一度土鍋ごはんを味わうと、もう炊飯器には戻れない! かく言う私も土鍋ごはん歴10年。じっくり熱が伝わる土鍋で炊くと、ふっくらもっちりで本当においしいんです。見た目もつやつやで香りもいいので、お料理上手に見えるのもポイントです。最近は土鍋ごはんブームということもあり、吹きこぼれにくいようにフチが高くなっている米炊き専用の土鍋も売っています。でも今回は、どの家にもひとつはある、普通の土鍋(24㎝/2~3人用)を使ったごはんの炊き方基本のきを紹介していきます。
目次
ふっくらもっちりごはんを炊くには
お米のとぎ方が大事です!
1.予洗いこそ、水道水そのままはNG!
まず重要なのが米とぎです。まずはとぐ前に米を一度軽くすすいで、精米時に残った汚れやぬかを落とします。米は水に触れた瞬間から、どんどん水を吸っていくので、最初のすすぎに使う水は、浄水器の水、またはミネラルウォーターを使いましょう。水道水を使うと、カルキの臭いが米にうつってしまうこともあります。水を加えたら、軽く混ぜてすぐに捨てます。ここでもたもたしていると、ぬかの臭いを米が吸ってしまいます。予洗い後は、水をしっかり切ることも大切です。
2.とぐときは手を“UFOキャッチャー”
にして力を入れない
米をとぐときにギュッギュッと力を入れてしまいがちですが、これは米が割れる原因になるのでNGです。最近の精米された米はぬかが少ないので、優しくかき回す程度で十分。写真のように、手のひらをUFOキャッチャーのような形にしたら、シャカシャカと軽く10回ほどかき混ぜます。その後、ボウルに水をはって、一度軽くかき回し(濁り水がたまっている場合があるので)、白く濁ったとぎ汁を捨てます。これを2~3回行い、米がうっすら見えるぐらいになったら終了です。とぎすぎてしまうと、米の栄養が必要以上に溶け出してしまうので、透明になるまでとがないように!
3.季節によって浸水時間を変える。
冬場は1時間が目安!
土鍋に洗った米と水を入れます。水の量は、お米2合なら水 400ml、3号なら水600mlを目安にお好みで。浸水時間は、夏は30分、冬は1時間。もち麦や五穀米を一緒に炊くときは、気持ち長めで1.5倍ぐらい置きましょう。土鍋は物によっては水を吸いやすいものがあり、米の浸水時間が長いと割れる場合があります。心配なら、浸水をボウルで行うといいですよ。
強火にかけて吹きこぼれたら
弱火にして15分。
水がなくなったら炊き上がりの合図です
火加減さえ間違わなければ、土鍋ごはんは簡単に作れます! まず、強火にかけ、吹きこぼれたら弱火にして15分、水がなくなったら炊き上がりです。土鍋の中の音がパチパチと聞こえたら水分がなくなった証拠。土鍋は保温性がとても高いので、吹きこぼれが心配な人は、中火→沸騰したら弱火でもしっかり火が入りますよ。
15分たってふたを開けてみたとき、ごはんの表面からブクブク泡が出ていたら、まだ炊けていません。ふたを再度締めて、追加で1~2分、弱火のまま火にかけてください。
鍋ぶたの蒸気穴をふさいで
10分蒸らしていきましょう!
ごはんが炊き上がったら、そのまま10分蒸らして完成です。鍋ぶたの穴から蒸気が出ないように、写真のようにお箸などでふさいで蒸らすのがポイントです。
ふっくらもっちり炊きあがりました♡
蒸らし終えたら、しゃもじで全体を混ぜて、余分な水分を飛ばします。ふっくらつやつやのごはんが炊き上がりました。
パリパリおこげを作りたいときは……
土鍋ごはんといえばおこげです。パリパリのおこげを作りたいときは、炊き上がった後、ふたをしたままさらに30秒ほど中火にかけましょう。その後の蒸らす行程は同じです。
約1000種類もあるブランド米
何を選んでいいか迷ったら…
日本には現在約1000近くのブランド米があるそうです。私は冷やごはん好きということもあり、冷めてもおいしいミルキークイーンが大好きなんです。ごはんは、銘柄はもちろん、炊き方も硬めがいいとか、軟らかめが好きとか、好みが分かれますよね。そこで、いろいろ調べて上の表を作ってみました。おかずベースで考えると…。例えば、カレーなど汁ものがメインのときは、混ぜてもべちゃべちゃしないあっさり硬めのお米がおすすめ! とんかつや唐揚げなど味が濃いおかずなら、甘くて食欲が進むもっちり軟らかいお米など。あきたこまちやつや姫は、どんなおかずにも合うオールマイティなお米と言われています。もちろん好みがあるので、こちらの表は参考までにしてくださいね。
土鍋で炊いたごはんは冷めてもおいしいので、多めに炊いておにぎりにすることもあります。土鍋に入れたまま保存する場合は、鍋についた水滴がごはんに垂れないよう、ふたと鍋の間に乾いたふきんを挟むといいですよ。ちなみに「インスタ映えする」と今人気のホーロー鍋(ルクルーゼやストーブ)や鉄器(南部鉄器)で炊くときも同じ方法で大丈夫です。ただ、ホーロー鍋も鉄器も傷つきやすく錆びやすいので、お米をとぐ場合はボウルで行いましょう。