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モデルハウスから学ぶ「広く暮らす部屋作り」の最新トレンド

今回取材させていただいた「TBSハウジング渋谷会場」は都心部の展示場ということもあり、狭いスペースでも広く見えたり快適に過ごせる動線の工夫に気がつきました。新居建設を検討中の方はもちろん、リノベーションやインテリアの参考にもなると思うのでぜひチェックしてください。

キッチンとダイニングテーブルを
直線でつないでデッドスペースを減らす

sample①〉シンクと同系色のクリーンな色合いのミニサイズテーブル。出勤や通学に時間差のある家族にぴったりなサイズ感で、リフォームや模様替えアイデアとしてもおすすめです。

sample②〉シンクとテーブルでそれぞれ独立したデザインながら、直線のシルエットにすることでキッチンとリビングの意味分けがきちんとでき、メリハリのついた空間に。

sample③〉一見すると独立したダイニングテーブルですが、キッチンと書斎、リビングが仕切りなしでつながっている珍しいレイアウト。キッチンから書斎への仕切りがなく動きやすいのに、それぞれの空間をきちんと維持できます。ダイニングテーブルがキッチンと書斎の中間にあることで双方の役割を果たすとともに、リビングとは一線を画すことを視覚的にも分かりやすくしてますね。

ダイニングと一体型のテーブルといえば、シンクと対面になるカウンターテーブルが主流でしたが、最近はシンクから直線状にテーブルを配置したダイニングテーブル付きタイプも人気なんです。キッチンスペースにある程度の広さは必要ですが、キッチン全体に統一感が生まれることでリビングとのゾーニングが自然とでき、結果としてリビングが広々とした印象になるようです。配膳や食器の片付けなどの家事動線もよりスムーズになるうえに、飲食スペースがキッチンゾーンで完結するため、毎日のお掃除もしやすくなるという利点もありそう。

家族が集まるリビングは、天井を高くとり
開放感を強調する手法が人気

sample①〉リビング側からキッチンを見た図。ペンダント型や埋め込み型のライトなど、天井の高さを生かした照明レイアウトが美しい。キッチン側の天井が低く奥まった印象を与えることで生活感のあるスペースの目隠しの役割も。

sample②〉天井まで続く大きな窓ガラスと吹き抜けが気持ちいい。採光量も多くなるので、日当たりがあまり良くない立地でも明るく過ごせそうです。

sample③〉キッチンから続く天井高はそのままに、リビングの床を1段下げることで部屋に高さを確保するダウンフロアリビング。段差のある作りがおこもり感を作り、落ち着きを加えます。

モデルハウスを見学していて共通していたのがリビングの開放感。実際の住居と比べて家具や生活感のあるアイテムが少ないこともありますが、天井を高くすることによる気持ちよさは格別です。空間を縦方向に広げて窮屈さを解消するのは最近の軽自動車にも多い手法ですね。さらに、よく見てみると、モデルルームの天井や壁の色はリビングでは明るい色合いをセレクトしており、部屋を明るく広く見せるために間接照明やスポットライトを上手に使っています。一方で、どのモデルハウスもキッチン天井は通常の高さ。これは換気扇の効きをよくすることや、最も汚れやすい天井をメンテナンスしやすくするためでもあるのだとか。さらに、あえて高低差をつけてキッチンの天井をリビングと分けることで、よりリビングに奥行きが生まれ違和感なくゾーニングもできるのです。

家にゆとりが生まれる!?
忙しい朝の渋滞解消に役立つ
「ダブルボウル」の洗面台

sample①〉横幅をたっぷりととった、ゆとりのある洗面スペース。落ち着きあるウッディな台座にラウンド型のボウルがアクセントになります。鏡も横幅いっぱいに配することで使いやすさはもちろん、実際より広く感じることができます。

sample②〉大きなボウルに蛇口が二つ付いている省スペースタイプは、スペースのない洗面台のリフォームアイデアとしてもおすすめです。

朝は子供の歯磨きにパパの髭剃り、ママのメイク。夜はママのスキンケアに子供のドライヤータイムなど、洗面所は使う時間が家族で重なることが多く、混み合うこと必至なスペース。そのストレスを解消できる「ダブルボウル」は共働きや小さな子供がいる家族に人気のシステム。洗面スペースにほんの少し面積を割くだけで機能性もさることながら、慌ただしい時間も優雅に過ごせそうなホテルライクなビジュアルに。暮らしにゆとりが生まれます。

点在させずに1カ所に集約。
生活スペースが広くなる扉レス収納

sample①〉リビング横に蔵のような低い天井の小部屋を設置し、ラグやクッションなど季節のものやアウトドアアイテム、イベントグッズなど普段は使わないアイテムを1カ所に収納。

sample②〉階段下デッドスペースを収納場所として活用。階段下なので高さもあり、出し入れがしやすく、何が入っているかも一目瞭然です。

モデルハウスは家具や生活品が少ないから広く感じますが、実際はリビングやキッチンには生活雑貨や備蓄品が点在していて、きれいにしていてもなんだか窮屈になりがちです。だからといって納戸やクローゼットにしまいこんでしまうと出し入れも大変だし、無駄に不用品をため込むことにもなりかねません。そんな生活空間の快適さを脅かす収納の新たなアイデアが、扉のない収納スペース。天井を低くしたり見えにくい場所に配置したりすることで、戸で仕切らなくてもごちゃごちゃした印象が少なく、見えている分うっかりしまったまま忘れてしまうなんていうことも減るそうです。

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モデルハウスを取材して感じたことは、絵に描いた餅のごとく「いいな」と憧れているばかりではもったいないということ。そのモデルハウスが工夫しているアイデアを見つけて、それを我が家にどう反映させるか、将来の住まいにどう組み込むかを考えながらモデルハウスを見学すると、今までとはまた違った楽しみ方が発見できますよ。

(撮影/石田純子)

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