」。3種類ある(ジェノベーゼ、マルゲリータ、クアトロフォルマッジ)冷凍ピザのなかでも井上さんいち押しなのはバジルの上にコーンがちりばめられた「ジェノベーゼ」。「サラミの程よい塩気が利いていて、香り高いバジルとの相性が抜群。ここにコーンをのせるのが面白いですよね。まさに“料理人が作るピザ”という感じで、具材のバランスが凄くいい」。1枚で購入するよりも2、3枚セットで購入するほうがお得なので、家族団らんいろいろな味を食べ比べてみてもいいですね。
◆名古屋市「チェザリ!!」◆
ナポリの大会で優勝したピザ職人が
手掛ける人気店の味を自宅で
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2010年度ナポリピッツァ世界チャンピオンの牧島昭成氏が手がけるナポリ料理専門店「チェザリ」。お店のナポリ料理はもちろん、牧島氏が監修する“匠ピッツァ”(冷凍ピザ)も人気です。井上さんもおいしいと太鼓判を押す、看板メニュー「匠ピッツァ マルゲリータ エクストラ」は、店舗と同じ最高級専用粉や水牛モッツァレラチーズなどを使用。24時間熟成させた生地を職人の手で伸ばし具材をトッピングし、480℃の石窯を使い90秒で焼き上げています。それを直接ブラストチラー(高性能瞬間冷凍機)で瞬間冷凍することでお店と同じ味を提供しています。「ナポリピッツァの特徴である、生地のうま味と香り高さが冷凍ピザにうまく閉じ込められていると思います。ふんわりした食感で生地が軽いので何枚でも食べられまよ。ストックしておけば、小腹が空いたときにも便利だと思います」
◆東京都「PST Roppongi」◆
冷凍ピザ用に3年かけて考案した生地が絶品。
のんべいにはたまらない塩味が効いたピザ
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テレビ朝日『マツコ&有吉のかりそめ天国』の“全国究極のお取り寄せランキング”にて1位に輝いた「PST Roppongi」の冷凍ピザ。そのこだわりは、シュー皮のようなサクッとした軽い食感でありながらもっちりとした生地。店舗用の生地とは別に、冷凍ピザ用にと3年の歳月をかけて作り上げたそう。「あまり日本では見かけませんが、ナポリではふかふかしていて食べ応え抜群なコルニチョーネ(生地の縁)が大きいタイプが流行っています。冷凍ピザでそれを再現しているなんて凄いですよ」。PSTのピザの焼き方は独特で、ピザを窯に入れたとき、ミネラルを多く含むフレーク型の沖縄産の塩を一緒に振って味を仕上げているそう。「他店のピザにない面白さや斬新さがありますね。特におすすめなのは、スモークモッツァレラ、チェリートマトのジューシーな味わいが楽しめる看板メニューの『Tamaki』。生地に塩が利いているのでお酒のお供にもいいですよね」
有名シェフ監修のピザが
身近で手に入る幸せ
◆「da ISA」山本尚徳氏監修 ◆
セブン-イレブン
「セブンプレミアムゴールド
金のマルゲリータ」
コンビニで気軽に買えるのに本格的!
プレミアムシリーズの珠玉マルゲリータ
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上質な原料にこだわり、巧みな技術で仕上げたセブン-イレブンのちょっと高級な金のシリーズ「セブンプレミアムゴールド」。本シリーズのマルゲリータは、世界ピッツァ選手権2年連続優勝の中目黒「ピッツェリア エ トラットリア ダ イーサ」シェフ・山本尚徳氏が監修しています。「全国のコンビニで良心的な値段で買えるのに、味や食感が本格的で正直びっくりしますよ 」。生地には、歯切れの良さを出すために山本シェフ監修の専用粉を使用。生地を手伸ばしすることでもっちりしながらも軽く、より本格的な食感を再現しています。バランスが絶妙と井上さんが評する具材には、南イタリアの高品質なトマトと、イタリア産牛乳100%の濃厚なモッツァレッラを使用。約20㎝という手軽なサイズ感が、食卓に何かもう1品というときに持ってこい。人気商品なので、見つけたら即買い!
◆「L’ARTE」井上勇氏監修 ◆
eatime
「クアトロフォルマッジ」
窯で焼いたようなもっちり生地に
4種の高級チーズをのせた贅沢な一枚
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モッツァレッラ、燻製モッツァレッラ、パルミジャーノ、リコッタの4種のチーズが贅沢にたっぷりとのせられたeatimeの「クアトロフォルマッジ」。「このピザは、実は私が監修を務めています。特にこだわったのは生地です。生イーストを使用し、約24時間発酵させて生地のうま味を引き出しています。1枚1枚、人の手で丁寧に成形したのち、高温で短時間焼いているので、お店で食べるような表面はカリッと、中はもっちりとした歯切れの良い食感の生地が再現できました」。具材のチーズは塩気&分量共に生地とのバランスも◎。「お好みでハチミツをかけて食べてもおいしいですよ」
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基本は裏の表記に従って作り、購入後なるべく早く食べるのが冷凍ピザをおいしく楽しむポイントですが、「家で食べるときは、生地の淵の部分に霧吹きなどをかけて湿らせてから焼くと、よりおいしくなりますよ」と井上さん。外食しづらい今こそ、家族みんなで分け合えて、おいしく楽しい気持ちをシェアできる冷凍ピザを楽しんでください。