ハワイで風邪やインフルエンザが流行するのは、日本より若干遅く、通常11月頃から３〜４月までがピークだと言われていて、この時期は風邪をひいている人が大変多くなります。日本だと具合が悪いときはおかゆを食べたりしますが、ハワイではもちろん別の食べ物です。では、どんなものを食べるのか、ご紹介します！
私の住んでいるハワイは常夏なので、「風邪をひくことなんてあるの？」とよく聞かれます。確かに寒くならないし、いつも過ごしやすいのですが、冬になると風邪をひく人が増えます。それというのもハワイは世界で有数の観光地なので、世界中の観光客が風邪やインフルエンザのウイルスを持ってくるからなんです。医療費の高いハワイ(アメリカ)では風邪をひいたときにどんな食べ物を食べて予防したり治したりしているか、ご紹介します。
目次
ハワイはもちろんアメリカで風邪に効く
食べ物といえばチキンヌードルスープ！
ローカルの友人が作った、お箸を乗っけるくぼみがある器（笑）にエッグヌードルのチキンスープを用意してみました。チキンヌードルスープはアメリカ人にとってほっとする味です。
アメリカで風邪をひいたときのメニューで定番中の定番といえば、チキンヌードルスープです。最初チキンを食べると知ったときは、なんでお肉のような消化の悪いものを食べるんだろうと思っていましたが、チキンの栄養分が出たスープには抗炎症作用があり、せきや気管の詰まり、鼻づまりを解消し、温かいスープに含まれた塩分が喉の痛みを和らげてくれるのだとか。これはかなり古い文献にも残っているそうですから、相当前から人類は、風邪といえばチキンスープだったようです。レシピは、チキンスープの素、鶏肉、野菜（大抵セロリとニンジン）とパスタ（エッグパスタが人気）を数時間煮込むだけ。アメリカ人は、「チキンスープ＝癒やされる」と思っている人がほとんどです。
「ジャンバジュース」で買った
オレンジキャロットジュースを飲む
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- こちらは12オンスのオレンジキャロットツイスト。ビタミンAが36％、カルシウム６％、ビタミンCが17％、鉄分が８％含まれていて、カロリーは130キロカロリーです。
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- アラモアナやカハラモールなど、あちこちにあるジャンバジュース。オレンジやニンジンをそのまま入れてスクイーズしたばかりのジュースを飲むと、体が本当に喜びます。
アメリカ人は、風邪をひいたらオレンジジュースを飲んで寝れば治ると思っている人も多く(笑)、私の周りもみんなそうしています。ビタミンCが不足すると抵抗力が弱まるので、ビタミンCと糖質が豊富のオレンジジュースが風邪に効くと考えられているんです。ハワイの定番は、ジュース＆スムージーのチェーン店「ジャンバジュース（日本未上陸）」のオレンジキャロットツイストジュース。オレンジとニンジンを生搾りしたとにかくおいしく、元気になるジュースです。砂糖も水も何も入っていない、100％オレンジとニンジンだけ。実はその昔、風邪をひいてフラフラで歩いていたら、全く知らない人に「ジャンバジュースのオレンジキャロットを飲めば治るから今すぐ行ってきなさい！」と言われ（笑）、実際飲んだら本当に良くなったので、それ以来リピートしています。他にもいろいろな搾りたてのジュースがありますが、オレンジキャロットツイストはオレンジの酸味とニンジンの土っぽい甘さが混ざり、とてもスムーズな味。家でも試せると思いますが、今度ハワイで風邪ひきそうになったら（ならなくても）ぜひお試しを！
ハワイでは処方箋にも書かれている！
病気のときの食べ物といえば“サイミン”
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- こちらが「ジッピーズ」の有名なジップミンというオリジナルサイミン。チャーシュー、かまぼこ、ワンタン、卵、のり、チョイサム（菜心）、そしてなぜかえび天がのっています。
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- スーパーで買う「Okahara’s」のインスタントサイミン。ほんだし風のスープをお湯に入れて、麺をゆでるだけ。ローカルはこれに、かまぼこ、ゆで卵、ネギ、焼いたスパムなどを入れて食べます。
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- こちらが、その冷凍インスタントサイミンをゆでたもの。色はちょっとそばのような感じですが、麺にはあまりコシがなくてフニャッとした感じ。かまなくてもツルツル飲み込めるような食感です。
私は、ハワイで入院したり手術もしたことがありますが、退院する際に「麻酔が完全に解けるまで数日は消化の良いもの、例えばサイミンなど胃に優しいものを食べるように」と医者からの注意書きが渡され、「サイミン！？」と、ズッコケたことがあります。サイミンはハワイを代表する食べ物で、ハワイのマクドナルドの朝食メニューにはハワイ限定でサイミンがあり、ファミレス的なレストランではどこもサイミンは必須メニューです。サイミンとは、ハワイのサトウキビ農園時代に、移民たちが日本のラーメン、中国の麺などから影響を受けて作り出したヌードルスープで、小麦と卵ベースの麺がだしをとったスープに入ったもの。トッピングは通常ネギ、かまぼこ、チャーシュー、スパム、のろ、卵など。麺や具を、からしじょうゆにつけて食べます。日本人からすると、ちょっと中途半端な味で、麺はゆですぎてふにゃふにゃなのですが、消化がいいということで、ハワイでは医師も処方箋にサイミンと書いて患者に出してしまうほどです。ラーメンだと脂っこいものもありますが、サイミンはさっぱりしているので、どちらかというとチキンスープの延長上で、栄養価と消化がいいことがポイントのようです。だしは、かつおだし、シーフード洋風だし、チキンスープの素など、お店によってスープはバラバラ。ちなみに、ハワイでのお馴染みといえば、「ジッピーズ」というファミレスのサイミン、ジップミン。市販のインスタントサイミンは、冷凍の生麺をゆでるだけ。風邪ひいて食欲がないときは、何も入れず素麺の状態で食べます。
風邪流行中のときの予防には
エアボーンでビタミン＆ミネラル摂取！
エアボーンの錠剤はひとつ６〜７ドル程度。グミなどは15ドル前後。コップ１杯の水に１粒溶かして飲みます。オリジナルのオレンジの他にはベリー、レモンライム、ピンクグレープフルーツ味があります。少し糖分が多いのが難点かも。
食べ物ではありませんが、風邪の季節に欠かせないのがエアボーン。アメリカでは誰でも知っている風邪予防サプリです。90年代に、風邪をしょっちゅうひいていたアメリカのある小学校の先生が免疫力を高めるために考え出したもので、当時、一世風靡しました。ビタミンC、Eなどの抗酸化作用のあるビタミンと、亜鉛、マグネシウム、セレニウム、エキナシアなど免疫力を高めるハーブが含まれていて、オリジナルはタブレットの錠剤。水で溶かすとシュワシュワなドリンクになるのでそれを飲むのですが、味もいろいろあって意外とおいしいです。最近ではグミやそのまま食べられる錠剤などバリエーションも増えています。最初は「風邪の予防と治療」と広告でうたわれていましたが、このフォーミュラには風邪を治す成分は含まれておらず、あくまでも飛行機や学校などウイルスの空気感染する可能性の高い場所にいるとき、これを飲んでいれば風邪をひかずに済むかも、というものです。90年代から私もずっと愛用していますが、やっぱりこれを飲んでいると気のせいか風邪を引かないので、個人的には効いているのかな～と思っています。基本的に風邪をひいてしまった後はこれを飲んでも効果はないようですが、免疫力を高めるという意味で飲んいる人が多いですね。
というわけでいかがでしたでしょうか？ 日本とはちょっと違って、ずいぶんたくましいものを食べたり飲んだりしている感じがするかもしれませんが、今となっては、私も風邪をひくと、お粥よりは、チキンスープを欲するようになりました。風邪で辛いときは、どうにかして早く治りたいと何でも試したくなるもの。今度風邪をひいたときは、アメリカ(ハワイ)式の食事にチャレンジしてみては？
