ナチュラルにまとめたつもりが、なんだか野暮ったい。そう感じたら、黒い雑貨や家具を加えてみるといいと教えてくれたのは、ACTUSの岡田夕起さん。黒は空間を引き締め、メリハリをつけてくれますが、使い過ぎは厳禁。そのバランスやおすすめアイテムをご紹介します。
「ソリッドな黒をアクセントに取り入れたモダンインテリアは北欧スタイルにもよく見られますが、ポイントは黒の割合を空間の1割に抑えること。専有面積の大きなカーペットや大型家具で取り入れるのではなく、例えばリビングなら照明を黒にするとか、時計を黒にするなど、空間の1割程度、少量の黒をピリッと効かせることぐっと空間が引き締まってすっきり見えるのです。1割程度におさめることで主張しすぎずにナチュラルなインテリアともバランスが取れるんです」(ACTUS ビジュアルマーチャンダイザー 岡田夕起さん・以下同)
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空間をすっきり演出できる黒インテリアの取り入れ方
① まずは小アイテムを1点だけ。バランスが取りやすい
リビング、ダイニング、寝室、書斎など、それぞれの空間でまずは1アイテム黒に変えてみることからはじめてみてください。リビングなら時計や、置物、壁に飾るアートを黒にしても。ダイニングであれば、イスや花瓶などを黒にしスパイスを効かせてもいいかもしれません。いずれも、大物家具ではなく、雑貨やイス1脚などその空間の1割程度の専有面積を意識してみてください。
② 単調な壁を飾ることから始めるのも手
日本人は壁使いが苦手と言われていますが、引っ越したときのまま真っさらという方も少なくないと思います。ナチュラルなテイストのインテリアで壁まで白いままだと部屋が膨張して見え、ぼんやりした印象を与えかねません。黒のイスや時計を買うのはちょっと…という方は、モノクロのポスターや絵を壁に飾るのもいいそうです。
おすすめの黒インテリア
ペンダントライト
暖かみのある光と辛口な見た目が
空間を心地よくアップデートする
「シンプルでクラシカルな「黒」のペンダントライトは、白壁や木目調の暖かみのある空間にモダンな要素をプラスするのにぴったりのアイテム。全体をくまなく照らすのではなく必要な場所を必要なだけ照らす落ち着いた空間にしたいならば、アルミや真鍮などの光を透過しない素材のシェードタイプがおすすめです」
ダイニングチェア
あえて1脚だけ投入して
食卓空間を引き締めるのもあり
「程よいスパイスを加えつつ、空間のリズムを変えてくれるのがダイニングチェアを1脚だけ黒にしてみるアイデアです。写真のようにムク材の中に1脚だけ黒を入れることで、単調さが払拭され、一気に洗練されたダイニングへと生まれ変わります。THYMEのチェアのように、放射線状の背もたれや丸脚のデザインを選ぶことで黒だけど、重くなりすぎずに他のダイニングチェアとも調和して唐突感を抑えてくれますよ」
モノクロアートと額縁
味気ない壁をお洒落に。
だけど無彩色だからすっきり感はキープ
「主張しすぎないモノクロのアートは、本来の部屋の雰囲気を損ねずに空間にメリハリが付けられます。写真のようなモノクロポスターをリビングやダイニングの壁に飾ったり、寝室のチェストや壁に無造作に並べたりするだけで、洗練された雰囲気に。額縁も黒でまとめるとより辛口に仕上がりますよ。空間をアートするかのように額縁だけを飾ってもとてもお洒落です」
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黒インテリアを加えるだけで、空間全体が引き締まりインテリアの洗練度がぐんとアップ。おうち時間が増えた今を機に、北欧インテリアを参考に、見直してみるのもいいかもしれません。
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輸入家具からオリジナル家具・雑貨・カーテン・システムキッチンまで取り揃える、丁寧な暮らしを提案するインテリショップACTUSで商品企画に携わる。
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