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美人医師が実践している「 寝苦しい夜もぐっすり眠れる」5つの方法

睡眠をきちんととることは日中にたまった疲労を回復させるだけでなく、ストレスの軽減、記憶の定着、肌質の改善など女性にとって嬉しい効果が見られます。「どんなに寝苦しくても7時間以上の睡眠をとることをおすすめしています。というのも、5時間未満の睡眠ですと免疫力が下がり、7時間以上睡眠をとっている人に比べると風邪の引きやすさが4.5倍に上昇してしまうというエビデンスも発表されているからです(※)」(医師・石原新菜先生 以下同)。さらに、睡眠不足が続くと自律神経が狂い、むくみや頭痛、肩こりなどの不調を招くきっかけにも。暑さでなかなか寝付けないような夜でも、それほど苦にせず眠ることができるという石原先生が気をつけている、毎日のちょっとした習慣は、眠れない人の良いヒントになると思います。ぜひ覚えて実践してみてください。

内科医の石原新菜先生は、クリニックで漢方薬処方を中心とする診療を行うかたわら、テレビ・ラジオへの出演や、執筆、講演活動なども積極的に行い、「腹巻き」や「ショウガ」などによる美容と健康増進の効果を広めることに尽力しています。

快眠習慣その①
朝、目覚めたら太陽の光を浴びて
睡眠ホルモン「セロトニン」をしっかり確保

朝日を浴びることで体内時計はリセットされ、その約15時間後、眠る頃にメラトニンが分泌し増加してきます。「太陽を浴びると脳から信号が出され、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されます。これは、昼間の覚醒を促しつつ心を平穏に保つ働きがありますが、このセロトニンは、「メラトニン」というホルモンのもともになっています。メラトニンは、夜になると体温を低下させて眠りへと導いていきます。トリプトファンからメラトニンの生成までは14~16時間必要なので、ちょうど朝摂取したトリプトファンが、夜になるとメラトニンとして活躍するという仕組みです。セロトニンが夜の眠りを誘う睡眠ホルモン・メラトニンを作る原料になるので、起床したらカーテンを開け、朝日を浴びるのを日課にしてください」。朝日を浴びる時間はほんの数秒でOK。わざわざ屋外に出てなくても、窓際の日差しだけでも十分セロトニンを確保することができます。

快眠習慣その②
朝、トリプトファンを含む
バランスのいい食事を

必須アミノ酸のひとつ、トリプトファンは太陽光を浴びることで、セロトニンの生成に使われ、さらにはメラトニンの分泌につながっています。「トリプトファンは肉や魚はもちろん、豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やチーズなどの乳製品、ナッツ類、バナナなどのタンパク質の多い食品に含まれています。また、規則正しく朝食をとることで体内時計をリセットすることができます。根菜類やキノコ類など野菜たっぷりの具だくさんみそ汁なら、よく噛む上にみそに含まれるアミノ酸の効果により代謝もアップ。日中を元気に過ごせるので、朝のみそ汁は特におすすめです」

〈関連記事〉
正しい睡眠リズムに導く朝食レシピ。 「トリプトファン」を朝、いただく

快眠を導く生活習慣③
軽い運動を習慣的に行うことで
セロトニンを積極的に分泌

ウォーキングや軽いジョギング、水泳など、比較的単調に体を動かすリズミカルな運動もセロトニンを活性化させるのに効果的。「セロトニン神経が刺激されセロトニンが分泌されることで、メラトニンの生成につながり、夜の快眠をもたらします。運動の時間を一定量確保するのが難しくても大丈夫です。空いた時間に散歩をしたり、エスカレーターではなく階段を使うなど、普段からこまめに体を動かすだけでも違いますよ」。また効率よくセロトニンを活性化させるなら、太陽を浴びながら朝20分程度のウォーキングがおすすめ。運動を習慣的に行うことは、良い睡眠をとることにつながるということですね!

快眠を導く生活習慣④
ベッドに入る1時間前からは
パソコンやスマホの使用は厳禁!

寝る前にスマホやパソコン、タブレットなどから発せられるブルーライト系の強い光を見ると、脳は昼間だと勘違いしてしまいメラトニンの分泌量がダウン。結果として睡眠の質を低下させてしまいます。「メラトニンは夜暗くなると分泌され、脳深部の松果体という部位から分泌されますが、目から入ったブルーライトは松果体に作用し、メラトニン分泌を減らしてしまいます。最低でもベッドに入る1時間前は、スマホを見ることはやめること。さらに間接照明に切り替えてアロマを焚くなど、リラックスモードを意識してみてください」

快眠を導く生活習慣⑤
暑い時期でも長袖&長ズボンの

パジャマでしっかり布団をかけて寝る

暑くて寝苦しいにもかかわらず、エアコンを我慢しているならすぐにやめましょう。積極的にエアコンを利用して、寝やすい環境を作ることが大切です。「エアコンの温度は25~27℃を目安にしてください。冷房の風が直接当たると寝ている間の発汗が乾いたとき体温を奪い、冷えすぎることがあるので、風向きの調整も大切です」。ここでポイントとなるのは寝るときの格好。「薄着で寝ると冷えの原因につながり、ますます不調になってしまいます。室温は下げて、長袖&長ズボンのパジャマで、春〜秋ものの掛け布団をしっかりかけて寝るようにしましょう」。室温を下げることで、脳の温度を下げつつ、体はしっかり温めておくのが睡眠には最も良い状態。脳の温度が下がる速度が速いほど、入眠しやすいという報告もあるようです。

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しっかり環境を整えても、寝付けないこともあると思います。ただ目を閉じているだけでも脳は休むので、間違っても夜中に起きて体を動かすようなことだけはしないように気をつけてくださいね! ベッドに横になり、腹式呼吸を数回しているうちにいつの間にか眠りについていた。そんな状況になるのが理想。今日から快眠を導く生活習慣を実践してみてください。

(※)出典:Sleep deprived? Expect to get sick too   By Lisa Marie Potter and Nicholas Weiler, UC San Francisco  Monday, August 31, 2015

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