まだまだ発展途上。仲間が集まる「ルーフバルコニー」を自作中!

海外のビーチハウスをテーマに、昨年フルリノベーションで理想の新居を完成させたNさん。室内に続き、今回は徐々に完成しつつあるという広々としたバルコニーを取材させていただきました。仲間が自然と集まる、お洒落で開放的な空間をご紹介します。

Nさんご夫妻が購入したのは板橋区にある築39年の中古マンション(約65平米)。その最大の魅力は、約60平米と室内と同じくらいの広々としたルーフバルコニー。マンションの設計上バルコニーは北向きですが、5階の最上階なので日当りも眺望も良好です。「だだっ広い感じがなかなか解消できず苦戦しました。広さのあるバルコニーは、グレーの床だと家具などを配置してもなかなか見栄えがよくならず、それを整えるとなるとコストもかかるので、自分が目指す“海外のビーチハウス”の雰囲気を演出できるロープライスアイテムを見つけるのが大変でした。植物や資材などは安くまとめ買いし、家具や雑貨はネットや雑貨屋、100均などを上手に利用し、4月頭から少しずつ現在の状態に仕上げていきました」(奥さま・以下同)

目次

まずは味気ないグレーの床を
ウッドやグリーンテイストで味付け

〈左〉無機質でだだっ広い印象を解消するため、バルコニーの東側エリアは、人工木のパネルでウッドデッキ風にアレンジ。〈右〉バルコニーの西側は人工芝のマットでグリーンに。さわやかで開放的なイメージに仕上げています。

まずは一面グレーだった床をナチュラルな質感に変え、マンションっぽさを解消。床の質感を変えただけで、理想とするくつろいだ雰囲気にぐっと近づいたそうです。「バルコニーは東と西で大きく2つに分かれているので、2つの部屋を作るイメージでウッド調とグリーンで仕分けしました」。人工木のパネルは天然ぽく見える木目や色合いのものをチョイス。人工芝のマットは枯れ芝ミックスにするなど、できるだけリアルな質感に近いのものを選んだそう。「本物のウッドデッキにしたかったのですが、マンションの管理組合から修理・修繕用にいつでも撤去できるようにしておかなければいけないと言われたため、すぐに取り外しができるものを選びました。作業は思ったよりも簡単で、ひとりでもそれぞれ1時間ほどで完了しました」

海辺のカフェをイメージしながら
リゾート風の家具や雑貨をバランスよく

東側は、ラタン調ソファでテラス席風に

ナチュラルなブラウンと白が基調の東側エリア。センスの光る雑貨類は、実はIKEAやニトリ、salut!など。

屋外で使用するため、家具や雑貨類は汚れてもいいようにできるだけ低価格のもので揃えたというNさん。「ブルーを基調にした室内に合わせて、バルコニーの雑貨類もさりげなくブルーを取り入れています」。メインとなるソファやテーブルは『IKEA(イケア)』で購入。ソファは撥水加工のものをチョイス。「人工ラタンは雨にも強く、リゾート感を増してくれるアイテムなので気に入っています」。楽天で購入したパラソルも、ビーチっぽさを出すのに欠かせないアイテム。「本当はブルーのストライプ柄が欲しかったのですが、予算内で見つけられず……。でも白で爽やかな印象に仕上がったのでよかったです」。クッションなどの小物類は、『Vita(ウィータ)』や『salut!(サリュ)』などの雑貨屋でリーズナブルにまとめています。

 

西側は、シャビーシックなガーデン

西側エリアには、以前の家で使用していたダイニングテーブルとイスを活用。差し色にはブルーのクロスを。「テーブルは室内用なのでカトラリー類を入れる引き出し付き。これが大人数でバーベキューをするときに便利なんです」

人工芝を敷いたエリアには、白いテーブルとイスを置いて友人を招いたホームパーティにも対応できるようにしているんだとか。「実はこの机は引っ越しを機に処分しようと思ってたものなんですが、せっかくなのでバルコニーで再利用してみました。時間が経ってかなりボロボロですが、この褪せてさびれた感じが海辺のカフェっぽさを醸し出してくれるので、意外とよかったなと思っています」。

フェンスにもグリーンやハーブを施して
よりリゾート感を醸し出します

スチールのフェンスをグリーンでカバー。グリーンはひとつだけでは全然足りずに追加購入! 「広さがあるとこういうことが多々あるので大変ですね(笑)」

テーマはリゾートであっても、今どきなラグジュアリーリゾートがイメージはありません。「自然を感じるグリーンをできるだけたくさん配置し、カジュアルで温もりのある雰囲気に仕上げたのもこだわりです。まずはスチール製の柵をフェイクグリーンで隠し、冷たい印象を解消しました。外からの目隠しにもなるので一石二鳥ですね」。見栄えのいいハーブ類は、できるだけ料理に使えるものをセレクト。「私も主人もハッカで有名な北海道の北見市出身なので、焼酎にペパーミントたっぷり入れて飲むのがおすすめです!  植物はこれからもいろいろ買い足していこうと計画中です」

バーベキューにプール、花火観賞…
友人が自然と集まる憩いのバルコニーに

桜の時期はなんとお花見もできるんです!「狙ったわけではなく、桜の木が偶然すぐ側にあったのでラッキーでした!」(Nさん撮影)

大好きなお酒が気軽に楽しめるバルコニーであることも、Nさん夫妻の強いこだわり。「友人を招いてBBQパーティができるよう、屋外用のカセットコンロやドリンク用のテーブルも揃えました。気の合う仲間と飲み交わす時間は至福のとき。主人と二人でもお酒を楽しんでいます」。今後やってみたいことは、ますます増えていくばかり。「夏に向けて3mほどあるプールを購入し、温水プールもできるようにバルコニーの蛇口はお湯が出るようにしてもらいました。ここから花火や桜も見られるので、友人を集めて季節ごとにさまざまなイベントができるのも魅力なんです」。徐々に完成しつつあるバルコニーですが、まだまだ追加したいものは尽きないのだそうで、今狙っているのはモロッコ風の大きなランタン。最終的にはもっとアイテムを増やし、より理想的な空間に仕上げるのがNさんの目標なのだそうです。

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低予算でも趣味のいいアイテムを見つけるNさんの買い物力には驚かされました。やっぱりきちんとイメージを持って挑むことがDIYでも大切ですね。まだまだ進化途中のこのルーフバルコニーは、少し時間をあけてまた取材したいと思います。以前の記事では、Nさん宅の室内のリノベーションこだわりのインテリアパーツに関してもご紹介していますので、ぜひアイデアを参考にしてみてください。

(撮影/石田純子)