秋の味覚といえば“栗”。シンプルに栗ごはんもいいですが、「栗の渋皮煮(甘露煮)」は、やっぱり特別。時間はかかるし、皮をむきもあく抜きも大変だけど、丁寧に作った栗の渋皮煮は、苦労も報われるほどの最高のおいしさ! 毎年家族も楽しみにしている、我が家の栗の渋皮煮レシピを紹介します。初心者でも簡単ですよ!
栗が旬のシーズンをむかえる9月から11月。重さがあって、皮にツヤとハリがある栗を見つけたら、渋皮からほろっと崩れる、優しい甘さの「栗の渋皮煮(甘露煮)」を作ってみるのはいかがでしょうか? “手間がかかるから作ったことがない”とよく耳にしますが、レシピ通りに工程を進めれば、仕上がりは感動すること間違いなしの逸品です♪ おいしそうな栗を手に入れたら準備はOK。秋の味覚と豊かな時間を楽しむべく「栗の渋皮煮」作りのスタートです!
材料を揃えましょう
我が家では、砂糖は素朴な味かつ甘さ控えめが好みなので、“てんさい糖”を使用しています。また作ったらすぐに食べてしまうのでお砂糖の量はやや少なめになっています。もし甘いほうが好みなら50g前後増やしてもいいと思います。ラム酒やブランデーなどの洋酒を入ると栗に照りが出て洋菓子(マロングラッセ)のような品のいい仕上がりになるので、それもまたおすすめ! 渋皮のあく抜き用に使う重曹はキッチン用のものを用意してください。
①鬼皮をむく
②あくを取っては筋を取る…を繰り返す
この工程を3回ほど繰り返します。3回目のあく抜きは重曹を入れないでOK。工程を読むとおじけづいてしまいそうですが、この丁寧なあく抜きがおいしさへの道です。キッチンにイスとお気に入りの本を用意して、この時間を楽しみましょう。
③ここまできたならほぼゴール。
砂糖で味付けしていきます!
きれいになった栗を鍋に戻し、栗がしっかり浸かるくらいの水を入れ、砂糖を1/3入れます。ひと煮立ちしたら弱火にし、15分間コトコトと煮ていきます。砂糖を一度に入れると楽なのですが、ここは我慢! 砂糖を何回かに分けて入れることで栗が固くならず、ほっこりとした仕上がりに。さらに半分の砂糖を入れ15分、最後に残った砂糖を入れ30分ほど弱火にかけ、火を止めます。洋酒を入れる場合は火を止めたタイミングで。粗熱が取れたら保存容器や瓶に移してできあがり。長い道のりお疲れ様です!
コロンと大きな栗にフォークをさせば渋皮が柔らかく破れ、ひと口ほおばれば、その素朴な風味に、心も体もふんわりと癒やされる至福の味わい、それが「栗の渋皮煮」。できあがった栗は冷蔵庫で3~4日は持ちます。汁ごとジップ付きポリ袋などに入れて冷凍保存すればお正月まで楽しめます。また、渋皮煮を漬けているシロップはホットケーキミックスやミルク寒天を作るときに混ぜてお菓子のアレンジにも活躍するので捨てずにうまく活用してくださいね。