部屋が散らかり放題で困っているという主婦のみなさん、いちばん簡単な解決策は「散らかさないこと」です。そのために必要なのが、今回紹介する「予防片付け」。帰宅後の5分を制すれば、“片付けられない体質”から卒業! 面倒な片付け作業からも解放されますよ。
まず覚えておきたい単純な結論は、「バッグや郵便物、買い物袋など、帰宅時に外から家の中にどっと入ってくるものを定位置に戻すことが、散らかさないための第一歩です」(知的家事プロデューサー・本間さん 以下同)ということ。じゃあ、何かの棚にまとめればいいの??と思った方、荷物を置く定位置をひとつの棚などに決めてしまうと、その棚がある場所にわざわざ運ぶのが面倒で、つい近くに置いてしまい、出しっぱなしの原因になりませんか? 「ものをつい玄関やソファなどに置いてしまうと、その散らかりが呼び水となって部屋はどんどん散らかっていきます。とはいえ、帰ってすぐ片付けるのは面倒なので、帰宅後の動線に置き場所を組み込むようにしましょう」。
では実際に本間さん宅で仕事帰りにスーパーで買い物を済ませて帰宅したという設定でシミュレーションしていきます!
目次
予防片付け①
ポストの中のものは、玄関までに
捨てるもの必要なものを仕分ける
つい玄関に荷物を置き、そのままリビングに直行してしまう人は要注意! 「玄関に入ったら荷物を床に置くのはグッと我慢して(笑)! まずは、郵便物の整理から。ポストから玄関までの移動の間に、捨てるものと残すものを分けておくと後の片付けがスムーズです」。
予防片付け②
玄関の収納扉にフックを設置して
鍵は最初に片付けてしまう
家や自転車の鍵にも定位置を作りましょう!「鍵を室内に持ち込むと、どこに置いたか忘れてしまって、外出前に慌てたりしますよね。なので、私は靴棚にフックを設置しています」。鍵の定位置を玄関ドア近くの靴棚や玄関収納に作り、帰宅後そこに戻すことを徹底すれば、鍵の紛失を事前に防ぐとこができます。
予防片付け③
食料品の買い物袋は床置き厳禁。
必ずキッチンの調理台に置く!
バッグを持ったまま食料品を定位置にしまうのは大変なこと。まずはキッチンの調理台に買い物袋ごと一時的に置きましょう。「買い物袋を床に置いてしまうと視線に入ってきにくく片付けが後回しになってしまいます。一旦袋ごと調理台の上に置きましょう! 料理をする際に片付けないと始まらないので、強制力が働きスムーズに片付けられます」。
予防片付け④
バッグはデスク横のフックに。
不要な郵便物は、ここで捨てます
バッグをソファや床などに置いてしまってずーっと出しっぱなしの方は多いですよね⁉ 本間さんはデスク横にフックを付け、そこに掛けています。「吊す収納にしたことで、掃除するときにバッグが邪魔になりません」。またこのタイミングで郵便物をバッグから出し、立ったまま開封し、中身を確認。「デスク周辺にはハサミやごみ箱も置いてあるので、不要と判断したものはここで捨てていきます」。
予防片付け⑤
洗面所でアクセサリー類を外し
ハンカチなどは洗濯かごへ
バッグを定位置に戻したら洗面所に向かい、置いてある部屋着に着替えます。「ミニタオルなどの汚れものは、ポケットやバッグから出して洗濯物かごへ投入。手を洗うタイミングでアクセサリー類も外し、洗面所のアクセサリーケースに戻します」
予防片付け⑥
最後に仮置きしておいた買い物袋を整理
キッチンの調理台に置いた荷物を整理し、買ってきた食材を冷蔵庫に入れて終了。「帰宅したら真っ先に冷蔵庫へ向かわないといけないと思いがちですが、ここまでの予防片付けに3分程度しかかかっていないので後回しでOK。逆に食材は放置することができないので必ず収納しようと体が自然に動きます(笑)」。
ここまでで約5分。くつろぐときには
全部片付いている状態です!
帰宅後、ちょっとリビングでゆっくりしてから荷物を片付けようと思っていたみなさん、そもそもそれが間違いなんです! 帰宅後の動線をうまく利用すれば、片付けるためにわざわざ動くことなく、しかもたった5分で全てが収まるべき場所に収まります。何度も繰り返して体に覚えさせれば、あとは無意識に動けるようになるので、自ずと散らかりにくい部屋に変わっていきますよ!
最後に、本間さんが今注目している家電をひとつピックアップ★
◆本間さんがおすすめ、半歩先のAI家電◆
世界初の全自動衣類折りたたみ機
「ランドロイド」が凄い!
「人工知能を組み込んだ、家事を手助けする製品がどんどん増えています。家事を時短したい方は、AI家電も柔軟に取り入れてみてください」。ご自身でもAI家電を積極的に取り入れているという本間さんが、今回おすすめしてくれたのは「ランドロイド」。
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズが開発した、世界初の全自動衣類折りたたみ機。洗濯・乾燥した衣類をこの「ランドロイド」に入れるだけで、自動で洋服をたたんでくれます。単にたたむだけではなく、画像解析によりどんな衣類なのかをAIが認識し、Tシャツ、タオルなどアイテム別に仕分けをする機能も! アプリ上で事前に誰の衣類か登録しておけば、お父さん、お母さん、子供など、家族別に仕分けをすることもできるというから驚きです。さらに専用アプリと連携すれば、コーディネートを提案してくれる“衣類コンシェルジュ”という機能まで! まさに近未来の家電といえそうです。
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「衣類ごとの使用頻度を教えてくれるので、あまり着ていない服を処分する目安にもなるんです。たたむのに時間がかかるというデメリットはありますが、寝ている間にセットしておけば朝には全部たたみ終わっているなんて、夢のようですね」
将来的には一般の人にも手に届くような価格にするのが目標とのこと。これは楽しみですね! また、表参道にはランドロイドの展示を行う「ランドロイド・ギャラリー」がオープンしています。気になる方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
■本間朝子さん著書
「写真でわかる!家事の手間を9割減らせる部屋づくり」(青春出版社)
(撮影/石田純子)
監修
不動産会社の企画営業、フードプランニング会社のチーフディレクターを経て独立。仕事と家事の両立に苦労した経験から、無駄な時間と労力を省く「知的家事」を考案。「時間がない」「家事が大変」と嘆く多くの主婦の悩みを解決し、家事家電や住設備のAI化にもいちはやく対応。テクノロジーを生活に融合させ、より豊かな暮らしを提供しています。