家のなかで家族が集う場所といえばリビングダイニング。暮らしの基盤とも言える空間ですが、日本の住宅事情では、贅沢にスペースを取るのは難しいところ。少しでも広く見せたいなら、丸いダイニングテーブルがおすすめだそう。その理由を、ACTUSのインテリアデザイナー岡田夕起さんに取材しました。
一般的な日本の住居で多いリビングダイニングの広さはおよそ12畳。決して広いとは言えません。「限られた空間を有効活用するために、無駄のないレイアウトで家具をきちんと配置しようと考える人も多いと思います。例えば、長方形のダイニングテーブルを壁にぴたっと収めると、一見無駄がないように思えますが、これは部屋の余白をなくしてしまい、逆に狭さを感じさせることも。空間を広く見せるテクニックとして、あえて隅に物を置かないという方法がありますが、ダイニングスペースにおすすめなのが四角いテーブルから丸テーブルに変えること。余白が生まれ、部屋を広く、快適に感じさせてくれますよ」(ACTUSビジュアルマーチャンダイザー 岡田夕起さん 以下同)
目次
広く感じるだけじゃない
丸テーブルの魅力
①角がない部分が視覚的広さにつながる
「四角いテーブルに比べて、丸テーブルは角のない部分が余白になります。一見、無駄なこの空間こそが広さを感じさせるポイント。四角いテーブルのように座る位置が決まっていないので、イスの置き場所は自由。だから脚数が増えても窮屈さを感じさせないこともメリットです。また、丸テーブルは脚が中央に付いていて邪魔にならないものが多いところも使いやすさにつながっています」
➁正面や隅の概念がないと散らかりにくい
「テーブルの隅に書類や郵便物などを積み重ねてしまい、空いたスペースで食事をしているというケース。これ、四角いテーブルにありがちな魔のパターンなんです。特に壁際に片側をつけて配置しているお宅によく見られます。この問題も丸テーブルが解決してくれるんです。丸テーブルには正面や隅などの概念がなく、壁にぴたっと寄せて配置することもありません。したがって端に物を置くという習慣がつかず、テーブルが物置化しにくいと言えます」
③角がないから動きやすい
「四角いダイニングテーブルだと、奥に座っている人が出入りする際にテーブルの角や脚の部分にぶつかってしまうことも。これも丸テーブルなら角がない分スペースがあるのでスムーズに出入りができるんです」
ACTUSのおすすめ丸テーブル3選!
家族4人で囲むならこれがベスト。
直径120㎝の丸型テーブル
「一般的な4人家族で食卓を囲むなら直径120㎝の丸テーブルがベストサイズ。日本の住宅に多い縦長の間取りや、正方形の間取りでも、しっくり収まります。これは、5月に新発売予定のシリーズで、どんなインテリアにもなじみやすいオーク材を採用しています。床材と色合わせができるよう8色展開なのも特徴です。また、脚が張り出していないので、家族が増えてもイスを増やしやすい点も魅力です。実際6人で食卓を囲んでも窮屈さを感じさせませんよ」
幅のない部屋の圧迫感解消にはオーバルを。
カフェ風に仕上がるデザインも人気です
「多少小さくてもより圧迫感を減らしたいなら、このオーバル型がおすすめです。一般的なダイニングテーブルの角を取ったようなデザインなので、幅のない部屋がお悩みの方はぜひ試してみてください。高さが64.5㎝とやや低めなので、ソファと合わせてカフェ風インテリアを楽しむこともできます。こちらもテーブルの脚がセンターに集約されているので、出入りの動作を妨げません。適正人数は4名ですが、実際は6名で使っても不都合はないと思いますよ」
コンパクトなシェル型のダイニングテーブルで
狭小スペースに広がりとメリハリを
「貝殻のようなフォルムの変形丸テーブルは、席についたときに真正面に人がくることがなく、少しずつ視線をずらすことができます。小さくても緊張感が減り、リラックスして食卓を囲めるのが魅力です。オーバル型に近いので縦長の小スペースにも無理なく置くことができますよ」
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置く家具やレイアウトがある程度決まっているリビングダイニングで、広がりを感じさせる術はあまりないと思っていましたが、ダイニングテーブルを丸テーブルに変えるだけで広く見えて散らかりにくいなんて目からウロコでした。説明を聞いてとても納得できたので、我が家も丸テーブルへの取り換えを検討しようかな!?
(撮影╱相澤琢磨)
取材したのはこちら
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