料理がおいしく映える「マットな黒の器」でシックな食卓に!

料理を引き立てる器を探しているなら、実は「黒」がおすすめ。何より食材の色味を引き立ててくれて、いつものお料理もおいしそうに見せてくれるんです。数ある我が家の黒い器から、私がおすすめする作家さん3名のものをご紹介します。

我が家の食器棚には、白よりも圧倒的に黒い器が多く、おそらく30枚くらいはあると思います。私が集めているのは、少しデコラティブでマットな黒の器。それは、可愛く見えがちなデザインもなぜか黒だとスタイリッシュでモダンな印象になり、マットな質感を選ぶのは、主張しすぎずにどんな料理ともマッチするから。

そんな黒の器のなかから、私が気に入っている作家さんの器を紹介します。

目次

何気ないサラダも凝った一品に見える
独特の存在感がある「船串篤司さん」の器

独特な釉薬を用いた船串篤司さんの器は、鈍い光を放つ黒の発色と、シンプルながら存在感のあるフォルムが特徴です。これは、艶がなく落ち着いた風合いの平鉢ですが、緩やかなカーブが印象的なリムが存在を引き立てます。我が家ではサラダから煮物まで広い用途で活躍してくれ、時には花器としても使っています。何を盛り付けてもさまになるのですが、船串さんの黒の器には、色鮮やかなサラダをよく盛り付けます。盛り付け時には写真のように器の真ん中にこんもりと高さが出るようにすると器とのバランスがいいんです。

内側にあるシンプルな立ち上がりが美しいプレートも、船串さんの代表作で私もお気に入りの1枚です。ご本人もおっしゃっていますが、料理を盛り付けて初めて完成するフォルムを追求しているそう。ピザトーストもこのプレートにのせるだけでなんだかリッチな見た目に。朝食時は特に白の器に盛り付けがちですが、あえて黒の器に盛るだけで丁寧な感じもしますよね。フチがほんのり立ち上がっているので、ソースやタレ系の料理を盛り付けられるのも◎。また、船串さんの器はもともと黒が濃い場所、薄い場所があるのですが、使い込むにつれ濃いところはより濃く、薄いところはより薄くなり陰影が強くなり洒落たまだら模様になるんです。そんな変化も魅力なんです。

豆腐やごはんもお洒落に見せる
繊細なデザインの「伊藤剛俊さん」の器

益子で活動されている伊藤剛俊さんの器は、とにかく繊細なデザインが特徴でヨーロッパの古器にありそうなたたずまいの作品が多いです。なかでもおすすめなのが、繊細なレリーフが黒を優雅に見せてくれるこのひと皿。テーブルに一気に品格が出るので気に入っています。直径15㎝ほどの浅型ボール鉢なので、中央に副菜や白ごはんを盛り付けると、レリーフデザインが額縁のような役割を果たしてくれて盛り付けた料理が際立つんです。この日はイクラごはんを盛り付け料亭風に。伊藤さんの黒は、ビビッドな色の食材ももちろん際立つのですが、白が本当にきれいに映るんです。なので、お豆腐を盛り付けたりもします。ただの冷や奴も料亭風に見えるんです。

登場回数1位!汁物からお菓子まで
カッコよく収まる「高島大樹さん」の器

奈良県生駒市をベースに作陶している高島大樹さんの代表作とも言える「輪花皿」は、お花のように可愛らしいフォルムでありながら、ザラザラとした感触とマットな黒が甘さを抑えてモダンな印象。他の二人の器に比べ、輪花皿は食卓に並べるだけでインパクトが出てパッと華やかにしてくれるところが気に入っています。5㎝ほどの高さがあり、なめらかにカーブしてるので、煮物などの汁物も写真のようにカッコよく盛り付けられます。

お茶の時間には、クッキーをのせて優雅な気分に。デザートなども白や明るい色味の器に盛り付けがちですが、花びらのようなデザインの輪花皿なら、黒のなかにも華やかさがあり、リッチな雰囲気も演出できますよ。来客時のおもてなしにも度々登場させています。

ほら、こんなにシックな食卓が完成!

黒の器を並べると、重くなると心配な方に、アドバイスをひとつ。ランチョンマットやテーブルクロスをベージュ系にすることで、程よいコントラストがつきつつ、温かみのあるテーブルに仕上がります。また器以外のものをグレーなどのシックなカラーにすればモダンな印象になりますよ。

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好みのテイストの器はありましたか? マットな黒の器は手触りも心地いいのでまずは一度手にとってみてほしいです。