まだまだ暑い日が続いていますが、涼しいお家で友達や家族と楽しく過ごす時間に、ボードゲームというチョイスはいかがでしょう。オセロや人生ゲームなど、以前からあるゲーム以外にも、ルールが簡単かつ面白いボードゲームはたくさんあります。ついついのめり込んでしまう名作を紹介します!
歴史的には紀元前から遊ばれていたというボードゲーム。千年以上経った今でも遊ばれているものといえば、バックギャモンやチェス、囲碁、将棋などがありますが、近年さまざまなジャンルのボードゲームがリリースされていて、世界中でプレイ人口が増えているのを知っていますか?
数年前からボードゲームの魅力に取りつかれ、Googleで検索しまくり、目につくゲームを購入し続けた結果、保有ボードゲーム数が150を超えてしまったというボードゲームウォッチャー、金田オオカさん曰く、「ボードゲームの魅力は家でパートナーとの過ごし方にアクセントがつけられ、相手のことが、よりよく知れるということでしょうか」(ボードゲームウォッチャー金田オオカさん、以下同)。今では、職場の仲間から「ボードゲームは何を基準に選べばいいの?」とよく聞かれるとか。「最近はテレビやSNSでボードゲームが紹介される機会が多く、情報量が増えた分Webで検索すると記事が多量にヒットしてしまうので、逆にみんな何を買っていいか迷ってしまうみたいなんです」。手始めに金田さん流ボードゲーム選ぶ際のキモを聞いてみると……
●基本情報(対象年齢、人数、プレイ時間)
「ほとんどのボードゲームにこの基本情報は記載されています。これで想定シーンに合ったゲームを大まかに選ぶことができます」。
●見た目の好み
「見た目も重要。女性なら可愛いカードやコマは見ているだけでもテンションが上がりますよね⁉ 箱を開けた際のみんなの『わっ!何これ!?』という反応も楽しいものです」。
●プレイを通してどんな体験ができるか
「自分の領土を拡大する、何かを育てる、地位や名声を得ていくなど。そのボードゲームを通してどんな体験ができるかも重要なポイント」。
この3点をふまえた、幅広い年齢層が手軽にハマれる金田さんおすすめのボードゲーム5選! ゲームを通してどんな体験ができるかも併せてその魅力を解説してもらいました。
目次
おすすめボードゲーム①
シンプルなルールが初心者向き!
見た目も和める「パッチワーク」
パッチワークをテーマにしたゲームって面白いの?と思ったあなた! プレイしてみるとハマってしまう人が多数なんだとか。「パッチワークに見立てたタイルを交互に取っていき、なるべく隙間のないようパズル形式に並べて自分のパッチワークを作っていきます。パッチワークという可愛らしいテーマでも、戦略的に考えるところがあり、駆け引きあり、パズル要素あり、意外と悩みどころも多いんです」。コマやタイルがカラフルで優しいタッチのデザインなので、完成した自分だけのパッチワークを見るのも楽しい♪ 「毎回全く同じ模様にはまずならないので、完成品をついインスタにアップしたくなります」。相手へ直接攻撃もないので、勝っても負けても満足感があって、仲良しのパートナーや友達と2人でまったりした時間を過ごせるゲームです。
おすすめボードゲーム②
ポーカーのような陣取りゲーム
2人用ガチゲーム「バトルライン」
ボードゲームを調べ始めると、必ず出てくる有名な2人用ゲーム。2016年に日本語版が再販されるまでは売り切れ続きでプレミア価格がついていたんだとか。「この価格で日本語版が買える皆さんは本当にラッキーです(笑)」。 古代の戦争をテーマにしていて、トランプのポーカーのようなカードの役で勝敗を決め、陣地を取っていきます。「局所的な戦闘と俯瞰的に見た戦争の戦略を同時に考えてプレイする必要があるので、駆け引きやヒヤヒヤする心理戦の要素をシンプルなルールで楽しめます」。短時間で何度でも楽しめるリプレイ性が高いゲームは、明確に勝ち負けが決まるので負けが混むと熱くなりがち。仲の良い友達と知的な勝負を楽しみたいときに◎。
おすすめボードゲーム③
カタログを使ってランキングを推理!
コミュニケーションゲーム「かたろーぐ」
このゲームは身近にあるカタログや物品などを使い、その人の好みの順位を当てるのが目的。「『それがゲームになるの?』と最初は思いましたが、プレイしてみると、“好みを当てる役の人”は、相手の趣味人柄を考え推理するのが楽しいし、“好みを当てられる役の人”は自分の好きなことを話すことができるので、みんなご機嫌で会話が弾み、相手の理解を深めることもできる、かなり優秀なゲームです」。2人でも大人数でも、また、幼児から年配の方まで幅広く楽しく遊べるのも◎。学校教育に導入されているところや、発達障害の子、田舎の祖父母と孫の会話のきっかけ作りに使えるという点も、このゲームが愛されている理由。初対面の人同士でも盛り上がります。
おすすめボードゲーム④
大人も子供も同じレベルで白熱!
「おばけキャッチ」
「大人と子供の知力・体力の差は当然ながらあり、子供と遊ぶ場合、大人が手加減することが多いかと思います。でもこのゲームは本気の大人が子供に普通に負けます!(笑)」。カードの絵の色と形で判断し、該当するコマをサッと取る反射神経が試されるゲーム。「プレイしていくと、どんどん素早く取れるようになりますが、そんな慣れを防止するルールが組み込まれていて、大人でも混乱してしまい、ついつい笑いが起こります」。ルールはシンプルなので、5歳くらいからは子供だけでもプレイが可能。「2人からでも楽しめますが、大人数が断然おすすめ! 頭も体も使ってワイワイ楽しめ、知らない人同士でも自然と仲良くなれます」。興奮するとコマを取り損ねて飛ばしたり、動作が大きくなってしまうので、あらかじめ周りの壊れやすいものは片付けておきましょう。
おすすめボードゲーム⑤
雰囲気抜群!シンプルかつ奥深い
タイル配置ゲーム「カルカソンヌ J」
「私がボードゲームのハマるきっかけとなった、イチオシのゲーム」。タイルで都市や農村の風景を作っていくゲームはのどかな雰囲気でプレイできるのが魅力。「都市、道路、草原や修道院などの絵が描いてある長方形のタイルを、交互に出し合いつなげて大きな風景を作っていき、一定の条件を満たすと貰える点数で勝負が決まります」。既に並べられている絵柄と矛盾がないようにつなげていく必要があり、大きい都市を作るのか、細かく得点を狙っていくのか、はたまた大逆転を狙うのかと多様な戦略が取れるゲーム。「このゲームも相手への直接攻撃はなく、また運の要素もあるので比較的緩やかに遊べるゲームです。ゲームのたびに違った風景ができ上がるので、大きな都市や長い道が作れたときの感動はひとしおです」
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家で家族や友達と過ごす場合、テレビの前でなんとなく過ごす、食事をしながら会話を楽しむことが一般的。ボードゲームは知的かつスリリングでワイワイ賑やかに過ごすことができます。「いつもとは違う家での過ごし方を模索中な人、この機会にボードゲームに興味を持っていただけたら幸いです」。
監修
その人の内外面からアプローチするために心理学、ヨガ、ボイストレーニング、タイ古式マッサージをトレーニング中。趣味のひとつであるボードゲームを活かし、教育やアイデンティティの統合をテーマとしたオリジナルのボードゲーム開発の構想を練っています。