フランスで人気のボードゲームを紹介します。普通にピクニックやホームパーティで大人も盛り上がるのがフランスのボードゲーム事情。ロックダウン中もお世話になりました。これ、親子間のコミュニケーションにも最適なんです。大人の私も時間を忘れて熱中してしまったおすすめ7点をピックアップ!
3月にロックダウンが始まったとき、幼稚園に在園していた息子の先生に、学校がお休みの間、何をして過ごしたらいいかを尋ねたところ、「ボードゲームやカードゲーム、パズルをするのがいい」と勧められました。フランスの幼稚園では教育の一環としてボードゲームやカードゲームが取り入れられています。というのも、フランスではボードゲームなどを通して社会性、思考力や記憶力、集中力、観察力、好奇心などを育むことができると言われているからのようです。我が家も、知育にボードゲームを取り入れていますが、大人の私も時間を忘れてしまう面白さなんです。
パリでも人気の
大人が楽しめるボードゲームはこれ!
★★★「ブロックス」★★★
フランス生まれの陣取りゲーム。
ルールは簡単だけど、頭の柔軟さが必要!
「ブロックス」は国内外で数々の賞を受賞している名作ボードゲームです。ルールは簡単で、自分の色のピースの角と角をくっつけて、陣地を広げていき、最後に手元に残ったピースのマス目数が少ないプレーヤーが勝利。単純なルールですが、実際に遊んでみると、相手をブロックしたり、かわしたりしながら、いかに陣地を広げていくかという戦略が必要。頭をフル回転させながら、知的な勝負を楽しむことができます。我が家では6歳の長男と夫、私でよく遊びますが、子供のほうがハッとする駆け引きをしてくることがあって、私たちにとってはいい脳トレになってます(笑)。
★★★「ドブル」★★★
幼児も一緒に夢中になれる
絵合わせカードゲーム
「ドブル」の缶には55枚のカードがあり、どの2枚を選んでも必ず同じ絵がひとつ描かれています。遊び方は5種類ありますが、そのなかでも「ザ・タワー」と呼ばれる遊び方がフランスでは1番人気。最初に各プレーヤーに1枚ずづカードが配られます。その後中央に置かれたカードと共通するものを見つけて最初に宣言したプレーヤーがカードを取り、自分のカードの上に重ねます。次はまた中央の山の一番上のカードと手元にある一番上のカードの絵柄の共通を見つけていきます。最終的に最も多くのカードを手に入れたプレーヤーが勝ち。ルールが簡単なので、子供と一緒に遊んでも、白熱した戦いが楽しめます。「ドブル」を通して、子供の集中力や観察力、反射神経が鍛えられると、フランスの幼稚園でも取り入れられているんです。
★★★「ラッシュアワー」★★★
ひとりで黙々と遊べるパズルゲームは
論理ゲーム好きにおすすめ
「ラッシュアワー」は日本人パズル作家、芦ヶ原伸之さんが考案したもので、アメリカでの発売をきっかけに世界的に火がつき、300万個以上売れたというスライディングブロックパズルです。問題カードを1枚選び、盤の上に、問題通りコマである車を配置します。それぞれの車を前後にスライドさせて、赤い車を右のゲートから脱出させるというゲームです。問題カードは40枚あり、それぞれナンバーが振られていますが、数字が大きいほど難易度もアップし、いくつも先の展開をイメージしながら車を動かさなければならないので、大人でも解くのが難しい問題もあるほどです。でもこれがハマると没頭できてとても面白いんです! 論理ゲームが好きな人におすすめですね。
★★★「カタミノ」★★★
空間把握能力が鍛えられると
世界中の教育者から支持されている
フランス発のパズルゲーム
「ペンタミノ」とは五つの正方形をつなげて構成されたさまざまな形のピースのこと。問題で指定されたピースを使って空間を埋めていくという空間把握能力が鍛えられるパズルゲームです。その問題数はなんと500問もあり、36,057通りの回答があるのだとか。1人で黙々と問題に挑むのもありですが、2人遊びすることも可能。スライダーで仕切られた自分の範囲を相手よりいかに先に埋めていくかというスピードゲームと、8×8のボードに互いにブロックを置いていき、先に置けなくなったほうが負けというゲームが楽しめます。ゲームそのものはシンプルですが、思考力が鍛えられる知的ゲームなので、頭の体操にもなりますよ。
★★★「クアンティック」★★★
学校教材にもなっている究極の四目並べ。
論理的思考・戦略的思考が養えます
フランス発の変則四目並べです。プレーヤーは各自4種類のコマを2個ずつ、計8個のコマを持ちます。最初のプレーヤーが16マスのいずれかにコマを置きます。次のプレーヤーは1番手のコマが置かれた縦、横のラインと1コマ目が置かれた場所にある4マスの正方形のエリアには同じ図形のコマを置くことができません。また、相手のコマが置かれた縦横ライン、正方形エリアには必ず違う図形のコマを置き続けなければならないという難しさのなかで、4つ別々の図形で並べられる縦、横の一直線か正方形のエリアを見つけ、4つ目の図形のコマを最初に置いたプレーヤーが勝者。オセロのような先を読む心理戦も加わってくるのが特長。世界中の学校でも取り入れられていて、論理的思考力や戦略的思考力が鍛えられます。知的ゲームの割には対戦時間も最大15分程度と比較的短く、1ラウンドが終わると「もう1回!」と言ってしまうほど、がっつりハマってしまいます(笑)
★★★「モノポリー」★★★
疑似ビジネス体験の駆け引きが魅力。
日本でも定番のボードゲーム
フランス人が大人になっても、ワイワイ集まって楽しむゲームと言えば、「モノポリー」です。すごろくのように盤上を周りながら止まった所で他のプレーヤーたちと不動産の取引、そして、建設や賃貸不動産で資産を増やし、最終的に他のプレーヤーたちを破産させて市場を独占するゲームです。不動産を巡っての駆け引きや連帯と言ったドキドキハラハラの体験を楽しむことができます。ホームパーティでは大人たちがお酒片手に熱心に遊んでいますが、本当に盛り上がりますよ!
★★★「IQスターズ」★★★
アナログ具合が大人にささる!
おひとりさま脳トレパズル
ベルギーのSMRT GAMES社から発売されている「IQ」パズルシリーズは、おひとりさま用脳トレゲームとしてフランスでは大人気。120ものチャンレンジ問題があり、星型のピースをチャレンジ問題に沿ってボードにはめ込んでいくゲームです。難易度が上がるほど、2Dや3Dにパズルを組んでいかねばならず、頭をフル回転させなければなりません。これが結構難しいのでフランスでは子供よりも大人にハマる人が続出。デジタルゲームにはないアナログ感も人気の秘密かもしれません。集中力が身につくとも言われているので、子供に挑戦させるのも良さそうですね。
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フランスで人気のボードゲームは、子供だけでなく大人も一緒に楽しめるものばかりです。家族や友達とワイワイしながら頭も鍛えられるものが多いので、コロナ禍が終わっても楽しめるはず。ぜひお試しを。