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値段に締める関税の割合が大きかった
低価格帯ワインほどEPAの効果大!
大まかに言うと、関税はワイン1本(750ml、1本625円以上の場合)あたり、最大で約93円。EU産のワインにはEPA発効後、この金額がかからなくなりました。例えば、今まで1000円していたワインは、為替などの外的影響を受けないとして単純計算だと907円になるので、10%程度割り引いた価格になります。EPA発効に伴い、高品質スーパーマーケットの成城石井でも100~300程度の値下げが実施されました。「日欧EPA発効により、ワインについては関税が即時撤廃されますので、成城石井ではEU産ワインの一部を100~300円値下げしました。これにより、ヨーロッパの本当においしい食をお客さまに気軽にお楽しみいただく機会を提供できればと考えております。ワインについては、1000円台、特に前半の価格帯のものが価格に占める関税の割合が高かったため、お買い得になります。今まで2000円台だったもののなかからも1000円台で手に入るようになるものがあることを考えると、EPAの恩恵でおいしいワインが増えるのは、この価格帯ですね」(成城石井ワインバイヤー星野鉄兵さん・以下同)。ちなみに、数万円するワインでも、関税は上記同様に93円。関税を撤廃しても1%にも満たない割り引き効果しかないんですね。また為替や輸送コスト、原材料費(コルクなど)の返送の影響も受けます。
成城石井ワインバイヤー星野さん
おすすめのワインはこちら
果実味と酸味のバランスがいい
『シャトー ラヴェリエール ルージュ』は
成城石井不動の人気No.1赤ワイン
『シャトー ラヴェリエール ルージュ』原産国:フランス 内容量:750ml ボディ:ミディアム アルコール度数:14% ぶどう:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
「果実味と酸味のバランスが良く、タンニンも程よく飲み飽きない味わいの成城石井の看板ワインです。もとの値段より300円値下げしてさらにお買い得になったことで、インパクトも大きく、売れに売れています」
女子会やホームパーティの
手土産にピッタリなスパークリング
『アケオ カヴァ』
『アケオ カヴァ』原産国:スペイン 内容量:750ml アルコール度数:11.5% ぶどう:マカベオ90%、シャルドネ10%
「シャンパーニュと同じく、手間隙をかけた瓶内二次発酵方式で造られたスペイン産スパークリングワインは2,000円以下とは思えないバランスのいい一品です! 豊かな芳香が特徴のマカベオをベースにシャルドネを10%加えたフレッシュでエレガントな味わいのスパークリングは、どんな料理にも合わせやすいので、女子ウケがいいですよ」。
イタリア最大級のスパークリングメーカーの
『ゾーニン プロセッコ』は食中酒におすすめ
『ゾーニン プロセッコ』原産国:イタリア 内容量:750ml アルコール度数:11% ぶどう:グレラ
「爽やかな口当たりが特徴のイタリア産スパークリングワインは成城石井独占販売です。もともと1,590円(税抜)で販売していたのですが、現在は200円値下げしています。地場品種であるグレラから造られており、フルーティーでアロマティックな香りもすばらしい。通年人気のワインですが、さっぱりしているので春から夏にかけて特に売れます。お花見にもいいですね」
日本の食卓に合うをコンセプトにした
成城石井のオリジナルワイン
『アッサンブラージュ ブラン』
『アッサンブラージュ ブラン』原産国:フランス 内容量:750ml アルコール度数:12% ぶどう:グロマンサン、ソーヴィニヨン・ブラン、コロンバール、ユニブラン、ソーヴィニヨングリ ※写真は2016年のヴィンテージのもの。店頭では2017年ヴィンテージを販売しており、商品と写真が異なります。
「アッサンブラージュとはフランス語でブレンドの意味。その年のぶどうの出来に合わせてブレンド比率を1%単位で調節した白ワインは毎日飲んでも飲み飽きしないバランスの良さが魅力です! キリッと辛口のワインは1390円(税抜)とコスパも良く、和食との相性もいいのでご自宅でのテーブルワインにいかがでしょうか」
みずみずしい飲み口にファン多数!
ポルトガル発『アデガポンテデリマ
ヴィーニョヴェルデ ブランコ』
『アデガポンテデリマ ヴィーニョヴェルデ ブランコ』原産国:ポルトガル 内容量:750ml アルコール度数:12% ぶどう:アリント、ロウレイロ、トラジャドゥラ
「ポルトガル語で緑のワインという名の、フレッシュ感あふれる微発泡白ワインです。心地よい飲み口なので暑くなってくると人気も高まる一品は今シーズン¥1300台で登場です。ライムの爽快な香りが海鮮料理との相性抜群!」
おすすめワインのおつまみには
関税が撤廃されリーズナブルになった
生ハムとオリーブが◎
ワインと時を同じくして、関税が撤廃されたオリーブや生ハム。成城石井の売れ筋おつまみをご紹介! 「これを機にワインと食べ物の組み合わせを楽しんでくださいね!」
いずれもEU産ワインとの相性が良いおつまみです。「テーブルワインがお求めやすくなったので、今日はイタリア産、明日はフランス産ワインなどあれこれ試せるのがいいですよね。それに合わせたおつまみを選んでご自身の“ベストマリアージュ”を探してみてください」
おまけ!!
EPA発効で、高級ブランド服も
今までより安く手に入るって本当?
EUから主に輸入されているもので、私たちが日常的に食べているものは、チーズ、パスタ、チョコレート、サバやサーモンなど。
●チーズ……ハード・ソフトのナチュラルチーズのこれまでの関税は29.8%。EPA発効から16年目の2034年までに輸入を最大3万1000トンまでに増やす予定。その枠内で税率を下げて行く予定。
●パスタ……これまでの関税は1キロ30円。段階的に2029年には撤廃予定。
●チョコレート……現在の関税10%が、2029年に撤廃される予定。
●水産物……キハダマグロや大西洋さけなどについては、これまでの関税3.5~6.0%を即時撤廃。サバやアジについては、関税7~10%が2034年に撤廃される予定。
他にも、豚肉は現在の関税、1キロ最大482円が段階的に、50円/1kgまで減税。牛肉は現在の関税38.5%が、2034年までには9%まで減税。アイスクリームも現在の関税21.0~29.8%が、2024年までに63%~67%削減される予定。
※ただし、為替や輸送コストの関係もあり、関税優遇分が丸々値下げされるわけではありません。
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食品だけでなく、ファッションアイテムの関税も引き下げられているようですよ! 例えば、服(繊維製品)のほとんどがすぐに撤廃。革靴、革バッグも、2029年~2034年を目途に撤廃されるとか……。ワインだけでなく、ハイブランドの服やバッグもお求めやすくなるのは嬉しいですね。EPAの動向に、今後も目が離せません!