「知的家事プロデューサー」としてテレビや雑誌で活躍する本間朝子さんの家事セミナーを体験取材。「セミナーを受けることで自分の家事スキルが上がる」と、主婦の間で評判のセミナーの様子をレポートします。もっと効率よく家事をこなしたい人に役立つ時短テクをしっかりマスターしてください!
「毎日忙しいし、家事は面倒で終わりがない」と嘆く女性たちがこぞって駆け込むセミナーがあるという噂を聞いって行ってみたのが「知的家事スタイルの会」。主催しているのは時短家事を提唱する“知的家事プロデューサー”本間朝子さん。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)や「あさイチ」(NHK)をはじめとするテレビや雑誌などで大活躍の本間さんから直接学べるという、とても贅沢なセミナーです。セミナー時間は1時間半ほど。参加者には家事グッズのプレゼントまであるのに、受講料はなんと無料なんです! 単にお話を聞くだけでなく、全員参加型となっていてグループワークで家事のアイデアが共有できるというのも魅力のよう。毎月開催されているというので、さっそくホームページから予約して行ってきました!
目次
毎回定員いっぱいになるセミナーは、
明るく楽しい雰囲気
セミナー会場は都内某所にある、広々と明るい高級マンションの一室。30代を中心に、幅広い世代の女性が次々と集まっています。席は決まっていないので、空いていたところに着席。一つのテーブルに6~7名ずつ座ります。何度かセミナーを受けているという隣の方に聞くと、本間さんの講座の後にはグループワークもあるそう。どんなことをするのかドキドキです…。
時間になると優しそうなほんわかした雰囲気の本間さんが登場! 本間さんが「私ももともとは家事が苦手だったんですよ」と切り出すと、ちょっと緊張ぎみだった会場の雰囲気が一気に和みました。
知的家事とは、ビジネスの考え方を参考に
効率化して無駄な時間を省くノウハウ
ここで、本間さんの「知的家事」についてちょっと解説! 仕事と家事の両立に悩んでいた会社員時代、家事の悩みを根本的に解決できないかといろいろ調べるなかでヒントになったのがビジネス書だったそう。時間と無駄な労力を省き、効率よく作業を進める仕事術は家事にも応用できると気づいた本間さん。そこで徹底的に環境整備をして、家事がはかどる空間作りを積み重ねていった結果、家事を快適に効率化することに成功したそう。その考え方を本間さんは「知的家事」と名付けました。そんな「知的家事」のメソッドを惜しみなく教えていただけるこのセミナー、家事の抜本的改革をしたいと思っていた私にとって、またとない機会です!
本間さん流、時短掃除術を紹介!
受講者一人一人の自己紹介タイムを経て、セミナースタート! 本間さんから「このなかでお掃除が好きな方はいますか?」という問いかけが。手を挙げたのは参加者24名中たったの2名! ちなみに今回の会がたまたまという訳ではなく、どのセミナーでもほとんど手が挙がらないそうです。やはり皆、掃除に苦手意識を持っているんですね。そんな掃除下手の私たちのために、本間さんが時短掃除術をいろいろと紹介してくださいました。そのなかで、私が特に筆圧強くメモしたのはこの2つ。
①掃除道具は部屋の特等席=
使う場所の近くに置く
掃除道具は家の各所に散りばめて、なおかつ使う場所の近くに置くのが鉄則だそう。例えばハンディモップ。いちいち収納場所から引っ張りだしてくるのは面倒なので、例えばリビングのチェストなら取り出しやすい一番上の引き出しに入れるのが◎。確かに引き出しの下の方に入れるとかがまないと取り出せないから面倒になり、出番が激減しそうですよね。特等席にこそ掃除道具! これを肝に銘じました。
②重いものは可動式にしておく
観葉植物などの重いものはあらかじめキャスター付きの台に乗せて可動式にしておくのも大事だそう。そうすれば掃除の手をとめないで済みますよね。ダイニングテーブルの椅子の脚には市販の滑りやすいクッションを付けておくと、一時的に動かすときにとってもスムーズ!ホームセンターなどに売っている“カグスベール”という商品をおすすめしてくださいました。
予防掃除の考え方で梅雨時のカビの
発生もかなり減らせます!
料理や洗濯と違って後回しにしてしまいがちな掃除も、おっくうにならずに自然と手が伸びるような仕掛けを作っておくことが大事だと学んだ後、次に本間さんから「予防掃除」というキーワードが出てきました。汚れたら掃除するのではなく、汚れない仕組みをあらかじめ作っておく。この考え方が、梅雨時期のカビ対策にもつながります。カビは湿気の多い場所に生えるので、バスルームは特に注意が必要です。とにかく湿気を減らして、カビの餌となる汚れを減らし、こまめに換気をすることが大事。本間さんからの具体的なアドバイスは次の三点でした。
①バスグッズは吊す、
浮かすでぬめらせない!
洗面器、バスチェアなどは気がつくと底がヌルヌルしがち。これは石鹸カスが飛び散って皮脂汚れなどと混じったもので、それがカビの原因になります。そこで、洗面器などは壁にフックを付けて吊したり、バスチェアは浴槽のふちにかけて水切りをよくしたりすればカビの原因を格段に減らすことができるそう。
②浴室扉のスリットをあけてしっかり換気する
浴室扉の下にあるスリット(隙間)。「入浴中以外はあけておいてください」というのが本間さんからの助言。換気扇をただ回すだけでは排気しかできないため、この隙間をあけることによって空気の吸気を行い、換気をスムーズに。これにより浴室内がより早く乾燥し、それが結果的にカビ予防につながります。
③カビ取り剤を使う前に、
石鹸カスは洗い落としておく
ほかには、シャワーを浴びるときは座ることもおすすめしていました。座ることで汚れの飛び散る範囲をせばめ、カビが発生し得る範囲自体を制限するというもの。それでもカビが出てきたときは、カビ取り剤の出番! 使うときは、まずは浴室洗剤で石鹸カスを洗い流し、それをきちんとふき取った上でカビ取り剤を使うようにしないと、せっかくのカビ取り剤の効果も半減してしまうということなのでご注意を。確かに、生えたカビを除去するのは本当に大変。もともと生やさないようにするために、換気、乾燥が大事だということがよく分かりました。
このほかにも、お掃除アイデアや汚れの仕組みについてなど、ためになるお話をたっぷりと聞かせていただきました! テンポのよい先生の話術に引き込まれているうちに、あっという間に前半が終了。次回はセミナー参加者の方々がアイデアを出し合った、「皆の時短家事マイルール」をご紹介します! もっと詳しく先生のお話を知りたいという方はぜひこの家事セミナー「知的家事スタイルの会」に参加してみてください。
■本間朝子さん著書
『写真でわかる!家事の手間を9割減らせる部屋づくり』(青春出版社)
監修
不動産会社の企画営業、フードプランニング会社のチーフディレクターを経て独立。仕事と家事の両立に苦労した経験から、ムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案。「時間がない」「家事が大変」と嘆く多くの主婦の悩みを解決。家事家電や住設備のAI化にもいちはやく目を向け、テクノロジーを生活に融合させた、より豊かな暮らし方を研究している。
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