食材のまとめ買いは、買い物に行く回数が減らせて、食費の節約にもつながるはずなのに、つい買い過ぎて腐らせてしまうなど無駄が多いと感じることありませんか? 食材のまとめ買いもコツがあり「事前に何を買うかを計画し、賞味期限内に使い切ることができる必要な分の食材を、保管できる適切な量を見極めて購入するのがまとめ買いの基本です。安いものをたまたま見つけたからとか、〇〇が高騰するなどのニュースに踊らされ、慌てて必要以上に多くそろえる買い占めとは違います。空腹時や疲れているときにスーパーへ行くと、無意識に買い過ぎてしまうので私的にはおすすめしていません(笑)」(料理研究家 島本美由紀さん・ 以下同)。
目次
フードロスをなくす効率的な
まとめ買い3つのポイント
① 在庫チェックでダブり買い防止
「冷蔵庫やパントリーに何が残っているかを把握するため、買い物前には必ず在庫チェックをしましょう! 今ある食材や使いかけの食材を無視して買い足せば、当然使い切れません。また在庫を把握することで、使いかけの豆腐はみそ汁になどと献立も浮かびやすくなります。時間がない人は、買い物前にスマホで冷蔵庫の写真を撮るでもOKです。安くなっていると買い足しがちな調味料ですが、ストック棚を確認する習慣をつけて必要な数だけ補充するように心掛けましょう」
② 3日分の献立を考えてから買い物へ
「何も考えずにスーパーに買い出しに行くと、売り場をあちこちさまよい、目についた無駄なものをうっかり衝動買いしがち。計画的に買うには、献立を決めておくことが大切です。まずは肉や魚などのメイン料理を決めて、バランスや彩りを見て副菜を考えていくのがポイント。食卓にそのまま出せる納豆や漬物、作り置きの常備菜などを活用しながら、冷蔵庫にあるものを無駄なく消費する習慣を。買いたての新鮮な野菜はサラダに、余り野菜は汁ものに入れるなど、フードロスを減らす工夫も大切ですね」
③ 買い足す食材はリストアップしておく
「食材をチェックして、残っているものを使い切れるような献立を考えたら、買い足す必要がある食材をリストアップしていきます。この作業だけで買い過ぎが簡単に防止できます。納豆やヨーグルトなど冷蔵庫にストックしてある常備品は、賞味期限もチェックしておきましょう。いつも行くスーパーなら、食材の並び通りにメモしておくと、動線に無駄がなくなり時短にもつながります」
肉や野菜など生鮮食品の
まとめ買いするコツは?
缶詰やレトルト食品、加工食品は日持ちするのが分かるけど、失敗しがちなのは生鮮食品。まとめ買いする際の注意点を聞いてみました。
- 【肉・魚】
メインの食材となる肉・魚は、お得なときにまとめ買いをしておくと便利。「すぐに食べるものはチルド室で保存、1カ月以内に食べるものは食べやすい大きさに切って、使いやすい量に分けて冷凍しておきましょう。手頃な値段の鶏むね肉や豚こま切れ肉などは、下味冷凍しておくとお肉が柔らかくなるので食べやすくなりますよ」 - 【野菜】
ジャガイモ、玉ネギ、ニンジンなどは、日持ちしやすくまとめ買い向き。「気温が上がるこれからの時期は、芽が出たり傷みやすいので、野菜室での保存が◎。根菜は新聞紙やペーパーに包んでからポリ袋に入れて野菜室へ。冷気を防ぎ、余分な湿気も取ってくれるのでおいしさが長持ちします」
〈おまけ〉
島本さんおすすめのまとめ買いレシピ
「サバ缶とキャベツのみそ煮」
「旬のキャベツと長期間保存ができるサバみそ煮缶を使って、電子レンジで作れるメインのおかずです。キャベツは手でちぎるだけなので、まな板と包丁はいりません。またサバのみそ煮缶の缶汁を調味料として使うので、他に用意する調味料もありません。さらに、電子レンジで作れるので、用意するのはボウル1個だけ。洗い物の手間も省けますし、なにより簡単でおいしいですよ」
・・・・・・
食材を把握して足りないものを計画的に買うのが、賢いまとめ買いのポイント。多分使うだろうとあたりをつけた食材を、とりあえずかごに入れていく私のようなタイプはNGです(涙)。まとめ買いがうまくいかない人は、上記の3点のポイントを意識しながら、まずは3日分のまとめ買いから実践してみるといいですよ。