昨年12月に一般社団法人 ペットフード協会が発表したデータ(2019年全国犬猫飼育実態調査)によると、日本で飼育されている犬の数は897万7千頭で、猫が977万8千頭。ペットは室内飼育という家庭が増えていることもあり、猫の飼育数はここ5年ほど上昇傾向のようです。
そうした愛猫家が愛猫と一緒に安心して暮らせる家、猫が健康的にすごせる家として、リノベーションを手掛ける株式会社マイプレイスが販売を開始したのが猫専門病院の医師が監修したリノベーションマンション。専門家が監修するとどんなアイデアが盛り込まれるのか、猫好きならずとも気になりますよね?
物件の監修したのは、猫専門病院「Tokyo Cat Specialists」院長の山本宗伸先生。都内の猫専門病院、ニューヨークの猫専門病院と猫医学に精通したまさに猫ドクター。猫の特性を考慮した「猫本来の刺激に満ちた生活」ができるリノベーションアイデアを見ていきましょう。
目次
猫に必要な上下運動をしやすくして
肥満リスクを解消する
キャットタワーを登ると、部屋を横断するキャットウォークが。もともとは木に登り狩りをして生活していた動物なので、高いところに行きたいのが猫の本能。ジャンプをして遊ぶことも猫の習性なので、平らなところだけでは運動不足になり肥満などのリスクがあるそう。こんなキャットタワーやキャットウォークがあれば、思う存分動き回れますね。ちなみに、高いところから猫が着地することも考えて、床は柔らかめになっているそう。
好奇心旺盛な猫にとって
退屈な暮らしはストレスになる
高いところから下を見渡すのは猫の習性のひとつ。キャットウォークには、下を見下ろせる穴が1カ所あけてあります。前述のように木の上で暮らしていた猫にとって、高くて見渡せる場所は、獲物を探しやすく、なおかつ敵から襲われにくい安全な場所でもあります。そんな、猫が落ち着いていられる高い場所があることは、ストレスなく生活するうえで重要なポイント。
その他、猫ハンモックやウインドウベッドなどと呼ばれる窓に取り付けるアイテムで外を眺められるようにしたり、体を隠して安心しながら見下ろせる猫窓を設置したりと、ストレスなく猫本来の好奇心を刺激する要素をしっかり準備。退屈な暮らしは猫のストレスになるそうなので、猫を飼われている方は要注意ですよ。
人と猫が共に安全で快適に
暮らすうえでの工夫
人と猫が共に安全に暮らせるための工夫も。猫が外に飛び出さないように、玄関と部屋の間にドアが設置されていますが、すりガラス戸を採用することで、ドアを開ける前に猫がいるかどうかがひと目で分かります。
その他にも、猫の爪で傷がつきにくい素材のソファや猫の世話グッズをまとめられる専用収納、夏や暖房使用時に猫が体を冷やせるようにキッチン床はタイルにするなど細かな配慮がされているのはさすがです。
最新デバイスを使った
健康チェックも導入
ちなみにトイレにはシャープの「ペットケアモニター」を採用。これは、排尿時に体重、尿量、尿回数、滞在時間などを記録。専用アプリにデータがグラフ表示されます。日々の健康管理をしっかりとすることも長生きしてもらうには大切です。
今回取材した物件は
今回見せていただいたのは、都営新宿線「菊川」駅徒歩3分という駅近にある1979年築のマンションをリノベーションした物件。43.20㎡の1R+WIC。ちなみに販売価格は2690万円。
少し古いマンションでも、リノベーションすれば中身は新築同様。自分好みに仕上げられるからそのほうが満足度が高いと需要も増えていますが、こんな愛猫家に特化した家が手に入るのもリノベーションならではです。
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前述の「2019年全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の場合、「家の外に出ない」猫の平均寿命は15.95 歳、「家の外に出る」猫の平均寿命は13.20歳と寿命に大きな差があったそうです。それだけ室内はストレスを感じず、病気のリスクも減らせるということだと思いますが、さらに愛猫のクオリティオブライフを向上させて、できるだけ長生きしてもらいたいのが飼い主の気持ちですよね。そんな愛猫家なら、ここで紹介したもの全てでなくとも、幾つかアイデアを取り入れたリノベーションを考えてみるのもいいかもしれません。