家計簿をつけていないずぼら主婦の私、ライターHが、このままじゃいけないと一念発起して「家計管理セミナー」に参加してきました。ファイナンシャルプランナーのレクチャーを受けつつ、さまざまな年代の方々とお金のことをざっくばらんに話しました。そんな機会はなかなかないので、本当に勉強になりました!
私の場合、スマホの家計簿アプリを使ってはいるものの、レシートの金額を入力するだけで満足し、1カ月の収支を見直していないという、お恥ずかしい状況です。お金のことを一度きちんと学んでみたいと思っていたところにお誘いを受けたのは、「今からでも間に合う!数字が苦手な人でも貯まる 家計管理セミナー」。講師はファイナンシャルプランナーのあらいかずみさん。グループワークもあってとても参考になりました。今回のセミナーの要点は…
1.目的は完璧な家計簿を作ることではない
2.ライフイベント表を作り、未来の出費を眺めてみる
3.食費のコントロールは日々のちょっとした心掛けから
では、3点について詳しく見ていきましょう!
目次
1.家計簿では支出の傾向が分かればいい。
完成度にこだわらず、家族で振り返りを
家計簿は費目別の合計金額を出したり、家計簿の収支と現金の残高が合わなかったりと、面倒なことが多いですよね。でもあらい先生によると「数字をきっちり合わせることにこだわる必要はない」そうです。家計簿は食費や光熱費などの単なる過去の記録でしかありません。費目内訳を見て自分のお金の使い方の傾向をさぐり、改善できるポイントを見つけていくことが作成する目的です、数字を細かく合わせることよりも、家族で家計の振り返りをしたり、現在の我が家の資産はどのくらいあるのかを把握すること、そして未来のお金の流れを予測することが大事なんです。「家計簿は過去の記録にすぎない」という先生のお話に目からうろこです! でも、未来の予測なんてできないよな~と思ったところで、予測はできないけれど未来を想像する!?ワークの時間になりました。
2.ライフイベント表を作ると
将来必要になる金額が可視化できます!
ここで「ライフイベント表」と書かれたプリントに記入するワークの時間になりました。まずは自分の年齢、夫や子供、両親の年齢も書きこんでいきます。これだけでちょっとドキドキする作業。子供が20歳になったときに自分は…と、数字でつきつけられると恐ろしい気持ちに(笑)。次に子供たちそれぞれの、小中高と、入学する年や大学受験の年などを指折りかぞえながら記入します。
親の介護はまだ先だと思っていたけど、年齢を一人ずつ書き加えていくことで自分も親も既に若くないことを知り、バン!と現実を突きつけらます。この表にはライフイベントの他に、“やりたいこと”という欄もあり、「このあたりで車を買い替えたい」「子供を留学させたい」「家族でハワイ旅行!」など、自由に希望を書き出していきます。何の当てもない完全に妄想の世界…。この作業は書いていてウキウキしました。叶うかどうかは別問題ですが(笑)。
ライフイベント表をもとにみんなで意見交換!
独身、既婚、年代、子供のあるなしによって、月ごとの生活費から、一生にかかるお金、不安なことなど、本当に人によってまるで違うということが実感をもって分かりました。子供がいる方の「子供が3学年差だと受験や入学が重なって大変」、「子供の部活も、吹奏楽部など予想以上にお金がかかるものもある」など、リアルなお話も参考になりました。
やりたいことを実現するためにこそ
家計管理をしっかりと!
こうして書いていくことで、自分の家はいつ頃、どんなお金がかかってくるのかを俯瞰して見ることができます。ただ、書きあがって皆でシェアして気づいたのは、家族の誰かが病気になるという設定を、誰一人していなかったこと。皆さん健康ありきで進めてしまっているので、例えばもし旦那さんが倒れたら、この表自体が一気に崩れてしまうということに気づき、ハッとしました。病気以外でも、リストラや災害など、突発的な事柄は入れず、順調なライフプランしか立てていません。そのあたりも考えて収入と支出のバランスをみていかなきゃいけないし、保険の見直しも必要かもしれません。
3.意外と難しい食費のコントロールは
日々のちょっとした心掛けから
ライフプランを書くことで現状を知り目標設定することができたら、いざ家計管理の実践編へ。今日から節約!と意気込んだときに真っ先に浮かぶのが食費ですよね。でも、あらい先生曰く、食費のコントロールが一番難しいのだそう。けれど、日頃の心掛け次第でじわじわと改善することができる費目でもあるそうです。そのポイントとは、
①週予算を決めて管理する
1カ月単位で予算を決めて運用すると期間が長すぎて予算配分がうまくいかないケースも。1週間ごとの「細切れ予算」なら把握しやすく、今週あといくら使えるのかを意識して買い物ができるので、調整しやすいとのことです。
②お金を使わない“ゼロ円デー”を作る
スーパーやコンビニに立ち寄ると、必要ないのについつい買ってしまうことありますよね。1回たった数百円でも積もり積もると結構な額に。この無駄買いを阻止するためにもお金を使わない日を意識して作ることが大切なんです。
③お弁当や水筒を持参する
②の無駄買いの最たるは飲み物だったりします。100円のドリンクも毎日買っていたら1カ月で3,000円。さらにお昼もコンビニ弁当を買ったり外食するとお金がかかります。もちろん毎日お弁当手作りは息がつまるし大変なので、できる範囲で始めてみる。まずは週に1日、2日でOKなら、私でもできるかも!
今回のセミナーを通じて、自分のずぼら加減を再確認させられましたが、ライフイベント表に書くことで怖いことばかりではなく、改めて自分はこういうことがやりたかったんだと、気づける時間にもなりました。忙しい日常では、なかなか立ち止まって考える時間が持てませんが、今日を機に課題とやりたいことを見つけ、その実現のために逆算して家計管理をしていこうというポジティブな気持ちになれたので参加して良かったです!ぜひ興味のある方は一度受講してみてください。
ちなみに、今回のセミナーは「re:sumica」でもレクチャーしていただいている、知的家事プロデューサー本間朝子さん主催のもの。家計管理の他にも本間さんによる知的家事に関する講座など暮らしに役立つセミナー多数!気になる方は知的家事スタイルの会のHPをぜひチェックしてみてください。
監修
ファイナンシャルプランナー。一級建築士・宅地建物取引士。住宅業界でリフォーム・新築に従事。住まい作りでも、お金の計画からしっかり考えることが大事とファイナンシャルプランナー事務所へ。家計改善コンサルティングに携わる。その後、家計管理~住まい選びを学ぶ“おうち選びの学校”を設立。小4娘と小1息子の二児の母。築40年になる小さな戸建てに住む。