安価で手に入り、和洋中あらゆる料理に化ける万能食材といえば「卵」ですよね。身近な食材として使い勝手も抜群ですが、それはフランスでも同じです。在仏歴12年の私が、パリに来てから教わった卵レシピを3つご紹介します。朝ごはんがちょっぴりリッチに感じられますよ!
フランスの人は優雅な朝食をとっているんだろうな…なんて私も日本にいるときはそんな風に思っていましたが、現実は程遠く…(苦笑)。日本以上に共働き世帯の多く、合理主義のフランスでは、朝ごはんに時間をかける習慣はなく、平日ならパンかシリアルという簡素なものがほとんど。しかし、休日の朝となれば手抜きしつつも平日よりもリッチな朝食を楽しむ人が多いように思います。最近パリではカフェでちょっと遅めの朝食ブランチを楽しむ人も増え、休日に特別な朝ごはんを食べて、ゆったりと贅沢な時間を過ごすことがちょっとしたブームなのです。そんなフランスの休日の朝食に人気なのが、卵料理。手軽に調理することができるのは万国共通のようです。私が教わった手軽でリッチに見える卵料理を三つご紹介します。
目次
子供もお年寄りも大好きな国民的人気食!?
とろ〜り食感がやみつきになる
「ウッフ・ア・ラ・コック」
ウッフ・ア・ラ・コックとは、パンをディップにして、半熟卵に浸して食べるフランスの定番朝食のひとつ。フランスでは子供から大人まで大好きな卵料理です。とろ~りとした半熟卵が、パンに絡み合って、何とも言えないおいしさ。日本でいう温泉卵に近いものですが、バターを塗ったバゲットに濃厚な黄身があいまってとにかくおいしい! ちょっとした幸福感があるほどです。エッグスタンドに盛るのも特別感が増して平日とは違う、ゆったりとした朝の時間を感じられるのです。そして作り方が驚くほど簡単なのもポイント。時間通りに卵をゆでれば絶対失敗しないのでぜひお試しを!
味付けは塩のみ!シンプルな味わいで
腹持ちのよさも魅力的な
「アボカドと目玉焼きのトースト」
パリのカフェで、ブランチの人気メニューといえば、アボカドと卵のトースト。アボカドペーストに卵をのせるだけの簡単メニューですが、食べ応えがあり腹持ちもいいので、男性にも人気です。この料理のポイントは味付けが塩だけと究極にシンプルなこと。なので、フランスの友人やママ友の間では、高級塩を使ってリッチさをプラスするのがはやっています。我が家では「フルール ド セル(塩の花)」というブルターニュ地方のお塩を使っています。ほんのり感じる甘味と濃い味わいが卵とアボカドのおいしさを引き立ててくれるんです。
日本とはまた違うふわっとろっの食感!
リッチなフランス流「オムレツ」
フランスのカフェで初めてオムレツを食べたときのことは忘れられません。なぜなら今まで食べたことのない程よい塩気のふわふわのオムレツだったから。それ以来フランスのオムレツに魅了され、さまざまなカフェのオムレツを食べ歩きましたが、どのお店も共通しているのが程よい塩加減とふわっ&とろっという食感。これ、自宅でも再現したい!と料理好きのフランス人から教えてもらい、今では我が家の定番ブランチメニューになりました。ふわとろに仕上げるポイントは牛乳を入れて、空気が入るように混ぜること。牛乳を入れることで味がまろやかになるのに加え、水分が増えることによって卵が固まるのを遅らせることができ、ふわっふわに仕上がるのです。コツをつかめばうまくいくのでぜひトライしてみてくださいね。
ふわとろに仕上げる二つのポイント
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フランスの休日の朝食レシピといっても、どれも10分以内にできる時短レシピなので、日本人なら忙しい平日の朝にもささっと作れると思います。いつもの朝食メニューをフランス流にして1日のスタートをリフレッシュさせてみませんか?