暑い夏こそカレーがおいしい季節ですが、暑い夏に作りたくないのもカレー。そんなときに便利なのがレトルトカレー。しかも最近のレトルトはハイレベルで、積極的に食べたいものもたくさんあります。今回は、メディアでも話題のご当地レトルトカレー専門店「浅草カレーランド」の店主が太鼓判を押す絶品を紹介!
レトルトカレーは今や全国に2000種類以上あるんだとか。「カレーってどんな素材を入れてもスパイスで味がまとまるから、それなりに食べられるんですが、おいしいと思えるご当地カレーは、やはりその土地ならではの素材を生かしたものが多いですね。そういう意味で、スパイスが勝ちすぎてしまう専門家の方が監修したものよりも、地元の方が丁寧に作った製品に、ご当地レトルトカレーの隠れた名品が多いですよ。常時180種類ほどをセレクトして置いていますが、最近のおすすめをご紹介します」(カレーランド店主 猪俣早苗さん・以下同)
目次
★「猿払産天然 ほたてカレー」
@北海道
「噛めば噛むほどホタテのうま味が広がる!
カレーと磯の香りのバランスが絶妙です」
「品質が高いことで知られる北海道猿払(さるふつ)村の5年ものの天然ホタテを使った贅沢なカレーです。猿払村はホタテ漁が盛んで、東京港区·千代田区に次いで平均年収が全国自治体で3位と日本で最も豊かな村としても有名です。その村でふんだんに捕れる天然ホタテを贅沢に使ったカレーです。魚介系のカレーってどうしても磯臭さが強調されがちですが、このカレーはちゃんと風味がなじんでいてとても食べやすいんですよ。ホタテのだしもしっかり利いていてバランスが抜群です。ちなみに、あまりの人気に当店でも品切れになることもしばしば。見つけたら買いの一品だと思います」
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★「広島県産牡蠣カレー」
@広島県
「ぷりっぷりで大ぶりのカキの
風味がしっかり利いたシーフードカレー」
「カキ養殖の本場、広島の漁連が作り、販売しているシーフードカレーです。カキのうま味とカレーのスパイシーさの塩梅がとてもいい。カレーの風味を壊さない程度の磯の香りの出し方がとても上手だなと思います。カキもご当地カレーの素材としてはよく使われるんですが、そのなかで最もバランスがいいと思うのがこれです。カキって火を通しすぎると小さくなってショボショボしちゃうけど、これは火の通し方が絶妙で、カキのジューシーさがしっかりと感じられるんです。そしてひとつひとつの身が本当にぷりっぷり! 大ぶりのカキが1パックにだいたい四つ入っているので満足感も高いです。これで1パック500円というお得感も人気に繋がっているのだと思います」
★「まいひめ物語がたっぷり入ったやさしいバターチキンカリー」
@熊本県
「フルーツトマトの甘味と酸味が利いて
バターチキンカレーとしては珠玉のバランス」
「熊本・宇土半島のつけ根にある小森ファームが長年の研究を重ねて生み出したプレミアムトマト『まいひめ物語』。甘味と酸味のバランスがよく濃厚なので、トマトジュースとしても販売されている人気のフルーツトマトです。これはそんな熊本産のフルーツトマトを使ったカレーなのですが、トマトの甘味と酸味が非常に際立っていて、カレーとしてもハイレベル。隠し味としてショウガが利いている他、熊本産の鶏肉もいい味を出していて、それぞれの素材の持ち味がちゃんと感じられます。バターチキンカレーってご当地カレーとしてはありふれているのですが、そのなかでもちょっとあっさりめに仕上げてあり、素材の個性を引き立たせたのが他と一線を画していますね」
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★「大分大葉と梅の和風カレー」
@大分県
「かなり和風でユニークな味わいのカレー。
ごはんより、うどんにかけて食べてほしい」
「実際に食べてみると、おそらくほとんどの方が想像するより和風寄りで梅の香りが強いと感じると思うのですが、それでいてちゃんとカレーとしてまとまっている不思議な一品です。出荷量全国3位を誇る大分の大葉と梅のバランスがよく、昆布のだしも効いているので、私はごはんにかけて食べるより、ぜひカレーうどんとして食べてみてほしいとお伝えしています。またこのカレーは低カロリー、低塩分と健康への配慮もされており、ダイエットを意識されている女性にも人気ですね。ちなみにこのカレーを製造しているのは『木陰のリストランテ アダージョ』という大分のイタリアンなんですが、他にも大葉を使用したカレーを出していて研究熱心なんですよ。さっぱりしたカレーが食べたいというときは、この和カレーにぜひトライしてください」
☑︎カレーランドでチェック
★「知床玉ねぎとエゾシカ肉のキーマカレー」
@北海道
「野趣溢れるジビエのコクと玉ねぎの
甘味が相まって、濃厚だけど食べやすい!」
「知床産の上質な玉ねぎを大量に使って甘味を出し、そこに低脂肪でヘルシーなエゾジカ肉を加えたのがポイント。脂っこくないのに風味は濃厚なんです。エゾシカというと癖が強くて食べにくいと想像する方も多いのですが、しっかり下処理をしたうえでキーマカレーとして調理しているので、肉の固さも感じられず、びっくりするほど食べやすいです。それでいてエゾシカらしいジビエの風味もちゃんと感じられます。スープストックもエゾシカの骨からとっているのでコクがあり、そこに玉ねぎの甘味が絡んで風味をしっかり引き立たせています」
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これらのご当地カレーは、大手ブランドと異なり製造工場もそれほど大規模でなく、しかも季節ものの素材だと作ることのできる量が限られているので、品切れになることも少なくありません。ゆえに、見つけたら即買い!ですね。今回取材した「カレーランド」さんでも通販していますよ!
(撮影/石田純子)
取材したのはこちら
日本で最も多くのレトルトカレーを扱っているという専門店「浅草カレーランド」。食器専門街の合羽橋にも近く、プロの料理人が訪れることも多いそう。つくばエクスプレス浅草駅から徒歩3分ほどと行きやすいので、カレー好きなら一度は訪れてみてはいかが?
東京都台東区西浅草2‐24-7
Tel.03-5246-4950
11:00〜19:00 火曜休