お弁当タイプやお皿不要。進化する「手間抜き冷凍食品」ジャーナリストのおすすめ3選

共働きなど忙しい世帯事情から、冷凍食品を利用する家庭が増えています。とはいえ、冷食=手抜きなどマイナスイメージが強いのも否めません。ですが「最近の冷食の進化は凄い」と話す冷食ジャーナリストの山本純子さんに、時短とおいしさに磨きのかかった注目の3トレンドを紹介してもらいます。

日々新商品が発売され、入れ替わりの激しい冷凍食品売り場。今じわじわ品数が増えているのが、主食とおかずが一緒になったワンプレートタイプの冷凍食品。「おかずと主食が一緒になっているので、従来の冷凍食品と同様にレンジで温めるだけなのですが、何品も用意しなくても、栄養面や彩りもバランスが取れてた食事を準備できます。また、お皿不要のものや、食材を集める手間のかからないミールキットなど、さまざまなニーズに即した開発が進み“時短”に対応できるようになってきました」(冷凍食品ジャーナリスト 山本純子さん 以下同)

目次

トレンド①
日本製粉「よくばりシリーズ」の定食は
味も栄養バランスもよく
万人におすすめできる良品です

和定食をいざ作るとなると、米を炊いておかずを作ってと、見た目は地味なのに作るのに時間がかかるもの。それがレンジで数分温めるだけで立派な定食が食べられるのは主婦的にはかなり助かりもの!「冷凍食品業界も日々消費者の動向をリサーチし商品開発を進めています。和定食のプレートは現代の中食事情が反映されている逸品だと思います。数社がワンプレートタイプを出していますが、なかでも秀逸なのが、日本製粉から出ているオーマイよくばり御膳シリーズです。朝食、洋食のプレートもありますが、群を抜いておいしいのが和食のメニューです。『あさりご飯とサバの味噌煮』や『七穀がゆと焼さばおろしソース』など、魚の食感もきちんと楽しめつつ、ソースの風味もちょうどよくてペロリと完食できちゃいます。それでいて1食およそ400kcl台とヘルシーなのもポイント。カロリーコントロール食としてはもちろん、お年寄りにもおすすめしたいですね」

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トレンド②
究極の時短&エコにつながる!?
温めてそのまま食べられる「お皿いらず」

 

時間がなくてひとりでパパッと食事を済ませたいときこそ、冷凍食品に頼りたいもの。「ひとり暮らしの方や簡単に昼食を済ませたいというシーンに向けて、近年増えているのがお皿不要の冷凍食品。ワンプレートの需要が伸びているのも同じ理由だと思いますが、どうせひとりで食べるんだからトレーが付いていたらそれでOK、と潔く考える方が増えているようです。日本製粉のものは、プラスチックではなく、紙トレーにこだわっていてとてもエコ。紙といってもレンジで温めてふにゃふにゃになるなんていうことはありません。さらに紙のトレーにお皿風の絵柄が入っていたりなど、見栄えにもこだわっています。そしてここまで来たか!と驚いたのが、写真のマルハニチロの『ワイルディッシュ』シリーズ。その名の通り、袋のまま電子レンジでチンをしたら、袋を立てて、上半分を点線に沿ってハサミで切り取ると、袋がお皿代わりになるんです。紙トレー入りよりも、さらにゴミも減らせます。肝心のお味がいいのもポイント。炒飯も、あおり炒め製法でパラパラとした仕上がりで、お店レベルのクオリティですよ」

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トレンド③
食材を集める手間はかからないけど
多少手を加える必要から罪悪感の少ない、
ミールキット的冷食も魅力

切った野菜と調味料などがセットになった総菜キットが、スーパーや宅配で人気ですが、それが冷凍食品にもあるんです。「他の冷食と同様にレンジで温めるだけなのですが、和えるという行程がプラスされることで格段においしくなりますし、おいしい分“手抜き”という罪悪感が減るんです。個人的におすすめなのは、作るとなると材料を切ったり、油を使ったりで洗い物がたくさん出てしまう中華。ニッスイの『レンジでつくる』シリーズは、ソースと具材が別々のトレーに入っているキット。上にソース、下に具があり、具にソースをかけて、5分調理して混ぜると青椒肉絲や酢豚、回鍋肉などのおかずができます。なかでもおすすめは、黒酢酢豚と麻婆茄子。黒酢酢豚は、紹興酒が入った本格中華の味。麻婆茄子もしびれ系の花椒が効いていて絶品です」

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味はもちろんのこと、その機能もますます便利になっている冷凍食品。ライフスタイルに合わせて進化した冷食を活用してみてくださいね。

取材したのはこちら

冷凍食品ジャーナリスト。冷凍食品専門紙の記者・編集長・主幹を34年務めたのちに2015年10月に独立。「冷凍食品エフエフプレス」を立ち上げ、本当においしくて楽しい冷凍食品の情報をお届けすべく活動中。自称“冷凍食品おばさん”。

冷凍食品エフエフプレス代表  山本純子さん

https://frozenfoodpress.com/