オートミールは、オーツ麦(カラス麦、エンバク)を原材料として作られた食品。加工の仕方により、大きく5種類に分けられるようですが、そのなかでも最も使いやすいのは、加熱不要ですぐに食べられるインスタントオーツ。私もこのインスタントオーツを使って、デザート作りに挑戦しました。
目次
タンパク質や食物繊維、ビタミンが豊富。
低糖質なのでダイエットにもぴったりです
オートミールは、優れた栄養バランスが健康維持やダイエットに良いと評価されています。
- タンパク質~100gあたりのタンパク質量はお米やパンの2倍以上
- 食物繊維~白米の約20倍、玄米より3倍以上の含有量。水溶性と不溶性両方の食物繊維を含んでいる
- ビタミン~糖質の代謝を促すビタミンB1 や、タンパク質の代謝に関わるビタミンB6、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富
- ミネラル~お米やパンなどの主食と比べてカルシウムや鉄が多い
食物繊維たっぷりで腹持ちがよく便秘解消にも効果的、高タンパク低糖質で、ビタミン、ミネラルなど必要な栄養素をバランスよく含んでいるからヘルシーでダイエット向きなんですね。
オートミールで作る
簡単ヘルシーデザート
オートミールは朝食に食べるのがメジャーな食べ方ですが、元パティシエの経験を生かして作ったアレンジデザートをご紹介します。
甘さ控えめさっぱり味が夏向きな
「オートミールバナナアイス」
バナナのほのかな甘味とヨーグルトの酸味が利いた、さっぱり味のアイス。分量や作り方はある程度適当でも、混ぜさえすればできてしまう(笑)手軽さが、おすすめのポイントです。
【作り方】
① オートミールにお湯でふやかしておく。
② フリーザーバッグに皮をむいたバナナを入れ、袋の外から手で適当な大きさにつぶす。
③ 全ての材料を②に加えてもみ合わせ、平らにして密封し冷凍庫で凍らせる。
④ 食べる10~15分前に冷凍庫から取り出し、常温に置いてまわりが溶けてきたら、もみほぐして器に分ける。ハチミツを添えて完成。
アイスとシャーベットの中間のようなシャリッとした食感で、オートミールの存在をあまり感じません。甘さはかなり控えめのさっぱり味! 別添えのハチミツで甘さの調節が可能なので、気分や好みに合わせて食べられますよ。
ナッツの香ばしさとカリカリ食感!
「オートミールクッキー」
オートミールを使ったクッキーは、アレンジしやすい組み合わせ。手に入りやすいシンプルな材料を使い、混ぜて焼くだけの簡単レシピです。材料は、米粉がなければ薄力粉、砂糖はきび砂糖や黒糖でも代用可能。ナッツの他に、レーズンなどのドライフルーツを加えるのもおすすめです。
【作り方】
① オーブンを200℃に予熱しておく。ナッツは細かく刻む。
② ボウルに全卵を入れて軽くほぐし、砂糖を加えて混ぜる。
③ オリーブオイルを2回に分けて加え、その都度混ぜる
④ 米粉とオートミールを加えて混ぜ合わしたら、①のナッツを加えて生地をまとめる。
⑤ 天板にオーブンシートを敷き、④の生地をスプーンですくって等間隔に並べる。
⑥ 予熱したオーブンを180℃に下げ30分焼く。
ナッツの香ばしさとザクッとしたオートミールの食感が癖になるおいしさです。甘さ控えめにしてあるので、多少食べ過ぎても罪悪感もなし。小腹がすいたときの軽食にもおすすめしたい、素朴な味のクッキーに仕上がりました。
低カロリーなのに栄養たっぷり
「オートミールのティラミス風」
コーヒーの苦味とチーズの味わいが人気のイタリアンデザート「ティラミス」をヘルシーに作ってみました。スポンジケーキ代わりのオートミールは、ミネラルや食物繊維をプラス。マスカルポーネチーズの部分は、濃厚でクリーミーなギリシャヨーグルトで代用することでタンパク質は約2倍、脂質は約1/7量、カロリーも約半分に抑えることができました! これならダイエット中でも罪悪感なく食べられますね。ちなみに、オートミールは、重さでヨーグルトの中に沈み込んでしまうため、今回は1層に。
【作り方】
① コーヒー液の材料をよく混ぜ合わせる。
② ヨーグルトに砂糖を加えて混ぜる。
③ カップにオートミールを入れ、①のコーヒー液をかけて浸し、②のヨーグルトをのせる。
④ 表面にココアパウダーを振る。
オートミールにコーヒー液を合わせると、ねっとりしたヌガーのような食感になります。ギリシャヨーグルトも違和感なく、口の中はまさにティラミス! オートミールの量や砂糖の分量は、お好みで加減してください。
オートミールは
「オドラムズ」と「日食」を使い分け
「オドラムズ クイックオートミール」(左)は、オートミールを主食とするアイルランド老舗メーカーのインスタントオーツ。口コミでも評判が良く、本場の味も試してみたくて選びました。食べるとかすかに麦が香る淡泊な味。水分を加えると、すぐにふやけてもっちりとしたおかゆ状の軟らかさになります。もうひとつは、友人に勧められて選んだ「日食」の「プレミアム ピュアオートミール」(右)。日本最初のオートミール製造メーカーで、日本人の口に合うよう加工されているのだそうです。軟らかくなってもプチプチした粒感が残っているのが特長。もっちり感を活かしたい、バナナアイスとティラミスにはオドラムズを、粒感が残る日食のオートミールは、ザクザク食感を出すためにクッキーに使いました。
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オートミールはちょっと食べにくいと聞いていましたが、焼く・混ぜるなどあらゆる調理方法にも万能で、デザートの食材にぴったりということが分かりました。味の邪魔をしないので、デザートのおいしさは損ねず、オートミールの栄養が摂取できるのは嬉しいですね。オートミールにちょっと不安感がある人は、デザートで取り入れてみるのもおすすめですよ!