【居心地のいい寝室作り】手軽にできる4つの提案

一日の疲れを取り、新しい日を元気で活動するために、睡眠はとても大切な時間です。だけど「どうせ寝るだけだから…」と寝室のインテリアや居心地に無頓着にしている人も多いと思います。大切な時間を過ごす部屋だからこそ、もう少し居心地も考えてみませんか? リフォームみたいな大改造じゃなくてもできることも意外と多いので、ぜひ試してみてください。きっと今までよりいい眠りが手に入るはずです。

寝室インテリアでいちばん重要視したいことは、快眠につながるリラックスした環境です。落ち着いた気持ちで一日の始まりと終わりを迎えることができるように、どの部屋よりも自分がくつろげる場所にすることが大切。とはいえ、今ある寝室をリフォームして自分好みにするのは、時間的にも予算面でもハードルが高いですよね。できるだけ簡単な方法で、寝室の居心地を改善できるやり方はないのか? 設計からインテリアのコーディネートまで手掛ける“キナリト”の亀田麻美子さんに相談してきました。その回答を4つのポイントに分けてお伝えします。

目次

1.リネン類を替えるだけでも
寝室の印象はガラッと変わる

ベッドルームのインテリアスタイリングで、最も簡単かつお金をかけずに部屋の印象を変える方法は、リネン類を新調すること。ベッドルームのリネンはシーツやベッドマッド、ラグなど部屋のなかで占める面積が大きく、雰囲気を決定する重要なファクターです。「ホテルのようなラグジュアリーな寝室に仕上げたいなら、ベッドスロー(足置き)と呼ばれるカバーをあしらうのもいいと思います。素材感のあるブランケットをベッドスローとして代用するのも◎。枕の他に柄や色のトーンを合わせた大小のクッションをコーディネートするのもお洒落に見えますよ」(亀田さん 以下同)

2.ローベッドに変えると
天井が高くなり空間に広がりが

高級なベッドといえば、ベッドフレームもマットレスもしっかりと高さがあるものがイメージですが、近年薄いマットレスの性能が向上したこともあり、ローベッドの普及が進んでいます。充分な天高がない部屋には、ローベッドを置くことで空間に広がりを持たせるというのは効果的な方法です。「高さのあるベッドは高級ホテルなどの空間を思わせますが、このベッドは天井が高い、のびやかな空間に向いています。また、毛布や掛け布団の幅はベッドより大きくできていますから、左右に垂れることを考えてベッドと壁の間には隙間を設けると空間に雰囲気が出ます。ベッドを壁付けにしているなら、それを変えてみるだけでも違いますよ」

3.がらりと雰囲気を変えたいなら
大胆に壁紙でアクセントをつけて

“インテリアに変化をつけたい”と思ったとき、自分で壁紙を張り替えるのは難しいし、四面全部の壁紙を変えるのはリフォームの金額も心配。そんなときにおすすめしたいのが、一面だけに色をつける「アクセントウォール」という方法です。寝室で取り入れる場合はヘッドボード側に取り入れると失敗が少ないようです。「本を読んだり、パートナーとの会話を寝室でゆったり楽しみたい人は、温かみや穏やかさを感じさせるベージュやアースカラー系が◎。ブルーやグリーン系の場合は、交感神経を静めるようなリラックス効果があるので、睡眠重視の人にいいかもしれませんね」。最近は、後で剥がすことが簡単な壁紙がたくさん売られているので、DIY好きなら、自分でアクセントウォール作りに挑戦するのも楽しいはず!

4.寝室をシアター化するなど
エンタメ感のある工夫も人気

最近はコンパクトで設置も簡単なプロジェクターが増えたことから“寝室をシアター化”する人が増えています。「プロジェクターを導入するなら壁からの距離がとれなくても歪みが少ない“単焦点”タイプがおすすめ。普通のクロス壁や天井に投影して観ることができます」。限られた平米数のなか寝室を寝るためだけに使うのはもったいない! と寝室を“セカンドリビング”化することで、今までとは違う寝室の楽しみかたも生まれてきそうです。

DIY用のインテリアグッズが普及してきたことで、自分好みの寝室を手軽にイメージチェンジできるようになりました。また、ローベッドやアクセントウォールなどの新しいトレンドの普及で、限られたスペースでも快適に広々と感じられるような空間作りが実現しています。寝室のコーディネートについて今一度見直して、より自分がリラックスできる部屋になるよう考えてみてはいかがでしょうか?

監修

東京都出身のインテリアデザイナー。住宅・商業施設のブランディングから設計、インテリアスタイリングまでを行う。2014年(株)“stylelabo”を共同設立。よりデザインとじっくり向き合うために、2018年株式会社“キナリト”を設立。

株式会社キナリト 亀田麻美子さん

https://www.kinarito.com/