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これからが旬!「サツマイモ」の注目すべき栄養素とおすすめの食べ方

サツマイモは1年中スーパーに並んでいますが、収穫期は8月から11月頃。収穫してすぐより、2~3カ月寝かせて貯蔵しておくことで、甘味が増しておいしくなります。食べ頃は10~1月頃なので、いよいよサツマイモの季節到来というところです。

目次

サツマイモで注目すべき3つの栄養素

サツマイモというと食物繊維たっぷりのイメージですが、それ以外にもさまざまなビタミン、カルシウム、ポリフェノールなど多くの栄養をとることができます。そのなかでも特筆すべきなのが次の3栄養素です。

① むくみ解消を期待したい「カリウム

サツマイモ100gあたりのカリウムは380㎎。これは、リンゴの約3倍の量にあたります。カリウムには余分な塩分(ナトリウム)を排出してくれる働きがあり、むくみ解消に役立ちます。塩分はカラダに水分をため込んでしまう性質があるため、むくみの原因になります。寒くなると汗をかきにくくなり水分を排出できないことや、鍋物などの塩分が多いものをよく食べるため、むくみやすい時期でもあります。血圧を下げる働きも期待されているため、高血圧予防にも役立ちます。

② 免疫力を高める「ビタミンC

サツマイモ100gあたりのビタミンCは25㎎です。これはバナナの約1.6倍、リンゴの約6.3倍です。ビタミンCは、免疫機能を正常に保つために欠かせない栄養素。秋冬は風邪やインフルエンザなど感染症が流行しやすい時期なので、しっかり栄養を補給して免疫力を高めておきましょう。サツマイモなどのイモ類に含まれるビタミンCは熱に壊れにくい特徴があるので、料理からでもしっかりとビタミンCがとれる点も魅力です。

③ 便秘の改善に役立つ「食物繊維

サツマイモ100gあたりの食物繊維は2.8gです。これはレタスの約2.5倍にあたります。サツマイモの皮の部分に食物繊維が多く含まれるため、皮なしで食べる場合は100gあたり2.2gほどまで減ってしまいます。ぜひ皮のままいただきましょう。食物繊維は整腸作用があることと、便の材料になってくれるため便秘改善に役立ちます。また、サツマイモにヤラピンという成分は、便を軟らかくする効果があることが知られており、食物繊維の効果と合わせて便秘改善に活躍してくれます。

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皮ごと食べるのがベスト。
おすすめメニューを紹介

サツマイモの皮には食物繊維やポリフェノールなど大切な栄養素がたっぷり入っています。効率よく栄養摂取するなら、皮ごといただきたいもの。管理栄養士としてもおすすめのメニューを3品ご紹介します。

お米だけより栄養もたっぷり。
ほくほく食感の「サツマイモごはん」

皮ごと1㎝角に切ったサツマイモと、みりん、酒、塩を入れてお米と一緒に炊くだけのシンプルなサツマイモごはん。サツマイモのほくほくしたおいしさを楽しめるため、旬の時季にはぜひ味わいたいメニューです。サツマイモとお米のカロリーは同じくらいですが、カリウムは約13倍、食物繊維は約1.9倍、ビタミンCは約26倍も含まれます。お米だけでは補えない栄養素をたっぷりととれますよ。冷凍しておいて、手軽な朝食や間食に取り入れるのもおすすめです。

ジャガイモから置き換え。甘味が
溶け込んだ「サツマイモ入り豚汁」

ジャガイモや里芋の代わりにサツマイモを入れた豚汁は、サツマイモの甘味が溶け込んだ優しい味わいになります。豚肉には、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1が豊富です。ビタミンB1が不足すると、倦怠感や疲労感の一因になることが知られています。糖質を多く含むサツマイモとの組み合わせは、栄養価の面からもおすすめです。皮付きのサツマイモにニンジンや大根などの野菜をたっぷり入れて、野菜不足解消にも役立てましょう。

作り置きの常備菜にも
ぴったりの「サツマイモのきんぴら」

サツマイモは皮ごと細切りにして、きんぴらを作ります。味付けはしょうゆとみりんで甘辛く。サツマイモのほくほくした食感に甘辛い味が絡み、甘じょっぱい味わいを楽しめます。サツマイモに含まれるビタミンAとビタミンEは脂溶性ビタミンと言われ、油と一緒にとることで吸収率が高まります。油でサッと炒めたきんぴらは、栄養素の吸収を高めてくれる点でも理想的。常備菜としてもよいので、作り置きしておくと夕食の1品やお弁当のおかずに役立ちます。ゴボウを加えると、シャキシャキ食感がアクセントになるので、そちらもおすすめです。

種類によって食感もかなり違うから
料理によって品種を変えるのがおすすめ

食事用に使うなら
あっさり系の紅あずま、紅さつま、鳴門金時

サツマイモごはんなど、上で挙げたような料理に使うなら、ほくほく食感が楽しめる「あっさり」系のサツマイモがおすすめ。品種で言うと、紅あずま、紅さつま、鳴門金時などです。

スイーツとしていただくなら
ねっとり系の紅はるかや安寧芋

一方、紅はるかや安納芋は、いわゆる「ねっとり」系。サツマイモはゆっくりと加熱することで糖度が上がりますが、ねっとり系なら濃厚な甘さを味わえます。焼き芋やレモン煮など、甘さを楽しむメニューがおすすめです。

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ちなみに、サツマイモを食べるとおならが出るとよく言いますが、たっぷりの食物繊維が腸内に届くことで、腸内細菌の栄養源となり、多くのガスが発生してしまうと考えられています。ただ、食物繊維が分解されてできたガスは、肉などのタンパク質を分解してできたガスに比べ“臭くない”とされています。これで安心してサツマイモを楽しめますね(笑)。旬の食べ物は栄養価が高く、積極的に取り入れてほしいもの。実力派のサツマイモなら、栄養もたっぷりいただけますよ。

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