今、手に入る北欧デザインの名品Vol.1 ハンス J. ウェグナーの「CH24」

シンプルななかにも温もりを感じさせる北欧デザイン。どんなインテリアにもマッチすると日本をはじめ世界中で大人気です。この連載では、その魅力を紐解きながら、いつかは手に入れたい人気の名作を紹介。第一回目は椅子の巨匠、ハンス J. ウェグナーが手掛けた「CH24」の魅力に迫ります!

CH24メインカット

『カール・ハンセン&サン』のCH24(W55×D51×H76×SH45㎝)¥90,720(税込み)〜

目次

座り心地と優美な佇まいを
兼ね備えた名作椅子

背面のY字の支柱から「Yチェア」の愛称で親しまれているこの椅子。カフェやレストランで見かけたことがありませんか? こちらはデンマークの老舗家具メーカー、カール・ハンセン&サン社で1950年に発表された「CH24」。生涯で500脚以上もの椅子をデザインし、「椅子の巨匠」とも呼ばれるデザイナー、ハンス J. ウェグナーの代表作で、発表から今日まで70万脚以上販売されきたブランドを代表するベストセラー商品です。
この椅子の魅力は何と言ってもその優美なフォルムです。後ろ脚が肘掛けに向かって滑らかに曲線を描き、まさにどこから眺めても美しい一脚。ひとつひとつスチームで曲げ木加工された、大きくカーブを描く背もたれは、体を優しく支えてくれてくつろぎ感も抜群です。またYチェアの美しさを際立たせているもう一つの要が、ペーパーコードで編まれた座面。120メートルものペーパーコードを職人たちが手作業で編み上げ、しっとりと体に馴染む座面が完成しました。耐久性にも優れ、木部と同じく経年による味わいも楽しむことができます。その誕生から約70年が経つ現在も、この1脚を製造するのに何と100以上もの工程が手作業で行われているそう! 職人技を感じられるのも世界中で愛されている理由のひとつと言えそうです。

〈左〉この椅子の最大の特徴は大きなカーブを描く背もたれとY字の支柱。優美なフォルムと座り心地が追究された造形美が名作と言われるゆえん。〈右〉美しい編み模様が特徴となるペーパーコードの座面。自然素材のコンビネーションがインテリアの程よいアクセントに。しっとりと肌になじみ、座り心地も抜群!

インテリアの楽しさが広がる
豊富な色バリエーションも魅力!

世界中で愛されているもうひとつの理由は、素材や色の豊富なバリエーションにもあります。現在、カール・ハンセン&サンでは、木の風合いを楽しめるタイプで6種類。ビーチ材、オーク材、ウォルナット材をベースに、仕上げや座面のコンビネーションを選ぶことができます。またCH24の新しい魅力を引き出す、カラフルなバージョンも登場。シックなブラックやナチュラルなホワイト、アクセントカラーになるレッドやグリーン、ブルーなど、何と全25色ものカラーバリエーションから選ぶことができるのです。ご自宅のインテリアのスタイルに合わせて色を選んだり、あえて違う色を組み合わせてインテリアに遊び心を加えてみたり。コーディネートの楽しさがどんどん広がっていくのも嬉しいところ!
緩やかにカーブした背もたれとゆったりとした座面で、さまざまな座り方でくつろぐことを可能にしたCH24。家族がくつろぐダニイングチェアとしてはもちろん、その美しい佇まいは、壁際に一脚置いてオブジェのように楽しむのも素敵です。好きな色から一脚ずつ揃えてみてはいかがですか?

CH24_color

カラーバージョンのCH24でコーディネートしたテーブルシーン。インテリアに遊び心が加わります。

“椅子の巨匠”と呼ばれた
ハンス J. ウェグナー

生涯で500以上もの椅子をデザインし、“椅子の巨匠”と称されるデンマークのデザイナー。1950〜60年代の北欧デザインの黄金期に活躍し、多くの名作を残してきました。家具職人としてキャリアをスタートさせた彼は、その後工芸スクールでデザインを学び、自身のデザイン事務所を立ち上げています。彼の作品の多くは、構造的にも意匠的に美しい接合の技術が特徴となり、それは木材を知り尽くしたウェグナーだからこその技。無駄はなく、それでいて美しさと座りやすさを兼ね備えたデザインは、今も世界中で愛されています。

Hans J. Wegner

取材したのはこちら

東京都渋谷区神宮前2-5-10 青山アートワークス1/2F
TEL 03-5413-5421
11:00〜20:00( 月〜金)、〜19:00(土・日・祝日)

 

カール・ハンセン&サン フラッグシップ・ストア 東京

https://www.carlhansen.jp/