日々のお惣菜やお弁当のおかずにと、主婦にとって頼りになるのが冷凍食品のから揚げ。“冷食おばさん”こと、冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんいわく、ここ数年、冷凍から揚げはもの凄く進歩し、味も食感も多様化していて各社新商品開発に熱を入れているそう。そんな熱き火花を散らすから揚げのなかから、これは食べておくべし！という５品をチェック！
市販のから揚げというと、以前はスーパーやお肉屋さんの総菜コーナーに並んでいるのが定番でしたが、異変が起きたのはちょうど10年ほど前だとか。「から揚げ専門店ブームがおこり、その影響で冷凍食品でもさまざまな味付けの唐揚げが販売されるようになりました。今やスーパーなどの冷凍食品コーナーでも１，２位を争うと言われている人気商品がから揚げです。どのメーカーも人気商品の改良を継続的に実施し、新商品の開発にも意欲的。 非常に競争の激しい品目です」( 冷凍食品ジャーナリスト 山本純子さん・以下同)
目次
おすすめから揚げ❶
特から(ニチレイフーズ)
「今や人気No.１。食べ応えのある大きさと
癖になる秘伝のしょうゆ味がお弁当に◎」
『ニチレイフーズ』特から 415g １袋610円前後（編集部調べ）
「2017年の発売以来、急成長して、おかずから揚げカテゴリーで今やNo１(※)なのがこの“特から”。それまでの冷凍食品のから揚げは１袋200～300ｇの容量が主流でしたが、これは１袋415ｇというボリューム感。大容量、かつリーズナブルな価格で販売されていることが多いので、コスパ感がよいというのが人気になった理由だと分析しています。またこの春から今まで２度揚げだったものを３度揚げに工程を変更。業界での常識は２度揚げですが、３回揚げることによって、手間はかかりますが、吸油率が下がりヘルシーに仕上がります。から揚げブームを作った日本からあげ協会がから揚げの基準として『から揚げは、１個20ｇはほしい』と言ったことも追い風となり、さらにヘルシーを実現したことで健康志向の世代も取り込むことができ、これからもヒットし続けそうです」。(※インテージＳＲＩ冷凍調理・おかずから揚げカテゴリー2017年11月～2018年10月累計販売金額)
おすすめから揚げ❷
やわらか若鶏から揚げボリュームパック(味の素冷凍食品)
「多くの人が想像するおいしいから揚げを
体現した一品。ショウガじょうゆが
しっかり染みて冷めてもおいしい」
『味の素冷凍食品』やわらか若鶏から揚げボリュームパック 325g １袋581円前後（編集部調べ）
「いわゆる、『ザ・から揚げ』を冷食で体現した安心するおいしさ。ショウガじょうゆにスパイスを加えた絶妙な味わいで文句なしの食べ応えです。しっかりと味が染み込んでいるので、冷めてもおいしいんです。電子レンジで解答するとべちゃっとしてしまいがちですが、これは規定の時間を守れば揚げたてとまではいかないまでも、カリッと感と鶏肉のジューシーさのある仕上がりにできます。お夕飯時のおかずにあともう一品というときにも便利です。レンチンするだけなので楽ですよ！」
おすすめから揚げ❸
手羽から(ニチレイフーズ)
「晩酌のお供として喜ばれること間違いなし！
甘辛のタレとピリッと利いた黒こしょうで
ビールがすすみます」
『ニチレイフーズ』手羽から 210g １袋515円前後（編集部調べ）
「今年発売されたばかりでまだ認知度は低いですが、個人的に大注目しているのがこの『手羽から』。一般的な手羽中は骨が２本あって食べにくいのですが、これは骨を１本ずつ離してから衣をつけて揚げてあるため、手を使わずにお箸で食べられるのが高ポイント。甘辛しょうゆダレにピリ辛胡椒を利かせた大人の味わいも相まって、ごはんのおかずにもなるし、晩酌時のおつまみにもなるし、手を汚さず食べられるのでお弁当に入れてもOKと使い勝手抜群！ ひとつ食べると止まらなくなる甘辛しょうゆダレはやみつきになること必至です」
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おすすめから揚げ❹
若鶏の竜田揚げ(ニッスイ)
「お肉がとにかく柔らかい！
ジューシーなのに油っこくないから
年配の方にもおすすめです」
『ニッスイ』若鶏の竜田揚げ 500g 1袋1050円前後（編集部調べ）
「しょうゆ味の粉ふきがついた和風の竜田揚げ。味付けはニンニクとショウガがベースと定番かつ安定の味で、ごはんとの相性がとてもいい！ 薄衣で仕上げてあるので肉の食感を楽しめることもポイントです。とても柔らかく、ジューシーですよ。から揚げというと油っこくて苦手という人もいると思うんですが、これは噛んだときに出るジューシーな油もくどくないのが特徴。胃もたれしちゃうから…と揚げものを避けていた人もおいしく食べられるんじゃないかなと思います。お年寄りにもおすすめ！」
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おすすめから揚げ❺
国産若鶏の塩から揚げ(テーブルマーク)
「揚げないからカロリーが気になる人も安心。
さっぱり塩味とコクのある合わせだしが絶品」
『テーブルマーク』国産若鶏の塩から揚げ 280g １袋520円前後（編集部調べ）
「油を使わず高温蒸気加熱と呼ばれる加熱方法で作っているので、油で揚げたものに比べると100gあたり194㎉とややヘルシーに仕上がっている若鶏の塩から揚げ。さっぱりと食べられる塩味ながら昆布とカツオの合わせだしにつけてから蒸気加熱をしているので、コクが感じられて食べ応えも抜群。から揚げというよりナゲットに近い食感なので、３時のおやつ代わりにしたらお子さんも喜ぶのではないでしょうか？ 赤穂の天塩を使用して、このほどさらにおいしくリニューアル。自然解凍でもＯＫですよ」
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〈おまけ〉
パッケージ記載通りの解凍方法に徹すべし！
冷凍から揚げをおいしく食べるコツ
「解凍する前に必ずパッケージを見て、油で揚げるタイプか、レンジで解凍タイプか、自然解凍かをきちんと確認し、表示通りに解凍するのがおいしく食べるポイントです。油で揚げる場合は冷凍のまま。多めの油で170～180℃をキープしながら揚げると、中まできちんと火が通ります。レンジタイプは、凍ったままラップをかけずに温めるのが基本ですが、機種によってはパサパサしてしまうことも。その場合は、少量の水をかけてラップをして、表示の時間通りに解凍をすると、お肉がパサパサになりません。ひと手間ですが、レンジで解凍するタイプは解凍後に１分ほどオーブントースターで焼くと、外側がカリカリで内側はジューシーな、さらにおいしいから揚げになりますよ！ぜひ試してみてください」
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もも肉や手羽、むね肉などいろんな部位を使ったり、味付けにこだわったりと一口に冷凍から揚げと言っても各社企業努力を重ねて日々バージョンアップを遂げていることが分かりました。食べたことがないから揚げがあったら、いずれもスーパーで見つかる人気商品なので、ぜひトライしてみてください。
取材したのはこちら
冷凍食品ジャーナリスト。冷凍食品専門紙の記者・編集長・主幹を34年務めたのちに2015年10月に独立。「冷凍食品エフエフプレス」を立ち上げ、本当においしくて楽しい冷凍食品の情報をお届けすべく活動中。自称“冷凍食品おばさん”。
