こんなに進化!マンションで「植物と暮らす」リノベーション最新事例

室内でグリーンを楽しみたいというニーズは以前から根強くありますが、植物をバランス良く配置したり、維持するのは手間も時間もかかるもの。そんな悩みを軽減する、リノベーションプランが登場しました。そのアイデアは、植物好きなら取り入れてみたいものばかりです。

リノベーション事業を手掛けるグローバルベイスと、青山フラワーマーケットを運営するパーク・コーポレーションのグリーン事業「parkERs by Aoyama Flower Market」は、都会のマンションにいながら自然を感じられる室内緑化に特化したリノベーションプラン「GREEN DAYS」を提供しています。設計段階から「グリーンに囲まれて暮らす」ことを考えた、最新事例を見せていただきました。

ガラステーブルの下を緑化した、スペースを取らずにグリーンを増やすアイデアにも注目。

「新築でもリノベーションでもグリーンを後づけで配置した空間だと、目線の先にグリーンがなかったり、単に空間を飾っただけの装飾感が出てしまい、本来植物があることで生まれる“豊かさ”を感じにくい場合があります」(グローバルベイス株式会社広報企画室・瀧本裕子さん、以下同)。最初から植物を組み込んだ設計にすれば、以下のようなメリットが期待できるんだとか。

  • 植物の手入れがしやすく設置できるので、世話にかかる負担が少ない
  • インテリアの一部として、部屋に溶け込んだグリーンを楽しめる

都心のマンションに住みながら、緑に囲まれた心地よい空間を実現したリノベーションの事例を見ていきましょう。

アイデア①
水栓から水やりをしてキッチンで収穫!
見た目も素敵な「水耕栽培システム」

渋谷区の築36年のマンションを緑豊かにリノベーション。みずみずしいグリーンが広がったダイニングと水耕栽培システムを取り入れたキッチンが素敵。

家庭菜園や料理好きの人におすすめなのがキッチンに水耕栽培を組み込んだプラン。「キッチンの水道奥に、オリジナルの水耕栽培システムを組み込みました。水栓から直接水やりができる上に、水耕栽培の底部分を水が流れ出るように設計しているので、お手入れも簡単です」。ハーブや食用の植物を育てれば、キッチンに立ったままパパッと摘んでそのまま料理に使うこともできるので重宝しそうですね。「また、オリジナルのキッチンとセットで提案しているのがグリーンが映えるダイニングテーブル。照明やテーブル下に観葉植物をふんだんにあしらい、まるでカフェのテラス席や公園で食事をしているかのような気分を味わうことができます」。落ち着いた色むらのあるタイルを水廻りに使い自然素材となじませるなど、使用する建材や素材、色調もグリーンとの相性の良さを考えて選定されています。

アイデア②
あらかじめ照明と組み合わせることを
考えておけば、葉陰の陰影も楽しめる

優れた透湿性・耐久性が特徴の自然素材の壁紙「エコフリース」を採用した築41年の赤坂の物件。

照明とグリーンを組み合わせることで、独特な美しさのある葉陰を食卓で楽しむアイデア。「オリジナルのペンダントライトにはラックがついていて、そこに観葉植物を設置すると、上からの灯りによってテーブルに葉陰が映る仕組みになっています。このホヤ・リネアリスの葉陰もグリーンを楽しむ演出のひとつとして人気です」。葉陰のシルエットを楽しむために、植物は細長く垂れ下がるタイプをセレクト。高い位置から垂れ下がる感覚も新鮮です。また表面がマットな質感のものを選ぶと空間にも違和感なく馴染むそう。ボール球ライトを植物の上に設置することで葉陰がテーブルに映り込み、ダイニングスペースにより一層の雰囲気が。

アイデア③
花器が埋め込まれたダイニングテーブルなら
季節の花を飾る習慣も自然と身に付きそう

埋め込み式の花器なので、花材に合わせて花器を悩むこともありません。

円形のテーブルはGREEN DAYSオリジナル。黒とグレーのシックなダイニングテーブルでの中央に花器がセットされ、季節の花をモダンに演出してくれます。「小さなお子さんがいるご家庭では、花瓶を倒さないかとヒヤヒヤしますよね。これは埋め込み式なので倒れる心配がありません。また食事の邪魔にならないよう、座ったときに花が目線より低い位置になるようデザインしました」。花器の周りには自然素材の溶岩石があしらわれ、植物との相性も◎。飾る花次第で変化する食卓の雰囲気をイメージしながら花を選ぶのも楽しそうですね。

アイデア④
部屋の一部をインナーバルコニー風にした
癒やしの空間は、虫対策など機能面にも注目

前途、築36年渋谷区のリノベーションマンションには約6畳ほどのインナーバルコニーを設置。

日差しがたっぷり降り注ぐインナーバルコニーは、観葉植物の生育に絶好の場所。「たっぷりとグリーンがあしらわれていますが、水を保持しながら少しずつ吸っていくような二重構造のプランターや、虫がわきにくいオリジナルの土を使用することで、水やりやメンテナンスの負担がかからない工夫がしてあります。使用したのはポトス・パーフェクトグリーン。斑入りのポトスが多く流通するなか、パーフェクトグリーンは新緑のような明るい緑色一色で、シンプルに美しい植物です。成長も早く、水挿ししてインテリアとしても楽しむことができますよ」。写真奥にはファウンテンベース(卓上型噴水)が置いてあり、そこから小川のせせらぎ音が流れてくるんだとか。「約6畳のスペースはお昼寝するのに最適な場所。目を閉じると川辺でうたた寝をしているような錯覚に陥ってくつろげると施主の方からも評判がいいです」。自宅にいつでも入り浸れるこんな素敵な癒やし空間があるなんて最高の贅沢かもしれません。

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ちなみにGREEN DAYSプランで採用している土は、「parkERs soil」という室内緑化用に開発されたもの。ココヤシピートやコーヒーのカスが原料で、新たに土を採取することがないエコな土というだけではなく、水はけよく虫がわきにくいと、室内に適した素材です。ペットと暮らすためにリノベーションをする方も多いですが、グリーン好きなら、最初から設置場所など考えて設計することで、「植物に囲まれて暮らす」贅沢をよりストレートに感じることができるはず。このアイデアを参考に、癒やしの空間を考えるのもいいかもしれませんね。

(写真提供:グローバルベイス)

取材したのはこちら

港区や渋谷区、世田谷区をはじめとする都心・城南エリアなど東京都心部を中心に、中古マンションのリノベーションを手掛ける。リーズナブルで高品質なリノベーションは、理想のライフスタイルを追求するユーザーに人気。

グローバルベイス株式会社

https://www.globalbase.jp