著者の三條凛花さんが提案する家事ノートとは、暮らしにまつわる全てのことを1冊にまとめるためのもの。なぜノートにするかというと、家事を上手にまわせない原因になる二つの「分からない」をなくすためです。それは、
1.今日やるべき家事が分からない
2.家事をするために必要な情報が分からない
簡単に説明すると、この二つの“分からない”を解消し、家事を効率よくこなすために「スケジュール」と「ログ」を記入していく場所が家事ノートです。百聞は一見にしかずということで、早速実践してみることにしました。
目次
日ごとに掃除や片付けが楽になる!?
今日やることを整理する
「スケジュール」を作ってみた
◆「スケジュール」って?
その日にやるべき家事を、はっきりさせることが「スケジュール」の目的です。毎日やること、週1回でいいこと、月2、3度でいいこと、雨の日にしておきたいこと、季節の家事、やれたらいいなという憧れ家事など、家事を仕分けし、月単位で“家事スケジュール”を立てておきます。家事は各家庭で必要なものが違うので、まずやるべき家事を全て洗い出してから家事を仕分けし、1カ月のスケジュールを予定表に落とし込みます。これで、いつ何をやればいいのかが明確になります!
◆私でもできそうな(笑)スケジュールに!
三條さんの本にあったコピーして使える「スケジュール表」をそのまま使い、書き出しました。夫が単身赴任中なので、ほぼ1人暮らし状態のズボラ主婦の自分に、日ごと・週ごと・月ごと・天気・憧れ…など多くの家事を課すのは時間的にも性格的にも難しい(笑)と判断し、月・木、火・金、水・土と曜日を分けてそれぞれにやる家事を五つずつ決めました。後は、予定や時期に合わせて、月次の家事、1週間のうちにやる家事も設定。残りの欄は、いつも「あれ買わないといけなかったのに!」と買い忘れやストックし忘れが多いので、買い物リストにしてみました。
◆書き出すことで漏れ、忘れが減り
家事がストレスなくスムーズにできるように!
わが家の取扱説明書となる「ログ」で
散らかり癖、余計な買い物が減る!?
◆「ログ」って?
家のどこに何をしまってあるのかという家庭内の収納情報や、頻繁には使わない保険や銀行関係の番号やパスワードなど、家庭をマネージメントする家事においての「調べる・迷う・探す」というロスをなくすための記録を作ることが「ログ」の役割です。数ある掃除用洗剤も風呂場にはこれ、キッチンはこれ、しっかりと掃除をしたいときはこれと、あらかじめログにまとめておけば、いざ掃除をする際にあれこれ迷ったり、探す必要がありません。
◆とりあえず、物の置き場所を決めてみました
私の家事における最大の課題は、物を散らかしてしまうことです。そこで、どこに置いたか分からず探している間に散らかしてしまう物と、出しっぱなしにして散らかす物にそれぞれ定位置を決めてマップ化することに。三條さんのいう「収納マップ」の簡単なものです。性格上あまり細かく決めるとストレスになりそうだったので、本の中で紹介されているものを参考に簡易版で作りました。
◆「ログ」を作ると散らし癖がなくなり
家事の無駄な動きも減りました!
ログは使わないだろうなと思っていたのですが、物の置き場を決めておくことは、ついつい散らかしてしまう自分的には意外と合ってました! 特にペンやハサミ、化粧品、袋類はいろいろなところ(主にリビングの机やソファの横)に置いてしまっていたのですが、ログのおかげで使ったら定位置に戻すようになり、次に使うときも「あれ、どこやったけ?」と迷ったり、探したりすることもなくなりました。そして今回、ログを作るにあたり、収納する場所自体を見直すことができたのも大きかったです。よくよく考えたらリビングに置くよりキッチンにあるほうがいいじゃん!という掃除用具などもあり、ログを実践した後は、家事動線にも無駄がなくなったように思います。今回は、家全体の収納マップにしましたが、徐々に細分化して家事における無駄、迷い、をなくしていくぞー!と気合も入りました。
◆ライターS的おすすめ
ノートに書くより貼り出すほうが効果あり!?
ノートにすると、ノートをきれいに書くことが目的になって開かなくなる可能性が高いと考え、私はあえて掲示するタイプにしてみました。が、これが大正解でした。お恥ずかしながら、帰宅するとテレビをつけてリビングでダラけてしまうのが癖になっているため、スケジュールもログもテレビ台の横に貼り、目に入るように。せっかくスケジュールまで作ったのにやらないなんて!というスイッチが入り、ダラけることも少なくなりました(笑)。
本の中身はもっと細かく綿密。
三條さんの「家事ノート」テクニック
三條さんの本では、スケジュールやログについてもさらに細かく丁寧に解説されています。
「スケジュール」は8タイプに分けて分類
細分化して整理することで頭の中がすっきりし、やるべき家事が明確になるんだそう。三條さんが提案する八つの家事がこちら。
・日ごとの家事(食事の支度や簡単な掃除など毎日すること)
・週ごとの家事(コンロの掃除、雑巾がけなど週一でよいこと)
・月ごとの家事(スポンジ交換、冷蔵庫の整理などひと月のどこかでやること)
・季節の家事(年末の住所録の整理など、季節ごとにやる家事)
・天気家事(晴れたらカーテン洗濯、曇りならベランダ掃除など、天候に合わせて行う家事)
・憧れ家事(クリスマスリースを作るなど、やらなくてもいいけど、できたらやりたいこと)
・家族のサポート(他の家族のお世話。お弁当作りや植物の水やり、ペットの世話など)
・おつきあい(冠婚葬祭やご贈答、年賀状の用意や母への誕生日プレゼントなど)
三條さんは、曜日ごとに振り分けた、週に1度でいい家事(コンロの掃除、家具や家電の手入れ、フローリングの雑巾がけなど)を七色の家事と定義し(週7日なので)、やった家事の数だけノートに色分けして塗っています。こんな継続しやすくするアイデアも書いてあるので参考になります。
誰がみても家のことが分かる「ログ」
家事を効率化するだけでなく、自分が病気や怪我で家事に従事できなくてもこの一冊を見れば、家のことが分かる!というのも「ログ」の魅力。そして魔法の家事ノートの凄さです! 三條さんはログを四つに分けています。
・モノ~家のどこに何があるかを把握する「収納マップ」や「定番品リスト」、「買うものリスト」をまとめましょう。モノを探しや、買い忘れを防ぎます。
・コト~家事や暮らし、安全にまつわる情報。ネットショッピングのアカウント・パスワードのリスト、掃除のレシピ、ごみの出し方ログなど。必要な情報がないことを防ぎます。
・ヒト~家族の病歴データベースや、通院のログ、記念日リストなど。家系図などを作ると、冠婚葬祭のときに便利。
・おつきあい~お祝い、お悔やみのログ。いただいたものや差し上げたものもリスト化しておくと、去年は何を贈ったかな?など悩むことがなくなります。手土産リストなども便利。
魔法の家事ノートを使ってみて家事を怠けている自分が、少しでも家事をしている自分になれたことで気持ちも楽になり生活自体も快適になったことが最も嬉しい変化でした。年末年始のお休みに、スケジュールとログをさらにブラッシュアップさせて、2019年は家事を楽しくこなせる自分でありたいと思います!
三條さんの『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)には、スケジュール、ログそれぞれの使い方やメリットの他、ノートに記すときのポイントや家事にまつわるアドバイスが数多く記されています。家事を効率良く進めたいという方は、ぜひチェックしてみてください。