余計なものは置かずにシンプルな空間にしているのに、なんだか部屋に広がりを感じないし、味気ない。物を増やさずに、そんな悩みを解決できるのが実は「壁紙」です。日本人だとすぐには発想しにくい壁紙活用について、その効果を聞きつつ素敵な事例を見せてもらったので、ぜひ模様替えの参考にしてください。
海外と比べて、日本人は壁の使い方が下手だと言われいます。「日本の住宅は梁が出ていることや部屋の狭さのため、必然的に広い壁も少ないです。だから、壁をアレンジするという発想も湧きづらく、壁紙もつなぎ目を気にする必要がないシンプルなものが多く採用されています」(WhO・近藤浩正さん 以下同)
今回話を聞いた「WhO」は、
色やサイズなどのオーダーを受けてから制作する、受注生産の壁紙メーカー。アーティストとコラボした大きな絵画のようなデザインなど「他にはない大胆な壁紙も見つかる」と、住宅業界やインテリア業界から注目を浴びています。「生活をしていて視界に最も大きく飛び込んでくるのが壁です。つまり、ここを変えればお部屋の印象をガラリと変えることができるんです。また、選び方によっては部屋を広く感じさせることもできますよ」(WhO・近藤浩正さん 以下同)
目次
部屋の1面をアクセントクロスに
替えるだけで単調な空間にリズムが
「四方が真っ白なままだと空間が間延びして、メリハリのない場所に。1面だけ色や柄の入ったものにすると全てが白で囲まれているより、奥行き感のある空間になるんです。基本的にはお好きな色や柄を楽しんでいただけたらと思いますが、いきなり大胆な柄は…という方には、白をベースとしたデザインを選ぶとなじみつつ、広がりを感じさせる空間にできますよ」
錯覚を利用した絵柄選びで広く見せる!
大胆な柄や濃色の壁紙は圧迫感が出てしまい、洒落感はあっても広く見せるのには逆効果だと思いがちですが、それは間違い。「視覚の錯覚を利用すれば、鮮やかな色柄であっても部屋を広く演出することは可能です。縦の広がりを作りたいならストライプ、横を広く見せたいならボーダーを取り入れるのが簡単です」
アイデア次第でこんなユニークな使い方も
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家具のレイアウトや断捨離することでしか部屋の広さは確保できないと思っていましたが、壁紙選びで空間の広がりを演出できるとは目からウロコでした! 壁紙の張り替えというと金額の負担も大きいイメージ。張り替え作業は職人に別途依頼をかける必要もありますが、壁紙自体の購入はWhOだと10㎡で3、4万円〜とのことなので、DIYならそれほど予算がなくてもできそうです。おうち時間の快適度アップを目指し、検討の余地ありですね。
取材したのはこちら
「より美しく、より愛され、より良い空間を目指して」をコンセプトに2015年からスタートした壁紙ブランド。アーティストとも積極的にコラボレートし、斬新かつスタイリッシュな壁紙を提案。取扱数はおよそ2000デザイン。