6年前に建てた白を基調とした一軒家にお住まいのSさん。白にこだわったのは、大好きな北欧ブランド『イッタラ』のアイテムを際立たせるためだとか。もはやイッタラマニアの域だというSさんに、自慢のコレクションをいかにインテリアとして楽しんでいるのか、そのアイデアを見せていただきました。
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シンプルでエターナルなデザインが多く、100年以上愛されているシリーズもあるというイッタラ。マニアじゃなくとも一度は手にし、その魅力に触れたことがあるのではないでしょうか? マニアのSさんによると「イッタラのアイテムは日常使いに優れていて、デザイン性・機能性ともに抜群なんです。グラスやお皿が有名ですが、その他に置物など装飾品も品があって素敵なんですよ。シリーズが多岐に亘ると統一感が取れなかったりしますが、イッタラの凄いところはシリーズ違いや異なる色をどのように組み合わせても趣味よくまとまるんです。シンプルな空間もイッタラのアイテムを置くだけで明るくなり、品が出るんですよね」
来客も笑顔になる、棚の上には
最愛の「バード バイ トイッカ」 。
品あるたたずまいが魅力です
Sさんが愛してやまないのが、鳥のモチーフが印象的でフィンランドのデザイナーオイバ・トイッカが手がける「バード バイ トイッカ」シリーズ。「原画や鳥のモデルが存在するのではなく、作り手のイマジネーションに全てが託され、ひとつひとつ作られているので全く同じものが存在しないのが心くすぐられるんです。また手作りならではの繊細なフォルムや色出しだからこそ既製品にはない品あるたたずまいと存在感がいいんです。どこに置いても様になりますが、私はちょっとした棚や小テーブルに複数置いて目線の先に可愛い鳥たちがパッと入ってくるようにコーディネートしています。お客さまがいらしたときも、可愛いと笑顔になってくれるのも嬉しいですね」
「カステヘルミ」のキャンドルホルダーは
窓辺に並べてサンキャッチャーに!
フィンランド語で「露のしずく」を意味するカステヘルミはその名の通り、しずくのようなドット柄が特徴のシリーズ。Sさんはマリボウルやグラス、プレートなどさまざまなアイテムをお持ちですが、なかでもインテリアに趣を添えるキャンドルホルダーがお気に入りとのこと。「もちろん、キャンドルをたいてリラックスタイムを過ごすこともありますが、これ、窓際に並べておくだけでも様になって素敵なんです。寝室の窓際に並べてサンキャッチャーとして使っています。ガラスに光があたると優しく発色して本当にきれい。それだけで朝からいい気分です。私は収集癖があるので色違いが出るたびに購入していたらいつの間にか虹色を演出できるまでになりました(笑)。好きな一色をずらりと並べるのも素敵ですね!」
つり下げた「アテネの朝」と
「バードバイトイッカ」のガラスが
触れ合う音もとても心地よい
色彩豊かなガラスが魅力のイッタラですが、ランドリールームはクリアガラスで光と影のマリアージュを存分に堪能するのがSさん流。「ランドリールームはクリーンな空間にしておきたくてあえてクリアガラスに統一しています。しずくのように上から垂れ下がっているのはカイ・フランクがデザインした名作、アテネの朝。ガラス同士があたると、からんからんと心地いい音がなるんです。クリアガラスのバードは毛並みの彫り模様が床に不思議な影を落としてくれてなんだか幻想的。音と光の相乗効果で気持ちが癒やされ、洗濯も苦じゃなくなりました(笑)」
衣替えをするように食器棚をチェンジ!
色鮮やかなグラスたちは
ダイニングスペースの差し色にぴったり
毎日使うグラスこそインテリアになるとSさん。「主婦だからというのもあるのかもしれませんが、グラスって自分はもちろん、家族も使うし頻繁に手にするし、目にもしますよね。我が家のグラスはほぼイッタラ。自分でもこんなに持っていたかと驚くほどなんですが、飽きのこないデザイン、使いやすいサイズ感、そしていい意味で特別感のない何気なさに惚れて気づいたらこの数が集まりました。イッタラは繊細なガラスの色出しも大きな魅力。サンキャッチャー同様、食器棚の中で季節ごとに色を入れ替えたり、並べ替えたりして洋服でいう衣替え的なことを楽しんでいます。ガラス棚なのでグラスの色が見えるとダイニングスペースのアクセントになるな、なんてひとりでこっそり楽しんでいます(笑)」
アイテムの特性や魅力を生かしたインテリア術はマニアならでは。飾る場所やガラスの色合わせでシンプルな空間がぐっと素敵に生まれ変わるアイデア、ぜひ取り入れてみたいですね。